No。122
夏休みでしょうが
2002.8.12
1.オートキャンプ場にて
はじめに書いておきますが、今週は軽めです。(^-^;)
だって、皆さん夏休み中でしょうから、これを読むのはおそらく大半の方は、来週以降でしょう。
となるとねぇ。
まあ、ちょっと軽めの内容にしとかないと、虚しすぎるんで。(^-^;)
ちょっと早い夏休みを取らせていただきました。
というよりも、会社を辞めることを決意して以来、ずっと続いていた休みの日々が、事務所設立で少しまともになってきていたところに、いきなりまた夏休み。
ちなみに今週は、マジメに働きまっせ〜。
日記にも書いたように、毎年行っている長野の山奥に行ってきました。
長野県下伊那郡売木村。
http://www.urugi.jp/
その村にあるオートキャンプ場内の公園に、子供を連れて行ってきたんですね。
実は、昨年もそこに行ってきて、それをネタに、こんな文章も書いております。
http://www.horae.dti.ne.jp/~tmt/column/069.htm
「オート」といえども、「キャンプ」に来ているのに、「ロビー」で「マンガ」を読むガキどもに、ちょっと憤っていました。
そこで、今年はこんな光景が見られました。

ちょっと見づらいと思うんですけど、2人の男の子が、テントの中にいる。
1人は、ちょっと下を向いていますけど、もう1人が何をしているか、お分かりでしょうか?
「テレビ」を見ているんですよ、こいつ。
もう1人の男の子も、同じテレビを見ていて、母親はテント内のベッドでゴロリ中。
オヤジは、外のコンロのところで、タバコを吸っている。
これ、「普通の家庭の情景じゃん」と思ってしまって、ついパチリと撮影させていただきました(隠れて(^-^;))。
かな〜り退廃的ですけど、極めて「普通」じゃないですか?
個人的には、「○○に来たのだから、こうせなアカン」というのは大嫌いなので、こういう普通っぽい行動に、なぜか今年は素直に共感してしまいました。
本当は間違っていると思うんですけどね、子供を連れてきている以上は。
少しは、子供の「教育」のためにならなければいけないと思うし。
だからこそ、ここまで来ているのだろうし。
でも、この家族は、単に「いる場所を変えたかっただけ」かも知れない。
そう考えると、素晴らしい旅行なのかも知れません。
(友達には自慢しにくいけど)
だから、オートキャンプ場には、「テレビ」や「テレビデオ」あたりの貸し出しでもやると、結構繁盛したりして。(^○^;)
電池使用のだと環境にもよくないから、こういう感じの「テレビデオ版」のとか?
http://www.giftshop.co.jp/syohin/TKW1149.HTM
http://mpn.cjn.or.jp/mpn/contents/00001002/sk-622.htm
もう見たいテレビを見るために、必死で発電する家族。
「あ〜画面消えちゃったよ〜、オヤジもっとグルグル回してよ」「うるせえな、見たいんなら、おめえがやれ!」みたいな。
こんなもの作ったら、売れるかな…。
防災的にも結構ウケそうだしね。
そんなことを、ふと思った今年のオートキャンプ場でした。
2.サービスエリアにて
話は、一挙に帰路の話となります。
その「売木村」から帰ってくるために、中央高速を使いました。
飯田ICから乗って、八王子ICで下りたんですけど、途中、諏訪湖SAで休憩しました。
改装していたことは、何となく知っていたんですけど、その変わり様に、あまりにもびっくり。
まず、温泉があるんですねぇ。
でも、サービスエリアの温泉は、他にもあった気がする。
だから、「あ〜、諏訪湖のところにも温泉ができたんだ〜」くらいにしか思わなかった。
なんつっても、焦ったのがコレ。
みずほ銀行のATMですよ。
「このATMも、あの時にはダウンしたのかな…」というわけではなくて、これ便利じゃないですか?
旅行中に、予想外の出費がかさみ、懐具合が寂しくなることはよくあること。
友人達との旅行で、「割り勘」にしなければいけないのに、「私だけカネが足りない」という状況もまずいでしょう。
「電車での旅行」なら、それはさほど問題にはならない気がします。
でも、「車で行く旅行」だと、「電車も通っていないような所」に行くことが多いため、これまでATMとは無縁の所が多かったと思います。
そんな「懐の一時的な寂しさ」を解消してくれるATMですねコレは。
「道路公団もなかなか頑張っているのぅ…」
そう思いました(素直に(^-^;))。
こんなに眺めのいいところで、カネを下ろすというのも、なかなかのもんでしょ。
このATMに気付いてから、あちこちをよ〜く見回してみると、それまでのサービスエリアの問題点が、結構改善されている。
たとえば、これなんかもそう。
サービスエリアの「メシ」って、おいしいところもあるけれど、たいていは「貧相」な感じ。
「まあしょうがないか」と割り切って食べるメシですから。
それが、メニュー数もかなり充実しているし、新しいこともあってか、おいしそうに見えませんか?
値段は結構取っていたけど、これならギリギリ許せるかなという感じです。
ちなみに、バイトの女の子の制服も、小綺麗でなかなかヨロシ。(^▽^ハハハ
いろいろあるのもいいんだけど、これはどうなんでしょうね?
サマージャンボの時期ですから、買うのかな〜皆さん。
それとも、「宝くじ」って、「おっ、ちょっと買ってみるか?」と思わせることが、購入のきっかけのポイントなのかな〜。
でも、普段どうしているんだろ?
これがあるのは、もはや当たり前ですね。
「母親に快適に過ごしてもらうこと」は、もはや当たり前のマーケティングです。
でも、これにはちょっとショックでした…。
「喫煙コーナー」です。
「喫煙コーナー」があるということは、すなわち、この施設内は「禁煙」ということです。
今までだったら、長距離運転をしてきて、エリアで一服ということは、当たり前だったけど、それがもうできない世の中になりつつある…。
喫煙者(私もそう…)には、キビしい世の中になりつつあります。(T-T)
ただ、そのおかげもあってか、施設内の空気も綺麗だし、テーブルも汚れが少ない気がする。
こりゃ、ますます「喫煙コーナー」が増えそうだなと思わざるを得ないです。(T-T)
最後に、小ネタじゃないんですけど。
これ、「ホンモノ」なんすかね?(^-^;)
だいたい、こうして普通に「串焼き」にして売るべき食材なのでしょうか?
道路公団の努力が感じられるとともに、妙な疑問も渦巻いた諏訪湖SAでした。
3.花王のマヨネーズ
すでに、新聞でも報じられている通り、トイレタリー大手の花王が、「マヨネーズ」に参入します。
http://www.asahi.com/life/food/020807a.html
キユーピーと味の素の、2社が寡占していた市場に、まさか花王が参入してくるとは、よもや思いませんでした。
マヨネーズは、「マヨラー」の登場を待つまでもなく、結構「味にうるさい人が多い商品」。
「私はキユーピーのでなきゃダメ」「我が家は味の素一筋」
こんな家庭は多いはずです。
そういえば、マヨラーに事実上の市民権を与えたといえる「香取慎吾」は、出演していた味の素社のマヨネーズが好きだったそうな。
だから、味の素社も、こころおきなく「マヨチュチュ」を言わせたんですね。
それにしても、花王のマヨネーズ参入は、タイミングとしては絶妙でしょう。
「健康エコナ」が発売されたとき、私は、「こんなんで売れるのかな…」と正直思いました。
それが、あにはからんや、ジワジワと売れていって、今や、「ツナ缶」にも使われたり、すっかりヒット商品となっている。
こんなに売れることが見抜けなかった私としては、ある意味、「気になる商品」だったんです。
それが、よりによって、強大な2社が寡占するマーケットに参入するんだから、花王という会社のマーケティングも、空恐ろしい感じがしてきます。
日本のマーケティングは、花王と味の素の2社が引っ張ってきたといっても過言ではありません。
前に本で読んだことがありますが、花王に「調査部」ができたのは、いつだかご存知でしょうか?
たしか、1925〜26年ごろです(本当)。
花王の上層部が、アメリカ視察に行って、P&Gの進んだマーケティングに感化されて、帰国後、調査部を創設したらしいです。
(日本のマーケティングはP&Gを範としているといっても過言ではないともいえますが)
一方の味の素は、「味の素」というオリジナル商品を持ちながらも、高度成長期に、「クノール」という外国の力をうまく借りて、見事に成長してきた。
この2社なくして、日本のマーケティングの発展はありえなかったことでしょう。
ところが、先に出した新聞記事を持ち出すまでもなく、マヨネーズ市場で70%のシェアを持っているのはキユーピーなんですね。
マーケティング力を誇る味の素社にしても、キユーピーのシェアは切り崩せない。
キユーピーは、売上規模こそ、味の素、花王にかなり劣る。
キユーピー 3967億円(01年11月決算)
味の素 9435億円(02年03月決算)
花王 8390億円(02年03月決算)
もしかしたら、「商品開発力」も2社に劣るのかもしれない。
しかし、それは「攻めのマーケティング」に弱いだけであって、「守りのマーケティング」は実に堅牢。
W杯的に言うなら、味の素と花王を「ブラジル的」とすれば、キユーピーは「イタリア的」とでも言うべきか。
ロングセラーブランドによりかかって、守り一辺倒に見えてしまうかも知れない。
しかし、その陰には、ブランドを維持するための不断の努力と徹底した原価削減など、たゆまざる企業努力がある。
だからこそ、味の素社も、シェアを20%までしか取れない。
これだけ難しい「マヨネーズ市場」に、「門外漢」とも見える花王が参入する。
たしかに、マヨネーズは、「マヨラーの功罪」もあって、「健康イメージ」とは少しずれてしまっている。
(本当は違うみたいですけど)
マヨネーズをはじめとした「調味料」は、企業が発売する以上、大量生産をせざるを得ず、そうするとどうしても「添加物」を使うことは避けられない。
市販の調味料は、「不健康イメージ」と日々格闘しているわけです。
花王としても、ある日突然、マヨネーズに参入するのではなく、「食用油」から地道に育てた「エコナ」というブランドを持って参入してくる。
(これこそ「ブランドエクステンション」の代表例ですな(^-^;))
これがもし、「エコナブランドがない状態」で参入してくるのなら、キユーピー、味の素も、全く恐るるに足らないはず。
地道に育てたエコナブランドがあってこそのマヨネーズ参入だからこそ、この「3強激突」は、マーケターなら誰しも注目すべきでしょう。
夏休みの今から、9月のスーパーの店頭が、今から楽しみです。