No。109
マーチとセブンスターと吉野家
2002.5.13
1.マーチの売れ行きを正しく把握しよう
4月の、日産マーチの売れ行き順位は、第3位。
悲願の1位奪取は、まだのよう。
そりゃ、トヨタとホンダは、維持でも明け渡さないでしょう。
でも、販売台数が1万3000台で、3月から比べると、むしろマイナス。
あれ〜と思ったんですけど、やっぱり毎年4月はどこの会社も、3月にガツガツ売った影響か、台数が落ちるんですね。
ということで、各車の売れ行きがイマイチ分かりにくいので、昨年1月からの販売台数を、「シェア」で表すとどうなんだろうと思いました。
で、あれこれ資料を探して、作ってみましたよ〜。(^-^;)エライ?
http://www.horae.dti.ne.jp/~tmt/column/image/carureyuki.gif
このグラフを眺めると、色々と見えてきます。
1)マーチは、たしかに販売シェアを伸ばしている
2)しかしフィットは、それ以上に伸ばしている
3)2月に突然キューブが売れているのは、客がマーチを待ちきれなかったからか
4)キューブは、その役目を終えた感じ
5)ホンダは、モビリオも売れている
6)その一方で、ホンダのワゴン系2車種は低下気味
7)トヨタのカローラ、ヴィッツは停滞してしまい、かなりヤバい
マーチが元気なのは、分かるんですけど、こういう感じで表してくれないと、真の姿は見えてこないですよね。
単に、「ランキング」じゃ、その会社の「強さ」が見えてきません。
新マーチが売れて、さらに「キューブ」も売れているのなら、本当に日産は強くなったといえるでしょう。
でも、キューブは、新マーチが出るまでの、中継ぎの役目を負わされた感じがして、新マーチが発売されたら、(おそらく)日産の営業マンは「マーチしか売っていない」感じが見て取れます。
違いますかねぇ。
ホンダのように、フィットも売れて、さらにモビリオも売れているという状況を作らないと、日産に風が来ているとは思えないんですけど。
実際に、2002年1〜4月の販売累計では、日産は対前年比94.3%。
ホンダは120.7%。
ちなみに、トヨタは93.4%。
完全に、ホンダの一人勝ち状態なんですね。
日産の株価が上がって、ゴーン氏がストックオプションで6億円だとか。
社債の格付けも上がったりと、いいことばかりですけど、このあたりまで見えているのでしょうか?
まあ、株価は「先物買い」なので、その辺も見越してなのでしょうけど。
いずれにしても、販売車種ベスト10に、「マーチ」1車種だけでは、まだまだ甘いでしょう。
せめて、もう1車種ランクインせねば…。
ということで、だいぶ前に、「マーチのデザインがキライ」と書きました。
もちろん今でもキライなんですけど、この前買った「ENGINE」という雑誌で、小型車に関する座談会があって、その中で、例の徳大寺さんが、「マーチには色気がない」とおっしゃってました。
うん、私はこういうことを言いたかったんですね。
すみません、筆力がなくて。<(_ _)>
「色気」。ないですなぁ、マーチには。
もっとも、徳大寺さんは、「日本車全部に色気がない」ともおっしゃってますが。
で、私が気になっていた、「ヘッドランプの位置」を強引に変えてみました。
皆さん、是非見比べてください。
IT時代だからこそ簡単に出来た、「マーチTMTモデル」です。(^-^;)
こちらが、ノーマルデザイン(?)です。
いかがでしょうか?
「私のデザインセンスもなかなかのもんだな…」ということを言いたいのではなくって、なんか「普通」になっちゃってますね、「TMTモデル」は。
どこかで見たような感じのデザイン。
軽自動車で、こんなのがあったような気もしてきます。
だから、気になっていた「ヘッドランプ」も、人に印象づけるという意味では、役目を果たしているのかも…と思ったんです。
でも、やっぱりキライはキライなんですが。(^-^;)
2.セブンスターの新しいデザイン
世の中、ますます嫌煙ムードですが、私はタバコを吸います。
昨日の新聞では、タールやニコチンの量が、表示よりも全然多いとか。
私は、「セブンスター系」が好きなんですけど、実測値は、「ピースの表示量」よりも多いらしいです。どうなってんだ?
でも、そんなことくらいでは、タバコをやめようとは思わないんですけどね。
で、私が普段吸っているのは、セブンスター系の中でも「カスタムライト」というマイナー銘柄。
自販機では、あまり売っていない銘柄です。
発売以来ずーっと、もう10数年吸っています。
実は、その「セブンスターカスタムライト」のデザインが、変わりました。
左側がこれまでのデザインで、右が新デザイン。
いかがでしょうか?
これまでの「赤」が消えて、「金」が入りました。
セブンスターのデザインは、基本的に「白」と「黒」(あと地道に「銀」もありますが)。
セブンスターは、「マイルドセブン」ほどブランドが多くなく、いわゆる「ファミリーブランド」は、わずかに5種類。
マイルドセブンファミリーは、16種類あるのに比べると、圧倒的に少ない。
セブンスターの発売は、昭和44年。
マイルドセブンの昭和52年よりも、8年前に発売されています。
マイルドセブンよりも売れていないためか、今ひとつ「ライン展開」が少なくて、寂しかったんです、私は。
で、新しいデザインですけど、それまでの「赤」が消えてしまった。
私としては、この「白」「黒」に「赤」が気に入っていたんですよ。
シンプルでいいなという感じで。
ちょっと「JAL」っぽいんですけど。(^-^;)
「金」の方が、当然、高級感が出てくるのでしょうけど、なんか「ジジくさい感じ」もしませんか?
何かヤダな…と思いました。
ま、私も、そろそろ世間的には、十分ジジイの分類なのかも知れないんですけどね。
マーチのデザインについては、どうのこうのと言いつつ、でも、自分はマーチを買うことはない。
こっちのセブンスターの方は、それこそ毎日自分で買うような商品ですから、気持ちに対する影響は大きい。
うーん、悩みます。
悩みますけど、他のブランドには切り替えません。
デザインチェンジが許容範囲だし、別に味が大きく変わったわけではないし、まあそんな感じです。
セブンスターは私にとって、「なくてはならないブランド」ですから、このくらいのデザインチェンジでは、ロイヤルユーザーの気持ちは揺らぐことはないということです。
たぶん、関係ない人が考えたら、やれ「こんなんじゃユーザーが離れる」とか考えそうですけどね。
ロイヤルユーザーは、この程度では、ブランドを手放しません。
3.吉野家で…
前号で取り上げた近所の吉野家ですが、画期的なモノを発見してしまいました。
分かりますでしょうか?
これです。
「子供用のイス」ですよ〜。(^○^)
何か、もう「吉野家もついにここまで来ちゃったね」という感じです。
「イスが低いのはファミリー向け」と書きましたが、やっぱ、ファミリーを狙っていることは、間違いないようです。
でも、ご注意いただきたいのですが、前号で、たしかに「ファミリー向けか?」と書いたんですけど、「ファミリーの意味」も色々あると思うんですよね。
私が言いたいのは、ファミリーはファミリーでも、「母と子だけ」とか、「父と子」という組み合わせのファミリーです。
「一家全員が集まるファミリー」ではありません。
要するに、父親か、母親のどちらかが、何らかの用事でいない「ファミリー」。
分かりますか?
実は、私、個人的にこういうシチュエーションが結構あるんですね。
カミさんが、どっちかの子供を連れて外出してしまって、さあ「土曜の昼飯どうすっか?」というシチュエーション。
皆さんは、いかがです?
これまでは、そういう時は、すかいらーく系の「バーミヤン」だったんですけど、バーミヤンって、結構(それでも)高いっすよね。
つい、あーだこーだ食べちゃったりするし。
調子に乗って、ビールも飲んじゃったりして。
で、これじゃいかんなということで、最近は、これまた近所に出来ていた「餃子の王将」だったんですよ。
学生の頃は、よくお世話になって、久々という感じだったんですけど、やっぱりちょっともの悲しい感じもしたり。
店員の教育がイマイチなんですよね。
店の中も、油っこくて、汚い感じもしたりして。
だから、もっと「いい店」ないもんか…と思っていたんです。
というような、「家で料理を作れない(作りたくない)オトーサン」に、この吉野家は最適なのかなと思ったんです。
別に、「ファミリーの昼飯」だからって、そんな1時間もかけなくたっていいじゃないですか。
評論家は、「食の崩壊」とかいいそうですけど、関係ないっすね。
こちとら、毎食毎食「ディナー」みたいなメシばっかり食べていたら、腹がもたれてしょうがない。
というよりも、カネと時間がもったいない。
日頃、昼飯を10分で済ませているオトーサンには、「食」なんて、そんなもんでしょう。
だから、吉野家。
毎回、吉野家だったら、子供も怒るだろうけど、たまにはいいんじゃないでしょうか。
でも、この「子供用イス」が、ずらーっと並んで、ちびっ子ばかり食べていたら、うるさくて困るんですけどね。
それはそれで。
それに、吉野家としても、回転率が下がって、売上が下がりますしね。
でも、その辺を乗り越えないと、吉野家の未来も見えてこないんだろうなぁ。
早晩、学習塾帰りのガキっちょが、夜10時くらいに、ずらーっと並んで食べるような時代が来るんでしょうか。
そうしたら、これは「食の崩壊」?
それとも、「家庭崩壊」?
いや、その前に、「学校崩壊」だろうな。