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芦川 聡   追悼コンサート

 

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芦川聡 追悼コンサート
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 芦川 聡   追悼コンサート

 この企画は、故 芦川聡の追悼コンサートが彼と関わりがあった友人や彼の音楽を愛する人々によって、7/2728293日間スタジオ200で行われました。彼が行ってきた表現・考え方に接しもう一度振り返ってみる事で音環境のあり方などの問いかけが出来るであろう。

彼とはアールヴィバンの店内でよく実験的な音楽や音について会話をしていた。そのころはまだ映像作家としての活動等おこなっていませんでした。当時は電子機器であるシンセザイザー等が出始まりだした頃でそう簡単に、てにはいるはずもなく自作キットのシンセをつくり音遊びをしいていました。幾つかテープに録音し彼に聞いて頂いたり、芦川さんのコンサートを聞きにいったりとそんな時期でした(彼のシンセは、EMSのアタシュケース型)そうこうしている時、彼から現代音楽アンデパンダンテン展に「テープ+α」(昭和5511月)に一緒にやってみないかと誘われました。

 それが映像・光を演奏する作品(木洩れ日と水・鏡を使ったライブパフォーマンス)の方向性の始まりだったように思えます。ちょうどその年の3月にイメージフォーラムで"ディアトープ"という作品を始めて発表した時期でした。私にとってはまだ活動を始めたところだったので、どのような作品が出来るかとても不安な時期でした。とにかくまず光・映像と遊びながら実践して行くこと、楽しむ事から始めました。映画の基本的な方法論から脱却しそのプロセスから結果的に表出されたものが、とてつもなく単純であるがその美しさや動きにとても驚きを覚えました。

日常での見え方は条件さえかえればとてつもないものが見られるぞという、提示であったようです。
(この時彼に木洩れ日と水・鏡を使った作品を見せたところ、とても感動してくれたことを今でも思い出します)

彼との付き合いはそのような始まりからでした。今思うには、音をださないこと、静寂をデザインすることことができたら、との彼の考えに興味を覚えました。水面に波紋がゆっくりと、ゆっくりと時間の流れの中で静かに拡がってゆく様子ではないだろうか?すべてにおいて時間の流れの概念は、違う角度で風景(事象)を見る事で自意識、無意識の柵が取り払われたときに体験できるものかもしれない。
(江間一義)

 

 


音の問題は、単に音楽だけに限らず生活の音や、騒音と呼ばれるもの、地球上すべての音を"サウンドスケープ(音風景)"という視点から、今日の音のありかたをみつめ直そうとしたのが、マリー・シェーファーであった。又、生活環境の中で音楽のありかたを、無視できるアンビエントなものとして提示し実践したのが、ブライアン・イーノであった。都市環境の中で不必要なほどボリュームをあげたり、まるで意味のない言葉の羅列ばかりの現在の音楽に疑問を投げかけると同時に、音そのものが楽しめ心安らぐ音環境を整備し、あるいは音を不必要に鳴らさないといった音の調整を試みようとしたのが、芦川聡であった。

シェーハーの理論とイーノの実践とをふまえて、芦川は我々の生活空間に合う新しい音のあり方を問直してゆく事からはじめようとしていた。そこには音楽そのものを今日のなかで同とらえるかという社会学的なアプローチからはじまり、BGMや騒音問題、歴史的に失われてゆく音への関心、音の心理学的作用から音楽療法への試み、自然環境をあらたに見直すための音具やサウンド・インスタレーションの開発、さらには次代をになう子供達の音楽教育にまで彼の関心は深まっていった。これらが彼の作曲方法にも反映していき、自ら環境音楽のレコードを製作し、プロデュースも手がける、又評論やレクチャーをとおして"ある環境に適した音の調整"という彼の考えを少しでも多くの人にわかってもらおうと努力していた矢先、突然ボクらの前から姿を消してしまった。

彼と親交のあった多くの友人達や彼の音楽を愛する多くの方々の援助と協力によって芦川聡がやってきたこと、やろうと思っていたことをもう一度ふりかえってみる会を設けられることになりました。今日の音環境を考える上でも、一人でも多くの人に参加願えれば幸いです。
(芦川聡追悼コンサート実行委員会)

 

 

 

スケジュール
727日   芦川聡の世界

超表現のミニマルミュージックから空間に漂う音楽、そして漂いながらふと心を揺らす「風景としての音楽」。芦川聡が語る世界に耳を傾け、彼の音楽の軌跡をたどってみたい。

演奏  芦川まさみ(fl) 柴野さつき(pf) 荒瀬順子(Vb) 
園 智子 (pf) 内海裕子(Hp) 高田みどり(Vb)
映像  江間一義



728日   芦川聡へのオマージュパフォーマンス・インスタレーション

芦川聡は音楽の分野ばかりでなく、デザイン、アートの人々と活動をともにし、お互いを触発しあっていた。2日目のイベントは芦川と関わり、支え合ってきた人々が、亡き友に送るオマージュであり、同時に明日えとつなぐデモンストレーションである。

マックス・イーストレー(作品)
ハロルド・バッド(作品)
有田数郎
氏家啓雄+坪谷ゆかり
江間一義
古藤いづみ
鈴木昭男
高田みどり
谷中優
中村康信
庄野泰子
藤枝守
松平頼暁
吉岡宣考
吉村弘



729日   明日への試み教育とサウンドデザイン

最終日は、芦川が子供たちのためにかいた作品、音響彫刻、マリー・シェファーの「サウンド・エデュケイション」の他、レコードプロデュースを手がけていたファンタジー「グリーン・シャワー」、また現在高い評価を得ている釧路博物館のサウンド・デザインを紹介。
そしてこれら芦川の試みを通して、私達自身が明日を見つめることで彼の魂を鎮めたい。

谷中優+演劇部生徒
星野圭朗+音楽クラブ生徒
松本秋則
若尾裕
三村寛子
吉村弘
有田数郎



芦川が遺したものは作品だけではない。シェファーをはじめとする創造的音楽教育、そして現実の社会でのサウンド・デザイン。彼の企ては大きく時代へと向かう。

 


 


STILL WAY
あるいは静止した進行

 


悼コンサート

 


追悼コンサート
昭和59年7月27−29日

 

 

 

          

水のランドスケープ


 

 


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