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9月30日(日)「撤収」
事件からしばらく過ぎ一時期は大騒動していた空港のラッシュも
どうやら収まったようだ。
噂では飛行機の出発時刻の5時間以上前に行かねばならぬと聞いていたが
今では平常通り運行されているという。
それでも空港までの途中に検問がありバスやタクシー以外だと
必ず探知機で爆弾や武器を持っていないかチェックされる。
事件の前と変わらないカリフォルニアの青い空。
でも街の空気は何か違うね。
やはり赴任期間を満了するまえに会社から帰国命令が出た。
日本に帰るのだ。
しかし本音を言えばまだ帰りたくなかった。
仕事が終了していない事実もあるしまだまだアメリカを堪能したとは
言えないからだな。
だが戦争が始まってしまっては帰国できなくなる可能性もある。
今が潮時か。
この1ヶ月長いようで短かった気がするがいろいろな経験を経て
確実に研究できたと感じる。
自分の人生のランドマークに貿易センタービルテロ事件が刻まれ
まさにその時に生のアメリカの様子を見ることが出来たのは
非常に有益だったと思う。
短くても中身の濃いアメリカ紀行だったかな。
・・・飛行機に乗ればもう日本か。
9月29日(土)「緊急避難」
緊急事態だ。
アメリカの情勢がどんどん戦争に向けて準備が進められている。
政治家も国民も気持ちは戦いに傾いている。
街角には至るところにボール紙でできた慰霊碑のようなモニュメントが立ち
街行く車には星条旗が。
家々にも国旗を掲げ国民は闘志を高めている。
テレビ番組は通常に戻ってはいるが
依然ニュースではテロの報道がされ緊張を緩めない。
このままだと戦争に突入するのは時間の問題だ。
LAはNYと全然場所が違うからのんびり仕事できるなとか思っていたが
どうもそうは行かないようだ。
夜中でも制空戦闘機が空を哨戒している。
アメリカの防御体制は万全のようだ。
まあ相手が国家ではなくテロリストだからいきなりICBMが打ち込まれたり
爆撃機で攻撃して来たりすることは無いだろうがね。
しかし日本の会社の決断はLAに滞在する我々とは違った考えだった。
その答えは・・・出張者は全員帰国のこと、だった。
LAに滞在している限りかなり安全だと思うのだ。
それは雰囲気で分かる。
ここで帰ってしまえば仕事を途中で投げることになるし
何しろ一番テロに狙われやすい飛行機で厳戒態勢の中を飛ばなければ
ならないではないか。
しかし一度決まった会社の命令に逆らう気は無い。
人命優先の会社命令だからありがたいと思うべきだな。
しかし出張者は帰国しても駐在者は帰国命令が出ないのだ。
駐在者がいなくなると仕事が止まるからな。
この先一体どうなるのだろうか。
ともかく我々はまた歴史の最前線にいることは間違いないのだ。
この結果が第三者的立場から見れるのは十年後くらいかな。
9月28日(金)「お気に入りその一」
LAではアメリカ料理だけでなく世界各国の民族料理を食することができる。
だから長く滞在していると自分的にHITした食べ物が結構出てくる。
LA研究所にも書いたモンゴリアンBBQやINN-OUTバーガーなどがその代表だが
その中でも韓国料理の店はかなり気に入った。
韓国料理と言えば骨付きカルビ焼肉やチゲ鍋やキムチ、ビビンバなどが
すぐに想像されるがHITしたのは日本では聞いた事のないメニューだった。
それは「スンドゥブ」と呼ばれる韓国ではわりかしメジャーな料理だった。
簡単に言えば豆腐チゲ鍋なのだが大きな違いは石焼きで出てくる御飯だろうか。
峠の釜飯サイズの石釜にお焦げが軽く付くくらいに炊かれた御飯が食欲をそそる。
スンドゥブはぐつぐつ煮たって出てきてしかもそれも石釜だから全然冷めない。
最後まで熱々で食えるから猫舌の人にはきついかな。
キムチやナムルや韓国のリがサイドメニューにあり御飯にスンドゥブをかけて
がばがば食うのが旨い。
本場の唐辛子は思ったほど辛くないのだ。
日本で辛い唐辛子と言えば舌が麻痺するくらい辛いが
韓国モノの唐辛子はそこまで過激ではなく優しい辛さだな。
いやエクストラスパイシーとか言えば激辛が出るかもしれないがね。
実は持ち帰ることもできるから何回かホテルに持ち帰って食ったよ。
まさかアメリカに来てまで違う国の民族料理が旨いとは思わなかったね。
これで一人前サービス料無しで7ドル50セントだから安いな。
9月27日(木)「ゲーム機器」
日本ではすっかりDVDが見れるゲーム機としておなじみになったPS2だが
ここアメリカでも勿論人気がある。
PSのソフトをそのまま使えるというのも受けているようで
良い感じの売れ行きのようだ。
日本で見るソフトだって発売されている。
バイオハザードやグランツーリスモなどがその代表か。
PS-ONE用の液晶モニターも売っていた。
これもいろいろとメーカーがあるようだ。
PS2の陰にドリームキャストもひっそりと売られている。
さすがに本体を生産中止にしたおかげで
ずいぶんと人気も陰っているかしてメインのところには置かれていない。
任天堂もまだ64体制だ。
これもマリオシリーズやゼルダシリーズなど良く見るソフトが多い。
以前LAに書いたがアメリカでも任天堂は子供に力を入れている。
ポケモンが非常に人気があるのだ。
街行く子供もポケモンのシャツや靴を大勢がつけている。
任天堂はやはりこの路線が正解かもしれないな。
ゲームキューブが出ればどう変わるのか見物かな。
さて店のメインのところには機械はまだ置かれていないが看板だけあった。
X-BOXである。
マイクロソフトがゲーム機にも力を入れているのだが
日本では余り期待されていない感じがするのだが
アメリカでは発売はいつなのかと言う感じである。
ゲーマーに直接話を聞けなかったのでどれだけ前人気があるのか分からないが
やはり国産のゲーム機ということで期待されているのだろうか。
会社の若い連中はこぞってグランツーリスモも話をしていたようだ。
少し単語だけ聞いてそう感じたのだが
私もグランツーリスモやってれば話の輪に入れたのになと少し残念である。
やはりゲームは世界共通のエンターテイメントなのだ。
9月26日(水)「ボランティアの現状」
世界貿易センタービルが崩壊してから半月が過ぎた。
未だに現場では不眠不休の作業で人命救出にわずかな望みを託して
活動している人達がいる。
直接瓦礫の撤去や生きている人の捜索をしている人達。
2次被害が出ないように警らしている人達。
ライフライン回復に向けて全力で作業する人達。
その陰で報道はされないが間接的に支えている人達がいる。
遙彼方から車を飛ばしてきた看護婦、瓦礫の撤去に自分の技術を使って
欲しいと願い出た建設作業員。
崩壊現場間近のイタリヤ料理屋は警察官や消防士の為に24時間無料で
食事提供をしている。
ロックスター達はチャリティーコンサートを開き
マイケルジョーダンは自分の今年の年俸を全て寄付すると言う。
誰も他人事とは思っていない。
例え手は足りていても、せめて自分にもできることをしたい
と考えて行動する人がこんなにも大勢いることに衝撃とともに感動を覚える。
悲しみがアメリカ人を一つにした。
9月25日(火)「言葉の壁」
アメリカで暮らしていて一番不便なのはやはり言葉の違いであろう。
習慣や規則などは慣れてしまえば理解できるが
言葉の微妙な表現の違いは一朝一夕に慣れるものではない。
しかし日本人である我々も日本語を特別覚えようとして
覚えたわけではない。
自然に生活していく中で覚えてきたのだから
外国語をそれなりに雰囲気まで感じ取れるようになるには
其相当の努力か年月が必要のようだ。
子供が言葉を覚えるのと大人が言葉を覚えようとするのには
ずいぶんと違いがある。
その違いとは先入観もしくは前知識とでもいうか。
要するに子供は何も知らないところから覚えるが
大人は今までに体験してきたこと、知っていることに置き換えて覚えようと
することかな。
物事としては同じことなのだ。
簡単なところで例えば「野球」は「baseball」だし「本」は「book」だろう。
でも「時計」といえば「watch」「clock」などそのものの状態まで表す表現が
付いたりすることがある。
腕時計か置時計の違いなどの単純な違いでもそこに表現の雰囲気の違いがある。
もちろん日本語だってそんな表現はいくらでもある。
でもこんなことを考えながら外国の人と話すのは大変だ。
五文型が云々だの5W1Hだのなんでも法則に基づいて考えたくなるのは分かる。
でも生きた外国語はそんな法則にいつまでも縛られてはいない。
外国人が苦手な人ほど正確に物事を通訳しようとしていろいろ考え始めて
ひいては何も言えなくなってしまうのではないかな。
それでコミュニケーションが取れなくなるのはもったいないよね。
外国の人だって人間だから喜怒哀楽もあるし独自の考えもある。
人間である以上生活に関わることは同じだ。
ルールが多少違うだけで。
さらに趣味が同じならばもっと関わってみよう。
思想や宗教、風習の違いを超えてきっと簡単に友達になれるはずだから。
大切なのはいつも自分から行動することだな。
9月24日(月)「安いステーキの理由」
アメリカの田舎のフリーウェイを走っていると大草原や荒野に出くわす。
そこに牛が放牧されているのだ。
だいたい山一つとか丘丸ごととかとんでもなく規模がでかい。
そこに牛が何頭いるのか分からないが全米でそういう場所があれば
牛肉はとても安く供給できるであろう。
日本の場合狭い敷地でむりやり育てている場合が多く
牛もストレスがたまるんじゃないかな。
土地の値段も全然違うし飼料も違うからそれが価格に直接反映する。
でも日本人の口には日本の牛の方が合うのかもしれない。
アメリカやオーストラリアの牛肉は赤身が多い。
肉は締まっていて焼くと結構硬くなる。
アメリカのステーキハウスでミディアムと言えばかなり硬いのが出る。
間違ってもウェルダンは頼めないな。
ミディアムですら巨大なゴムの塊を噛んでいるようなものなのだ。
量は食べられるがはしで切れるような肉は出ない。
味付けも薄くもろに肉の味だ。
こりゃ日本人なら変化球を付けたくなるよな。
安いけど硬く締まっている奴か高いけどジューシーで柔らかいのか。
どちらがいいだろうか。
9月23日(日)「チップの面白さ」
前にも書いたがアメリカのレストランにはレジで払う習慣があまり無い。
それはウェイトレスやウェイターにチップを渡す習慣があるからだと思う。
食事が済んでウェイトレスに「Check please」と言えば
請求書を持ってやって来る。
それには食事の代金と税金との合計が書かれているのが普通だ。
だから客の方でそれにチップを加えてテーブルに置いておくのだ。
昼食の場合で大体15%程度でディナーの場合は20%程度だ。
もしもそこでチップを置いてこない場合は軽く呼びとめられる可能性がある。
「私どものサービスに何か不満がございましたか?」とか言われるかもね。
この辺日本では従業員の給料というのはちゃんと保証されていて
客から一円たりとも余分にもらうことはあり得ないのだが
アメリカでの賃金は実質安くてチップ無しでは生活できないのが現状か。
話を聞くと客の置いていったチップはそのテーブルを給仕した者達で
均等に分けられるようだ。
だからウェイターは常に自分の持ちテーブルの客に対してしっかりと
サービスをし良い印象を与える努力をしている。
だいたいの料金は決まっているけど同じ物を食べても
そのテーブル毎に払う金額が違うなんて面白いな。
9月22日(土)「寝不足」
こっちに来た当初時差ぼけでとても眠い時期があった。
結局私は根性で体調を調整し体内時計を合わせたのだが
薬を使って調整する方法もあるのだ。
友人は酒をのんだりしていたが上手くいかなかったので
結局薬を飲んだらしい。
こちらでは睡眠薬がスーパーでも手に入る。
それもかなり強力で服用して30分もすれば一気に睡魔が襲ってきて
意識が朦朧とし落ちるように眠るらしい。
これは面白そうだな。
試しに一つ実験してみようじゃないか。
買ってきた薬は現地の駐在員が一番ポピュラーで効き目があると言った
「メラトニン」である。
120カプセルで22ドルだったから高いのかなそれとも安いのかな。
開けて見ると透明なカプセルの中に微小粉末が詰まっていた。
一つの容量は3mgでそれで十分効くらしい。
寝る前にアクションゲームを少しやって気分を高める。
身体を覚醒状態のままで薬を飲んでベットに横になった。
だんだんぼーっとして眠くなってきた。
どうも効き目は確からしいとか思っている間も無く意識は消滅。
気が付いたら朝だった。
しかし4時間ほどしか経過していない。
長時間持続型ではないようだ。
でもこれは時差ぼけ解消には使えるかもしれないが
常時服用したらどういう副作用があるか分からないから怖いな。
9月21日(金)「ポップコーン」
夕方ちょっとお腹が空いたなぁと良く思う。
お昼にとんでもない量を食べるからだんだん胃が大きくなってきている
のかもしれないと考えるとちょっと怖いよな。
まあとにかく小腹が空いたらみんな何か食べている。
アメリカ人はとにかく冷凍食品が好きみたいでスーパーに行けば
何でも冷凍食品であるんじゃないかというくらい種類が豊富だ。
早く言えばチンするだけで食べられるのだからものぐさなのかな。
その間食で気に入ったものにポップコーンがある。
ポップコーンは冷凍じゃないが小さな袋を開けてチンすれば
すぐに膨らんで暖かくて美味しいのが出来あがる。
特殊紙の容器でできているからそのままチンできるし
出来あがりも袋を破れば容器に移すことも無い。
日本でもこれはあるのかな?
どうも彼らはバター入りが基本らしい。
そういえば遊園地のポップコーンとかは問答無用でバター入りだったな。
日本の場合はバター入れますか?って聞かれるのにな。
こんな間食をしているとダイエット企画が台無しのような気もするが。
9月20日(木)「酷使」
アメリカの製品は良く壊れる。
それは日本の製品よりもその頻度が高いと思っていた。
実際にいろいろ壊れていることが多いと感じていたのだが
それはちょっと違うことに気が付いて来た。
製品の耐久性はもしかすると日本の物よりもあるかもしれないのだ。
やたら頑丈に作ってある場合が多い。
それは繊細なものが作れないというのもあるだろうが
恐らく他の理由としてモノの使い方に対する違いがある。
とにかくアメリカ人はモノを乱暴に使う。
適当に使うというよりも使い方がハードなのだ。
自分の思ったように行かない場合は叩いてみたりする。
ある自動販売機でお金を入れたのに商品が出てこないという情景をみた。
私が後ろで見ている限りでは恐らくそれは故障ではなく料金が足りないと
思うのだがアメリカ人は機械の故障を疑って止まない。
何回も叩いたりゆすったり果ては商品の出口に手を入れてみたり。
結構威勢のいいあんちゃんだったので下手に声をかけるのは怖くてできなかったよ。
とにかく彼らは壊れるまで使いっぱなし。
車の手入れもそうだしなんでもそう。
会社のPCだって電源を落として帰る事はしない。
・・・そりゃ壊れるよな。
9月19日(水)「スーパーマーケットとコンビニエンスストア」
さて日本で夜中にちょっとお腹が空いたなとか思ったらどこに行くだろう。
たぶん夜中に開いているファーストフードかコンビニなどが一番簡単かな。
ファーストフードはメジャーなところは夜は開いてない。
吉野家ですら12時頃には閉店してしまう。
ここアメリカでも一応コンビニは24時間開いている。
しかし夜のコンビニは非常に危険度が高い。
例え車で乗り付けても入口までに襲われても不思議じゃないし
店の入口にたむろしている輩に絡まれる可能性も十分にある。
朝まで我慢が一番賢い選択なのだがそれでは面白くないね。
ホテルの自動販売機でつまみを買うのが無難かもしれないがそれもちょっと。
どうしても我慢できない・・・そういう場合どうするか。
実はこちらの大手のスーパーは24時間開いているのだ。
ラルフスなんかが有名だな。
日本で言えばいなげやの巨大な奴という感じかな。
ここの入口に近い明るい駐車場に車を止めれば比較的安全に買い物ができる。
更にATMも24時間稼動しているのでお金を下ろすのも困らない。
こっちのスーパーマーケットは非常に便利なのだ。
コンビニとは名前だけでここでは全然便利ではない。
まあ夜中に出歩くこと自体が危険行為といえばそうなのだけどねぇ。
9月18日(火)「古い車と最新自動車」
道を走っていておっ!と思うのはまだ見たことの無い新しい車か
今では見かけなくなったとても古い車。
要するに珍しい車は目に止まる。
ここアメリカではそれがかなり顕著だ。
日本でまだ見たことの無かった最新のソアラなどが走っているし
もう見かけなくなったダットサンの車が現役で走っている。
どうもこれには貧富の差が関係しているようだ。
収入が多い人は車を買い替えるサイクルが早いのが一般的だし
収入の少ない人はなかなか車を替えられないのが道理だ。
フリーウェイでもこんな車がと思う古い奴が走っている。
総じてアメリカ人の車はメンテナンスフリーに近いものが結構ある。
ガレージを持っていて自分でメンテナンスしている人は大丈夫だが
乗りっぱなしでどこにも点検にも出さない場合結構な問題を抱えていることがある。
大抵そういう場合トラブルで路肩に停まることになる。
日本で路肩に停まってボンネットを開けている風景なぞまず見られないが
ここでは日常茶飯事なのだ。
フリーウェイでバーストする者もいればエンジンストップしている者もいる。
車はアメリカでは本当に「移動のための足」なんだな。
古い車はともかく新車でもあまり洗っているように見えないしね。
一応街角には洗車のためのスタンドはあるけど日本のような自動洗車機は見ていない。
まあ雨が全く降らないから車がドロドロにならないのも洗車しない一つの理由かな
モノの価値基準が違うと面白いものだな。
9月17日(月)「吉野家USA」
美味い安い早いは昔からの吉野家の謳い文句。
まあ美味いかどうかは別として確かに安い。
国内では最近松屋に押されて息の苦しい吉野家だがアメリカでは他の牛丼屋は
いないので独占状態に近い。
ここアメリカの店は日本と違いカウンターは無い。
でも店舗によっては魚河岸の掛け看板があるのが泣かせるね。
店内の雰囲気は他のバーガー屋とあまり変わらなくて違いと言えば
バーガー屋ならケチャップ・マスタードが置いてあるところに
紅しょうがが置いてあるくらいか。
但し営業時間は限られていて朝7時から夜12時くらいの店舗が多いようだ。
仕事の帰りにお腹が空いたので持ちかえりを頼みにふらっと寄った。
店内はがらんとして営業しているのかなぁという感じだが
「Excuse me?」と声をかけるとちゃんと店員が出てきた。
日本の吉野家には無いメニューがかなり多い。
牛丼(beef boul)は基本だが照り焼きチキン丼やエビフライ丼がある。
値段は大体3ドルから5ドル。
大盛りにしても大して値段は変わらない。
チャレンジで照り焼きチキン丼とチキンサラダを頼んでみた。
合わせて約7ドル。
サラダがちょっと高いかなぁと考えていたら渡された袋を見て仰天。
サラダの袋が異常にでかい・・・やっちまったか?
ずっしりと重い袋を持ってホテルに帰って来た。
早速開けてみると丼よりも遙に大きいサラダが出てきた。
うへっ〜サラダだけでごめんなさいだよこれ・・・。
とても全部は食えないので明日の朝食に残すことに。
やはりアメリカ恐るべし。
9月16日(日)「ファミリーレストランと言えば」
日本ではもちろんデニーズやすかいらーくやロイヤルホストみたいな店を指すね。
こっちにも一応それらの店は存在するけど最も一般的なのはステーキハウスみたいだ。
金曜日の夜なんかに行ってみると分かる。
店の外まで待っている人が溢れていて入れない。
店の中はちょっと照明が暗くて待っている人がうじゃうじゃしているので
ダンスクラブのようだ。
日本のファミリーレストランは明るくて綺麗なのがうりみたいだが
こちらはもっと雰囲気がある。
テーブルにろうそくが立っていても不思議じゃないくらいなのだ。
当然ファミレスみたいなものだから家族連れがいっぱいだ。
しかも祖父や祖母もいる結構な大家族で来ている人が多い。
やはり家族を大事にする国民性なのだね。
オーダーの仕方はまあ日本と一緒かな。
ただしミディアムレア以上硬い焼き方を指定するときっと後悔することになる。
ミディアムでは丁度肉の真中あたりがほんのり赤くてこれでいいんじゃないかと
思わせるのだが食べてみると赤身の締まった肉でゴムのような感じ。
ミディアムレアが丁度良いと思った。
しかし味がほとんどついていない。
テーブルに塩・胡椒とステーキソースはあるが塩胡椒はともかくステーキソースは
あまり日本人向けじゃない。
しょうゆがあれば美味いんだろうなとかおろしポン酢が良いなと思っても
絶対に無いから念のため。
まあ持っていくという手段もあるけど郷に入りては郷に従えだよ。
肝心の肉の味はそこそこだがサイドについてくる方は美味い。
新鮮なサラダがでかい皿でやってくる。
しかも一人一皿。
これが美味いんだな。
日本で食う野菜はどうしても苦味や渋みが強いのだけど
こっちの野菜はたいていどこのもほんのり甘くていける。
ライ麦パンも焼きたてほやほやで出てきてかなり美味い。
バターもいらないくらいだ。
さらにオニオンフライで丸ごとたまねぎをフライにして
サウザンドレッシングで食うのだがこれがまたいいね。
私は酒を飲まないけど酒飲みには格好のつまみのようだ。
ビールもジョッキで出てくる。
バドやミラーやハイネケンなどのアメリカを代表するビールが出るが
まさに豪快だ。
で、かなり豪勢な食事になるのだけどこれだけ食べてもチップを計算して
税金も入れても一人20ドルから30ドルの間くらい。
日本で食べたらそれでは済まないだろうなぁ
9月15日(土)「星条旗よ永遠なれ」
メキシコティファナに行った時に国境にお互いに国旗が立っていて
自分の領土を誇示しているという風景を見た。
アメリカ西海岸をいろいろ見てまわったが結構国旗を掲げているところはある。
特に祝日でも何でも無いのだがね。
国旗というのはその国を代表する象徴みたいなものだから
愛国心があれば国旗に敬意を払うのは当然のことか。
先日の貿易センタービルテロがあってからその様子も変わってきた。
星条旗を掲げていたところは追悼の意を表す半旗になった。
しかしそれに反して国民の意識はだんだん高まってきたのが肌で感じる。
道端で小さな国旗を売っている。
走っている車に国旗を掲げているのもかなり目立ち始めた。
サンタモニカにドライブに行ったらマラソンの選手まで国旗を持って走っていた。
国全体が一つの意識をもとに結集しようとしているのを感じると
感心すると共に薄ら寒い気がしてくる。
それが良いか悪いかは個人の判断なのではっきり言えないが
私はそういうのも大切なのかなと思う。
軍国主義を支える気は全く無いが国民が国家を信頼し国が強くなるのは
すばらしいことだと思うね。
日本でのステータスは何においても金を持っているということだけを
追い求めた感がある。
確かに不幸な金持ちと不幸な貧乏では不幸な金持ちの方がまだ救われる
かもしれないが普通の暮らしをしていてそんなに金が大事なのかな。
利益を追求するあまりエコノミックアニマルとまで言われた日本人。
ちょっとでも良い暮らしをしたいがために頑張ってきた戦後。
戦後50年経った今では国民意識はどう変わったのだろう。
もしも今現在日本が何物かに攻撃されたらどうするだろうか。
個人主義を全く勘違いし義務を果たさず権利の自己主張しかしない若者達。
欲しいものは何でも手に入り我慢すると言うことを忘れてすぐにキレる子供達。
国のためには何も出来ないが国民の血税を私腹を肥やすことに翻弄する政治家達。
そんな世の中を嘆くだけの老人達。
誰が一致団結して敵に立ち向かうのだろうか。
アメリカの核の傘に入っているから安心しているのか。
卒業式国旗掲揚、国歌斉唱反対のようなささいな問題で揉めている場合ではない。
きっと何かもっと大切なことを忘れているのではないかと思うのだ。
それが何なのかは各々考えてみて欲しい。
答えは一つじゃないから。
9月14日(金)「モーニングドライブ」
普段より早く起きてホテルを出る。
手荷物は地図とカメラだけだ。
車のエンジンをかけサンルーフを開ける。
まだ日の出前だから少し肌寒い。
丘に向かって車を走らせる。
だんだん空が白んできた、急がねば。
他に走っている車は長距離トラックと業務用車だけだ。
丘の頂上に着いて車のエンジンを止める。
朝靄の丘陵に静寂が広がる。
東の空が赤い。
夜明けはもうすぐだ。
カメラをセットしゆっくりと眺望を楽しむ。
カリフォルニアの太陽が遙彼方の地平から顔を出す瞬間にシャッターを切る。
西海岸独特の木々を背景にベストショットを狙って撮り続ける。
シャッターを切る音が心地良い。
太陽がゆっくりと昇り姿を完全に現わした。
今日も長い一日がまた始まる。
9月13日(木)「薬」
アメリカに来た当初時差ぼけのせいもあってか少し頭痛になった時期があった。
ホテルにいるときは日本から持ってきた頭痛薬を飲んで寝たが
眠りに入って意識が無くなるまであまり効かなかった。
会社にいるときに頭痛がしてきた時は薬を持ってなくて
アメリカ人の室長に聞いたらすぐに頭痛薬をくれた。
全て英語で書かれた小袋パッケージの中には錠剤が二つ入っていた。
それを飲んでしばらく仕事をしていたら嘘のように痛みが消えてきた。
しかもかなり即効性がある。
何が処方されているのか分からないが日本人の駐在員も薬はアメリカの方が
確実に効くと言っていた。
恐らく有効成分の量が日本よりも多く含まれているのだろうな。
身体に良いか悪いかはともかく慢性的に飲まなければ
即効性のあるほうが助かるね。
街中では24時間無休スーパーやコンビニでもいろいろな薬が手に入る。
だから夜中に突然頭痛や腹痛になっても薬が簡単に買えるのだ。
もちろん普通の商品のように棚に並べてあるから好きなものが買える。
この点では日本は遅れているといわざるを得ない。
まあ最近は夜まで開いている薬屋とディスカウントストアが一緒になったような
店舗もあるにはあるしドンキホーテでも薬は買えるのだが
それも限られた一部の都市でしかない。
この辺は薬事法か何かで縛られているのだろうがね。
精々栄養ドリンクをコンビニで買えるようになったくらいなのかな。
何事も自分で決められない日本と自分の責任において決められるアメリカとの
違いをここでも見ることが出来るね。
9月12日(水)「ハイジャック」
テロリズムというのは大体国家に対して個人もしくは団体が実力行使で
自己主張するときに行うものが普通だ。
だからテロには犯行声明やどこの団体がどう言う目的にて行ったのかを発表する。
日本で言えば日本赤軍とかみたいなものだな。
過激派と呼ばれる団体はすぐに武力によって物事を何とかしようと考える。
まあ一番目に見えて分かりやすいからね。
今回の目標は世界貿易センターだったのかペンタゴンだったのかは分からないが
どちらにせよアメリカ国家に対する引き金を引いたのには違いない。
世界貿易センターへの攻撃がペンタゴンに向かう飛行機の陽動作戦だったとすれば
規模のでかいテロだな。
たったの十数人でここまでできるのだなと感心するな。
しかしテロリストは貿易センターを倒壊させるところまで考えていただろうか。
派手に世論が振り向けばテロは成功したようなものだけど
失われた大勢の人々の命と破壊されたアメリカの威信のような建造物を見ていると
ちょっとやりすぎたのではないかとさえ思う。
ここまでやってしまうと戦争を除く人災としてもかなり大きな被害だったのではないか。
アメリカ国民の世論でも戦争開始を全く望まない声は一割というからすごい。
このままどこかと戦争状態に入っても不思議ではないな。
どの道話し合いだけで解決していく問題ではなさそうだ。
かといって砂漠の一角を攻撃しても意味無いと思うけど。
9月11日(火)「激震の日」
第一報は自分の掲示板だった。
朝にアップロードをした後に軽く確認してみるとマスターから書きこみが。
ゆっくりとWEBを見ている時間は無い。
出勤してからNETにて情報を収集開始した。
食堂のテレビではずっと放送している。
NY TIME アメリカ東時間で午前9時頃(LAは4時間の時差があるので午前5時)に
ボストン発ロス行きの旅客機が何物かにハイジャックされて
ニューヨークの貿易センタービルに衝突。
そのまま爆発炎上。
20数分後もう一機がさらに衝突。
貿易センタービルはまもなく崩れ落ちた。
さらにペンタゴン(国防省)にもハイジャック機が。
このニュースは全米だけでなく全世界に激震を巻き起こした。
即刻アメリカ国内の全ての空港は閉鎖され各都市には厳戒態勢が敷かれた。
もちろんLAも例外ではなかった。
ダウンタウンのビルからは退避勧告が出てディズニーランドやユニバーサルスタジオも急遽クローズ。
有事事態のアメリカの対応は非常に迅速だ。
大統領はホワイトハウスに戻らずにネブラスカの地下基地にて指令を出す。
アメリカ国内のテレビは延々繰り返し事故の映像とその背景と救出の情景を映し出す。
爆発炎上に耐えきれなかった人々が地上数百メートルから落ちてくる。
今現在でもマンハッタンは混乱中でペンタゴンは延焼中だ。
全ての言葉は分からないがその映像は恐怖と悲しみを見せつける。
それに比べて日本の対応はどうなのだろうか。
自衛隊のような実戦経験の無い部隊は全くこういう時に意味をなさない。
物質援助もアメリカには必要無い。
政府専用機を用意したからといって太平洋上を飛行禁止にされれば意味が無いのだ。
全くもってはがゆいね。
こちらから見た日本の対応はしどろもどろしているだけで
もし下手に閣僚がこっちにきたりでもしたら何もできず足を引っ張るだけに感じるね。
今のところどういう風に事態が転がるのか全然不明だが
私はアメリカ国内にいるといってもLAの郊外なので別段日本にいるのと変わりは無い。
このまま中東あたりと戦争にでもなれば非常事態でしばらく日本に帰れそうも無いかな。
9月10日(月)「シンキングタイム」
アメリカに来て早3週間が過ぎた。
毎日の生活にだんだん慣れ始め自分の生活スタイルが定着した。
毎日忙しい中で何か興味を引くものを見つけたら記憶するか写真に撮るかで
記録していっている。
だからこうして書く毎日のネタには困らない。
朝、仕事に行く前に必ずシャワーを浴びるのだが私にとってはその時間が
シンキングタイムになっている。
眠気を払いながら昨日までの出来事が頭の中で整理されていく。
一番ネタが浮かびやすい瞬間だ。
この開発研究記録も朝に更新されることが多いのはそのためだ。
完全に一人になれる自分の時間は物事を深く考え理解する良い時間だ。
慌しい毎日の生活の中で楽しみなのはインターネットを介しての情報だ。
こうして自分のHPを持っているおかげで日本にいるのとあまり変わらない感じ。
世界は狭くなったなぁとしみじみ感じる。
たまに来るメールは日本の様子が断片的ながらも分かって非常に嬉しいね。
日本に帰りたいかと聞かれたがホームシックには全然ならない。
必要なものさえ揃っていれば別にアメリカで暮らしてもいいかなぁとさえ思えるね。
あとこれで日本の友達が遊びにきてくれればと思うのは贅沢だろうか。
9月09日(日)「ファミリー」
長期で駐在されている方のお宅にお邪魔することになった。
夕方からバーベキューをするからこないですかと言われて喜んで行くことに。
小高い丘をかなり登り着いたところは小粋な住宅街であった。
庭からは海が見え夕日が沈むところだった。
アメリカに来て個人の家に行くのは初めてだが噂通りの大きな家だ。
平屋だが広い。
ガレージも庭もありリビングとダイニングは当然別。
専用の子供部屋もあるしランドリー部屋もある。
日本でこういう家に住むのはかなり至難の技である。
庭には孔雀やトカゲ(と言ってもかなりでかい)も来るらしい。
外から見て煙突があった。
ここならサンタクロースもこれそうだ。
庭でバーベキューをして肉やえびを焼く。
炭火ででかいステーキを焼くのだ。
この手の作業は慣れているので調理を担当した。
アメリカの家庭ではこういうのが当たり前なのだろう。
家族が集まって何かをする。
大体どこに遊びに行っても家族が一つの単位なのだ。
祖父や祖母と一緒に住んでいても全く違和感がないだろうし
子供達は親や祖父祖母を尊敬するだろう。
薄々家族の絆というものを聞いてはいたが実際に目にするとああそうなんだと実感。
日本でも週末にそう言う過ごし方をする家族は確かにちゃんといた。
しかし現在ではどうか。
一般に家族は風通しが良いと言われているだろうか。
核家族化が進み家庭が小さくなった。
仕事に追われる労働者はゆとりが少なくなった。
休日は家族サービスと言う言葉が存在し
時間があれば皆自分の趣味に専念している。
子供だって親と対話する時間よりもゲームや友達と遊んでいた方が面白い。
そもそも家族サービスなんて言葉はおかしいのだ。
休日返上で家族に奉仕するわけではないのだから。
それを楽しいと思えないのは家族の作り方を間違った方向にしてしまったように見える。
まあまだ家族を持たぬ私が何を言っても机上の空論であろうが
こっちで一つの理想を見た気がするね。
9月08日(土)「スマイル0ドル」
アメリカの店も結構行った。
食べ物屋も普通の店も主要な店はだいたい行ってみた。
そこで感じたことは店員が無愛想ということか。
通常日本でファーストフード店に入ったら店員の明るい声でいらっしゃいませ!
から始まって終始笑顔で応対してくれる。
しかしこっちではウェルカムの一言も無ければ店員の愛想笑いも無い。
ぶすっとしてオーダーを聞く。
もしも良く聞き取れなかったら「HAAAM?」と聞き返されるね。
これは日本人にはかなり違和感、いや人によっては恐怖心さえ覚えるだろう。
英語でぺらぺらぺらと捲し立てられるときっと英語恐怖症の人はトラウマになるかも。
しかし店員は別に悪気があってやっている訳ではないのだ。
本当に分からないから聞いてくるのであって日本人をいじめたり
馬鹿にしたりしているのではない。
そういう店員の態度に慣れていない日本人が悪いのだ。
同じ人間だということを忘れて異星人のように思っている人が多いのではないか。
こっちの人だってちゃんと意思を伝えれば笑ってくれるし挨拶もしてくれる。
笑いたいときに笑うし笑いたくないときには笑わない。
愛想笑いを好むのは日本人特有の悪い癖かもしれない。
意思の疎通はこちらがまず心を開いて臨むことだ、萎縮する必要は無い。
ましてやこれが日本ならばと後ろ向けの考えを持つのはやめよう。
言葉は片言しか通じなくても相手の立場を考え自分がどうしたいのか
はっきり伝える努力が出来ればそれで良い。
悪いのは黙り込んでしまうことだ。
意思が伝わってこない相手にどうして欲しいのかまで汲み取るのは無理な話。
日本人は「あ・うん」の呼吸の考えをしている人が大勢いるが
そんなものは外国では絶対に通用しないことを知っておくべきだ。
9月07日(金)「魔法の箱」
長期旅行にPCを持って出るというのは考えてみれば非常に便利だ。
それも自分の使い慣れているものだと尚更だ。
長期の旅行だとデジタルカメラの画像もたまるのでカメラだけだと
メモリーをたくさん持っていかねばならないが
PCがあればHDにがんがん保存できるので好きなだけ写真が撮れる。
編集も画像ビューワーでできるから速い。
もちろん住所録ではがきを書いたり音楽を聴いたりもできる。
日本で撮った写真も見れるし仕事の書類も書ける。
その気になればコントローラーもCDドライブもあるから
PCゲームもアーケードゲームもできる。
でも何よりもありがたいのはネットに繋げるということだろう。
インターネットならば知りたい情報はたちどころに最新情報を拾えるし
自分の最新情報も発信できる。
まさに世界は電子の網で覆われているという感覚。
旅の不安や悩みを即座に解消してくれる。
ここアメリカはインターネット発祥の地でもありネット環境は良い。
街に出ればインターネットカフェはあるしプロバイダーも多数ある。
ホテルの電話もネット用に端末が出ている。
私が滞在しているこのトーランスプラザホテルは市内料金は只だから
市内のプロバイダーを使えば安くネット接続ができる。
現状は日本で契約したプロバイダーのローミングサービスだから
一分で30円ほどかかっている。
まあ一年以上滞在するのならば地元のプロバイダーに入った方が得だな。
現状でも日本とのメールは可能だしHPのアップデートもできているから
特に問題は無いか。
強いて言うならば通信速度が遅い(22Kくらいしか速度が出ない)ので
通信に時間がかかるのが難点か。
こんなに小さな箱(VAIOノートC1XE)なのに日本と同じ環境でいろいろできるのは
なんとありがたいことなのか。
本当にPCは魔法の箱だ。
9月06日(木)「時の流れ」
日々過ごしていて感じるのは時間の感覚が明らかに違うということだ。
昨日も書いたが太陽が出ている時間がとても長いのでいろいろなことができる。
日本だと午後7時と言えば暗いというイメージがあるが
ここではまだ明るい。
世界どこでも一日24時間しかないはずなのだが昼間の時間が長く感じられるLAでは
まるで一日25時間あるようだ。
東京の一日は忙しない。
平日は朝から仕事で夜くたくたになるまで働き
休日は平日の疲れを癒すために下手したら昼まで寝てしまう。
一日過ぎるのがあっというまだ。
しかしこちらの時間の流れは遅い。
平日の仕事は確実に東京よりも多くやっているのに何か違う。
それは楽しみ方が違うからだ。
ランチの時間は会社を出て毎日違うものを食べに行く。
その毎日の新鮮な時間を味わっているからか。
仕事の終わりも日本より確実に一時間以上遅いが
ホテルまでが近いし作業着を着替える手間が無い上に
駐車場が近いので仕事終わった瞬間から10分以内にはホテルの部屋でくつろいでる。
もちろん休日はいわずもがなだ。
街の人たちを見ていると休日の楽しみ方を良く知っている。
見た事はないが平日のアフターファイブの使い方も上手いんじゃないかな。
時間の使い方を上手くすれば人生はもう少し楽しく過ごせると思う。
こちらにいる間にいろいろもっと吸収せねば。
9月05日(水)「テレビ」
もともと日本でもテレビを見ない私はこっちでもほとんど見ない。
平日は仕事から帰ってきてHPの更新作業をしたらもう寝る時間だ。
休日は朝からいろいろなところに走りまわっているので結局時間がない。
ホテルの食堂で朝食を取るときにだけ少し見る。
日本の番組を放映しているチャンネルがありそれを流しているのだ。
主にNHKばかりだが編集されているのだろうかテレビ東京やフジテレビの番組も
同じチャンネルでほんの少しやっている。
基本的にニュースは英語でしゃべるからだいたいのニュアンスしか分からないが
それでも日本の情報が入ってくる貴重な時間だ。
まあネットにつながっているから特にニュースには困らないのだけどね。
こっちにきた当初時差ぼけで夜中に目が覚めたことがある。
目が冴えてしまいすることもないので偶然テレビをつけてみた。
こっちでも深夜番組がやっているのだ。
だいたい夜にやってる深夜番組といえば相場は決まっている。
旅行案内や通信販売や洋画(こっちでは邦画になるのかな)にドラマ。
そしてお約束のお姉さんが出てくる奴だ。
しかしぼーっと観ていたのだが何か違う。
そうか裸のお姉さんなのに胸にぼかしが入っているのだ。
公共の電波に乗せるときにはちゃんと隠してあるのだな。
この辺は日本のトゥナイトやワンダフルの方がよほど過激だ。
街に行けば堂々と無修正の本が売られている自由な国のアメリカでも
不特定多数が観る番組ではきっちり自主規制されているのだ。
日本のテレビ番組がいかにモラルを無くしているのか分かるね。
それが良いか悪いかは言えないが。
アメリカの方が紳士の国だと思うな。
9月04日(火)「どうしてかなぁ」
休みの日に買い物にショッピングセンターに出かけるのは習慣になった。
こっちは衣料や食料が日本よりも安い。
さらに日系の人向けのスーパーよりも地元の人向けのところの方が少し安いみた
いだな。
買い物をしながらショッピングセンター内をぷらぷら歩いていると
大勢の現地の人が行き交う様子が良く見える。
しばらくして気が付いたのだが太っている人が異様に多いのだ。
女性も男性もだが女性の方が太っている確率は高い。
しかも皆半端ではない。
どう考えても100kgは超えてるだろうなという勢いの身体なのだ。
日本人であれだけ太っている人を見るのはかなりまれだが
こちらでは10人に1人、いや5人に1人位の割合で確実に肥満体型だと思われる。
子供達を観察してみた。
基本的に子供は普通だ。
まれにかなり太っている子供もいるがまあ不思議ではなかろう。
学生の年代でだんだん肥満の人とその予備軍が増えてくる。
ただし女性の中でも気を付けていると思われる人はかなりの確率で
ナイスバディーだね。
これまた日本人にはなかなかいないような体型だ。
30を超えようかという年頃の人達はかなり凄くなってくる。
まあ普通に人もいるのだけど基本的には肥満の傾向が強いな。
アメリカの食生活は高カロリー高たんぱくで油モノが異常に多い。
さらにデザートにエクレアやケーキをバンバン食えば確実にああなるのだな。
衣料品を見ていても太った人用が多くて日本人サイズのは悲しいくらいに少ない。
それでいいのかなぁ。
成人病系の病気にはならないのだろうか。
9月03日(月)「花おじさん」
どこで生活するのにも最低少しのお金は必要だ。
それをどうやって稼いでいくかは人によって違う。
企業に勤める人、自分で商売をする人それは様々だ。
ここアメリカでもそれは同じ。
毎日のパンを買うために金を稼がねばならない。
アメリカを旅行していて思うのは大道芸をやっている人が多いこと。
しかもその芸はかなり熟練されているものが多い。
何年もかかって会得した芸で稼いでいるのだ。
見ていてとても凄いと思う。
芸は身を助くとは良く言ったものだ。
それを地で行く人々がたくさんいる。
ここアメリカは自由の国で法律さえ侵さなければ何をしようと個人の勝手だ。
大道芸をしようが道で寝ようが誰も咎める権利は無い。
しかしちょっと困った商売もあるのだな。
信号で止まったらいきなり車の窓を拭きに来て勝手に窓を拭いて
チップを請求したりどこにでも咲いているような花を摘んで来て
その花束を買わないかと押しつけて来たりという輩だ。
まあそれが小さい子供ならば可愛げがあるが
どこからどう見ても変なおやじが花を持って近寄って来るのは
正直怖いものがある。
だからフリーウェイの出口などでぼーっとしていると
怖い花おじさんに囲まれることもあるかもしれないな。
犯罪じゃないけど犯罪すれすれだね。
9月02日(日)「続・危機一髪!?」
慣れない土地でモーテルを探すのには苦労したが危機は脱出した。
しかし本当の問題はSFで一日遊んで帰りのフリーウェイで起こった。
実は私はあまりトイレに行かなくても平気な人である。
結構水分補給はまめにするのだが何故かトイレに行きたくならない。
原因はわからないが膀胱の容量が大きいのだろうか。
いつものごとくのつもりでフリーウェイを走っていたら急にもようしてきた。
アメリカのフリーウェイでは日本の高速道路のようなSAやPAは存在しない。
通常GS(ガソリンスタンド)やコンビニやファーストフード施設が数十マイル
ごとに存在するのである。
しかしなかなかそれは見えてこなかった。
これは結構辛い。
最悪の場合道端に車を停めるしかないかと考えながらステアリングを握る。
握るその手に少し汗が、でもまだ心に余裕があって苦笑いできた。
額の汗が冷や汗に変わる直前にレストスペースの看板が見えた。
奇跡だ・・・レストスペースとはフリーウェイで数百マイルに一つ
あるかないかのトイレと給水だけの施設だ。
そこでは身体をほぐせるし管理者がいるので日中は安全だ。
ほっと一息つく。
が、その安堵のため息が不安の吐息に変わるのは時間の問題であった。
人間の問題は解消したが今度は車の燃料計の警告ランプが薄く点灯し始めたのだ。
フリーウェイの途中で燃料がなくなるのは日本での燃料切れとは訳が違う。
時間は夕方でもうすぐ日が暮れる。
今は暑いが日が暮れたら気温は急激に下がるし荒野で助けを求める術が無い。
本気で死を覚悟する時が来たのかもしれない。
だがはるかかなたまで先は見えるがGSらしきものは全く見えない。
最後にGSを見たのは何十マイル前だったろうか。
急いで頭の中で計算する。
一応まだ今引き返せばガソリンが切れる前に戻ることはできる。
しかしUターンできるところが無かった。
そうこうしているうちに警告ランプが点灯する。
トイレのように笑っていられない。
背筋に寒いものが走った。
右足のアクセルの調節で燃料節約の為に燃費走行に徹する。
エアコンも解除した。
とにかく前に進むしかないのだ。
燃料計の針はEにだんだん近くなる。
あとどれぐらい走れるのだろうか自分の車ではないので良く分からない。
心は不安に押しつぶされそうになる。
目の前の丘を登り切った先の地平に小さく何か見えた。
看板にオレンジ色が見えた。
小さく76と書いてあるのが見えた瞬間に全身の力が抜けた。
GSに入った瞬間に「助かった・・・」と本気で一言つぶやいた。
まさにアメリカの荒野の恐ろしさをまざまざと体験させられたのだ。
しかし生きて帰れたからこれも後に良い思い出に変わるに違いない。
9月01日(土)「危機一髪!?」
さて今週末アメリカでは3連休になる。
9月の第一月曜日がレイバーデー(Lavor Day)と言う祝日に当たるのだ。
3連休ならばちょっとした旅行が出来る。
ドライブがてらにS.F.(サンフランシスコ)に行く事にした。
最初は日帰りで計画していたのだ。
しかし走っているうちにそれはちょっと無理っぽい気がしてきた。
気軽にドライブ・・・と書いたがLAからSFまでは約380マイル離れている。
キロに直せば約600Kmというところか。
東京からだと大阪や盛岡に行ける距離である。
通常日帰りするにも相当根性が要る。
ましてやSFで遊んでこようと思ったらあまりにも時間が無いので
急遽予定変更で宿泊することにした。
日本での場合、私ならば観光地であれば観光協会に飛び込んで宿を紹介してもらうか
もしくは駅前に行ってビジネスホテルに泊まるかである。
全く問題無い話だ。
最終手段としてはどこかに車を停めてシートを倒して車内で寝るのも吝かではない。
しかしアメリカで予約無しで泊まるにはどうすればいいだろう。
間違っても車の中で寝ようと考えるのは危険だ。
暴漢にガラスを破られて身包み奪われたり最悪殺される危険がある。
話に聞いてたところではモーテルが各所に存在するのでそこに
宿泊できるとらしい。
確かにフリーウェイを走っていると色々なモーテルが存在する。
日本でモーテルと言えば連れ込み宿を想像しがちだが
アメリカではちゃんとした宿泊施設だ。
だがSFの市内で飛び込んだがやはり空室は無い。
3連休だから予約でいっぱいなのだ。
夜まで時間が無い。
郊外に向かって車を走らせてフリーウェイ沿いのモーテルを片っ端から当たる。
一軒空いているのが確認できたのでそこで宿を取る事にする
知らないところを旅するのは危険もたくさんあるがスリル満点で結構楽しいね。
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