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十二国記とは?
主要人物紹介
海客のための十二国事情
海客のための十二国事情
講義内容
1.国土と王宮
2.国府の組織と行政
3.王と軍
4.生活文化
5.故事
国府の組織と行政-- こ く ふ の そ し き と ぎ ょ う せ い
1.王と国吏
12の国には各国にひとりづつ王と麒麟がいて、国を統治しています。
王は国の陰陽を整え、国を統治しますが、国の運営には沢山の人手を必要とします。ここでは、国の運営のための組織を勉強します。
王は国のために法律をつくることができます。
王が作る法律のことを
地綱
(ちこう)といいます。
地綱は天からあたえられている
天綱
(てんこう)に準じた内容であれば、どんなものでも作成が可能です。
天綱は施予綱(せよこう)、太綱(たいこう)ともいいます。
王は地綱をあたらしく作成するにあたって国の役人に諮らなければいけません。国の中枢にあり、国を運営していく組織を
三公六官
(さんこうろっかん)と呼びます。
六官
はそれぞれ国を運営するにあたって重要な権を持っています。
六官をまとめる
冢宰
(ちょうさい)は、天官長が兼任する習わしだったのですが最近では別に枠をもうけて冢宰を任じるところが多いようです。
それに対し、
三公
は宰輔である麒麟に唯一直属の臣で、王・宰輔に進言、教育などを行いますが、実権を与えられていません。
王
冢宰
チョウサイ
6
官
天官--宮中の衣食住などを司る
大宰タイサイ
地官--土地・戸籍を司る
大司徒ダイシト
春官--祭祀を司る
--
夏官--軍事を司る
大司馬ダイシバ
秋官--法令を司る
大司寇ダイシコウ
冬官--造作を司る
--
宰輔
サイホ
3
公
大師タイシ
太傅タイフ
太保タイホ
2.地方自治体の運営
十二国では王が国を治め統治していますが、国土は王ひとりで見渡せるような広さではありません。そこで各州に
州侯
(しゅうこう)をおき、その土地の整備、税収を行うようにしています。ここでは民の生活に大きく関わる州と最小の単位である里の行政しくみについて勉強しましょう。
各国はかならず9州からなりたっているというのは天綱で定められた通りです。そのうち、王宮のある1州は首都州として必ず宰輔が州侯を務めます。
余州の州侯は、王が選任してその綱紀を改めます。
各行政区の責任者は下の表の通りです。
州
郡
郷
県
党
族
里
州侯
しゅうこう
--
郷長
ごうちょう
県正
けんせい
--
--
里宰
りさい
国のもっとも小さな単位は
里
で、25戸から成り立っています。
州によって異なりますがおおよそ5県で1郷、4郷で1郡となるところが多いようです。
3.州の行政
州侯は王から権を分権され、その土地を治めます。
戸籍を管理し、河や港を整え、土地を開墾し、税を徴収します。
また、王の定めた地綱に触れないかぎり、その州独自の法を定めることもできます。
州侯は自州の行政区分の責任者を任じることができます(未確認)。
その力の及ぶ範囲は自州内のみですが、州侯には大変大きな権が与えられていると言えます。その権利が王から委託されたものであることを忘れ、中には権を濫用し、民を苦しめる州侯が表れないとも限りません。
それを防ぐため、王の勅命を受けて監視役として派遣されるのが
牧伯
(ぼくはく)です。牧伯は各州に一人ずつ、州の行政に不正が行われていないかを監督します。
州六官は補佐として国から派遣されます。州の行政官の構成も、国府の構成もほぼ同じと言ってよいでしょう。
…ちょっと州宰と令尹の位置づけがわからんのだが…
州侯
州宰
シュウサイ
令尹
レイイン
州
6
官
天官--州城の衣食住などを司る
地官--土地・戸籍を司る
春官--祭祀を司る
夏官--軍事を司る
秋官--法令を司る
冬官--造作を司る
牧伯
ボクハク
牧伯下官
4.里の行政
国の行政区分のもっとも基礎となる里は25戸からなり、里を中心に街ができます。
里のもっとも重要な役割は、
里木
(りぼく)を祀ることです。
結婚すると男女は同じ里に登録されます。おなじ里の者同士でないと子供をさずかることができない不思議な決まりがあるためです。
簡単にですが、最も民と関係の深い里についてまとめてみましょう。
里宰
里府を司る・里祠の祭主
閭胥
相談役・小学の教師