No。101
我、ソニーに侵略さる
2002.3.18
by Y.Tomizawa

100号に到達して、4月まで休もうかと思ったんですけど、やっぱ書こうと。
別に、ワーカホリックを気取るわけではないんですけどねぇ。(^-^;)
でも次の目標は、どこなんだろう…。
よく分からないけど、また頑張っていきます。<(_ _)>
あ、このコラムは、あくまでも「マーケティング的」なコラムですから。
「マーケティング理論に則ったコラム」ではありません(予防線)。

だいたい「○○的」って言葉は、明治時代から使われ始めたらしいですよね。
元は、英語の「〜tic」からきているそうです。
当時の洋モノかぶれの書生だかが、今で言う「○○っぽい」というのを、「○○ティック」と表現していたんですな。
それが、結構使いやすい言葉だったようで(今でもそうか)、何でもかんでも「○○ティック」という表現が使われた。
で、次第に「○○的」という字が充てられて、段々定着していったそうな。
かの坪内逍遙は「日本語の荒廃につながるので、けしから〜ん」と嘆いていたみたいですけどね。
ま、明治生まれも、日本語を荒廃させているように思われていたという点では、渋谷のコギャルと基本的には変わらないっちゅーことっすね。
この話、ウソじゃないです。
でも、何の本で読んだか、忘れちゃった。
「論文の書き方」(清水幾太郎)だっけな…。

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で、気分一新101号は、正月に買った「バイオ君」の近況報告と、我が家のソニー製品の回顧でもしておこうかと。

バイオは使ってまっせ〜。
ええ、かなり使ってまっせ〜。
ようやくWinXPにも慣れて、自宅や会社の98機との互換性のズレも理解できてきました。

ということで、最近の「バイオ君」の近影は、以下のようになっております。

いきなり白いラインが入ってますけど、別にオリジナルモデルという訳ではありません。
スポーツテーピング用のテープを貼ってます。
裏面にも、ほれ、この通り。

何でかというとですね、「滑る」んですよ。
この「バイオSR」は、ソニー的にも(お、やべぇ、「的」って使っちゃった(^-^;))、「最強モバイル機」を謳ってますよね。
バッテリーの駆動時間も十分ある。
家の中で1〜2時間、ケーブルレスで仕事をするには、十分なパワー。
仕事や出張の出先でも、ほぼ不自由なく使えます。
で、カバンから、こいつをそそくさと取り出すときに、こう横からグワッと鷲掴みにしますよね。
その時に、ちょっと滑りそうな感じがして、落としそうになるんです。
実際に落としたわけでもなくって、そもそも私の手が「脂性」ということも問題なんですけど。

こいつ表面が、ツルツルしているんですよね。
この感じが、いかにもバイオっぽくていいのでしょうけど、最強モバイルを標榜するなら、実際に使う場面のことを研究して、もっと滑りにくくすべきだったのでは?
試しに各社のモバイル向け機(B5サイズ機)を見てみたんですけど、結構皆さん、「滑りにくい」。
NECのゼロハリバートンモデルは、微妙な凸凹が持ちやすかったし、IBMのシンクパッドのテカテカのヤツなんて、意外とフィットしました。
その他、富士通やダイナブックも、こんなツルツルではなかった。
バイオだけなんですよ、ここまで滑るのは。

バイオも、次のバージョンでは、表面はもっとザラザラにすべきだと思いますよ。
でないと、PL法の対象になったりして。
「表面が滑りやすくなっておりますので、取り出しの際には、十分お気をつけください」とか書いたりして。
ダサいな〜。

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今、東芝ダイナブックの最新機種で、薄さをやたら謳ってますけど、モバイルで使う分には、「薄さ」はあまり関係ないと思うんですけど。
「軽さ」は最重要のベネフィットの一つですけど、「薄さ」の優先順位は、それほど高くないと思ってます。
前述の「カバンからの取り出し時」に、しっかりしたグリップ感がないとコワイんですよね。
多少分厚くでもいいから、しっかりと持てた方がいい。
あんなテレビのCMのように、書類と一緒に小脇に抱えるなんてこと、危なっかしくて出来ませんって。
滑って落ちたら、どうすんのよ。(^-^;)

ノートPCの重さって、大半はハードディスクとバッテリーだろうから、これが軽くなる分には、全く問題ない。
だからといって、筐体をやたら削ったりして薄くする必要は全くないと思います。
だいたい、薄すぎると、喫茶店で仕事をするときに、テーブルに微妙についている「水」すら気になってきます。
「これが裏面から浸透しないだろうな…」とか。
そんなことを気にせず使えるようにならないと、真のモバイル時代にはならないでしょう。

ケイタイだって、もう「軽さ」なんて、何のベネフィットにもなっていないでしょう。
軽さの松下よりも、「パッカン」のNECで勝負はついたじゃないですか。
ケイタイの「軽さ」「小ささ」に関しての限界ポイントは、もう到達した感じ。
ノートPCは、「軽さ」はあと一歩という感じで、「薄さ」はもう十分でしょう。
「軽さ」は、たぶん「500g」くらいまで行かないと、ダメかも知れませんね。
今、1kgラインの攻防ですけど、まだまだ甘い。
でも、「軽さ」を追求しすぎて、「丈夫さ」を忘れると、実際の使い勝手は悪くなるはず。
各社さん、戦略を間違えないように。

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で、バイオ君が我が家に来てですね、我が家のソニー侵略が、ほぼ終了してしまったんです。
ソニーは大して好きでもなかったんですけど、いつの間にか侵略されてました。

ということで、記念ということもあって、それぞれ写真に撮ってみました。(^-^;)
最初に我が家に来たソニー製品は、こいつです。

分かりますか、これ?
「ワイヤレススピーカー」です。
もう10年くらい前に買いました。
テレビにつないで、サラウンドを楽しんでいたんですけど、最近は使ってないな〜。
最近だったら、5.1chのヤツなんでしょうけど。
さすがに音が割れ気味だし。
なんつっても、こいつ、スピーカーに単1電池が4本も必要なんです。
だから、電池を入れ替えるときは大事。
それだけ大事だから、あんまり使わなくなる…、という悪循環で使わなくなりました。
(でも、たまにテレビでコンサートとかを見るときには、使ってますけど)

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次に、デジタル8ミリビデオ。
実は、この前に持っていたのはシャープの液晶ビューカムでした。
ビューカムのバッテリーの寿命が短くなってきた時に、一気にこいつに買い換えたんですけど、こいつとの出逢いがそもそも「メモリースティック」と運命共同体となっていしまう第一歩でした。
買った当初は、メモリースティックがついている「意味」が全然分からなかったんですけど、うん、おかげで最近は分かってきました。

買った頃は、結構小さくて、それこそ子供の運動会でも「自慢」だったんですけど、最近はさらに小さいのがありますからねぇ。
この、「運動会で最新のビデオを持っている優越感」って分かります?
今でも結構馬鹿でかいの持っている人、いますからねぇ。
そういう人を見ると、まだ優越感には浸れるんですけど、こんな小さい機種でも、長時間持っていると、腕が疲れてくるし。
買い換えたいなぁ…。

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これは、CS放送用のチューナー。
何気なく買っただけなんですけど、AIWAではなく何故かソニーにしてしまった。
もしかして、悩んだはずだけど、今考えれば、作っている所は一緒だったのか?

これにはメモリースティックはついていませんけど、たしか赤外線でPCとつなげるはず。
「はず」というくらいですから、一度も使ったことがありません。
何でもそうだと思うんですけど、「配線」って、一度やっちゃうと、やり変えるのは非常に億劫ですよね。
特に、テレビ関係は、動かすのだけで面倒だし。
たぶん、このCSチューナーの能力を最高に発揮するには、テレビも買い換えなきゃいけないはずだし…。

幸か不幸か、テレビ(東芝製)が本当に丈夫なんですよ。
画面も全く乱れないし。
東芝製品は、ホント壊れないっす。
冷蔵庫もそうだし。
東芝製品は、本当はいいですよ。
でも、次にテレビを買うのは、たぶんシャープの液晶タイプのテレビでしょう。(^-^;)
この辺の消費者の気持ちを、東芝さんは、きっちり分析すべきでしょう。
たぶん、製品イメージ調査では、東芝製品は結構高得点なんじゃないですか?

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続いて、メモリースティックウォークマン。
これは便利ですよ。
これも、ほぼ「限界の小ささ」に到達したでしょう。
このサイズだと、タバコを入れたYシャツの胸ポケットの横に、スルリと入っちゃいます。
バッテリーも10時間くらい持ちますので、出張で、東京−大阪を往復する間じゅう、ずっと聴いていても、十分持つ。

メモリースティックも今は、128MBを入れているので、30曲以上入る。
30曲入っていると、まあ、ジュークボックス的にランダムで聴いていると、あんまり飽きないんですよね。
むしろ、普段の通勤で聴くには、ちょっと多すぎるくらいかも。
アップルが、1000曲入るヤツを宣伝してましたけど、はっきり言って1000曲なんて多すぎていらないと思います。
あんまり多すぎると、自分でも何が入っているのか分からなくなるから、せいぜい100曲でいいと思うんだけど。
アップルのあれ(何ていうんだっけ?)を使っている方、いかがですか?
ご感想をお聞かせください。<(_ _)>

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で、このデジカメです。
これ、どうやって撮ったのか分かりますか?
そう、さっきの8ミリビデオで撮ったんですね。
凄い世の中になったもんです、ビデオで「写真」を撮れるんですから。
しかも、いちいちケーブルをつないで…、ということもなく、メモリースティックを差し替えるだけでいいんだからな〜。

こう考えると、このメモリーカード戦争の重要性が分かってきます。
SDカードとメモリースティックと、今はどちらが多いんでしょう?
一時は、SDカードかな〜と思っていたけど、そもそもSDカード陣営のパソコン事業がアブナイところばかりだから、ちょっとどうなんでしょう。
ソニーが、もっと他社に技術供与すればいいのに。
ソニーも変なところで、アタマが硬かったりして、過去に何度も失敗しているから、今度は失敗しないで欲しいっす(懇願)。

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えー、最後にですね、いちおうこいつの写真も撮っておきました。
いちおうソニー製品ということで。
「黒い」のは、もちろんPS2です。
最近、DVDの調子が悪いです。
やっぱり、初期不良に、きちんと対応しなかったせいかな…。
あ、ですから、こいつ海外の違法DVDが見れるままです。(^-^;)
どなたか、高く買ってくれません?

まあ、PS2はいいんです。
私、ゲーマーじゃないですし。
その下にあるのは分かりますか?
そう、「ベータのビデオ」です。
「Betamax」。
忘れもしない、実家の近くのラオックスの兄ちゃんにそそのかされて買いました。
確か「26万円」しました。
当時の最高機種です。
今だったら、バイオのデスクトップで、相当マシなのが買える金額です。
実家から、責任をとって持ってきて、もうここまできたら意地だけで、持ってます。
(ソニーが、頭を下げて、引き取りに来てくれるまで…)

昔撮ったビデオを、すべてDVDにダビングできたら凄いと思うんですけどね。
できないことはないだろうけど…、できるのかな?
だいたい、そんなことやってる時間がもったいないな。

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とまあ、これだけソニー製品に囲まれて生活をしている訳ですが、じゃあこれが、バイオのパンフにあるように、有機的にリンクして、素晴らしい生活を送っているかというと、全然そうではありません。
みんな「スタンドアロン」です。(^-^;)
とはいえ、一番リンクしているのが、バイオとデジカメか。
これも、メモリースティックのスロットがあるおかげですが。

だいたい、後から後から、買い足しで来ているから、置き場所がそれぞれバラバラ。
先ほどの「配線」を、一から考え直さないと、こいつらはうまいことつながってくれない。
それには、部屋のレイアウトを根本から見直さなければいけないし、そうなるとすご〜く手間。
ソニーが標榜するようなデジタル生活を送るには、まず「住み替え」をしなきゃダメということみたいです。

そう考えると、この3月、4月という、新生活が始まる季節というのは、非常に重要な時期のはず。
ソニーを始め、デジタル家電各社は書き入れ時なのでしょうか。
でも、実際に新生活を始める人は、その「新生活」が気になってしょうがないから、デジタル生活にまで、頭が回らないのが実情でしょう。
そうなると、新生活が落ち着いて、やっぱり夏のボーナス時期あたりが、重要なのか。

パソコンの性能も、とりあえずの踊り場に来ているようですから、これからは「いかに使いこなすか」という話になってくるはず。
というより、パソコンメーカーもその辺をさらに提案していかないと、生き残れないでしょう。
パソコンも、とりあえず一通りの人には、行き渡ったのでしょう。
だから、これまでのような先走りすぎた提案ではなく、地に足のついた提案、でも半歩先の未来像を描いているような感じの提案が求められるのでは。
相変わらずの「メール」と「年賀状」ではなく、「これだと確かに生活が楽しくなるね」ということが、パッと見て分かるような提案。

そうなると、やっぱりデジタル家電に強い「ソニー」が勝つのか。
それとも、総合家電メーカーとして「松下」の復権はあるのか。
意外と「東芝」あたりも総合力では無視できない?
だいたい、このバイオの液晶も東芝みたいだし。

今度の夏のボーナス商戦に向けての、パソコン各社の「提案」にちょっと注目してみようと思います。
どこが、どんな提案をしてくるのか、楽しみです。