No。059
街並みと景観とサービス
2001.7.2
by Y.Tomizawa

いやいや暑い日でした・・・ちょっと思うところがあって、「お台場」に行ってまいりました。平日のお台場は、さすがに空いていて、いいっすね。(^-^;)
まあ、3年前くらいに来たときには、いかにも「できたばっかりの街」という感じで、人気(ひとけ)もなかったんですけど、そこかしこに、「生活感」みたいなものも出てきて、少しはマシになった気がします。
といっても、ふとんが干してあるくらいなんですけど。

お台場めぐりをしたわけではなく、「お台場海浜公園」あたりをブラブラしてきただけなんですけど、暑いせいもあってか、ウルトラセブンに出てきそうな街並みご覧の写真のように、通りを歩く人は、本当にすくなかったです。
まあ、どこにもある「昼間のニュータウン」というところなのでしょうか。

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街並みとしては、ニュータウンですが、「多摩ニュータウン」や「港北ニュータウン」などと最も異なるのは、やっぱり「」がすぐそこにあること。
これはやっぱりいいですよ。
人工砂浜とはいえ、小汚い海とはいえ、いいっすね〜、この景観やっぱり海は海。いいもんです。
住んでいるマンションを出て、少し歩くとこんな浜辺なんですから、そりゃ住みたくもなるもんですなぁ。
いやいや、今日問題にしたいのは、お台場礼賛というわけではありません。
そう、この海浜公園あたりは、デックスビーチとかジョイポリスがあったりして、住環境と、新しいショッピングタウン、アミューズメントが、うまく統合されて、「いい感じだな〜」と思っていたんです。

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正面建物がマリンハウスしかし、左の写真をご覧ください。
これは、海浜公園内にある「マリンハウス(という名称だったか・・・)」の建物です。
ここに飲食店が2軒あります。そのうち1軒の看板に、思いっきり、「ら〜めん」「ぎょうざ」。(^-^;)
ここまできて、やっぱり「ら〜めんと餃子かよ〜」と思いました。これじゃ、江ノ島の海の家じゃん。
「どうして、こういう発想から抜け出せないのか」と思い、昼飯は、もう1軒の「スエヒロ」に入りました。問題のらーめん店の拡大

せっかくの景観も台無しですよね、「ら〜めん」じゃあ。この写真を写した場所からは、夕日がきれい(なはず)で、絶好のポジションなのに・・・。
以前、鎌倉に行ったときにも、そう思いましたが、ここお台場の問題は、また別問題だと思います。
新しく作り出そうとしている街の雰囲気が、一気に「チープ」になってしまいます、これでは!

これ、店を出す人のセンスですよね。お台場は、景観条例などあるのでしょうか? 誰かが仕切っているのでしょうか?
看板が小さいからいいと思うかもしれませんが、こういうところを意識して欲しいです。
私が「都庁」なり、「港区役所」の担当者だったら、この看板は即刻掛け替えをさせます。お役所も、こういうところをうるさくしなさいな。

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ちょっと見づらいですがスエヒロって書いてますで、昼飯を食べに入った、もう1軒の店「スエヒロ」。私は、当然、「銀座スエヒロ」を意識してました。
メニューも洋食中心で、「いい感じやな〜」と思ってました。
で、入ったところ・・・。

店に客が入ってきても、誰も挨拶をするでもない。ウエイトレスとは呼びにくい店員は全員、パートっぽい高齢のオバサン。しかも、店の中で、「今日、ドライヤーかけそこなっちゃって髪の毛気になるわ〜ん」とのたまい、ブラシで髪をとかし始めるオバサン店員・・・。
オバサンであるかどうかは、もちろん問題ではありません。問題は、「サービスを理解している」かどうかということです。
彼女たちは、申し訳ないですが、理解しているとは全く思えませんでした。
だって、私が「チキンクリーム煮定食」を頼んで、持ってきてもらった時、ナイフとフォークがジャラッとバラバラに置かれるんだもの。しかも、「ごめんなさいね」の一言もなく・・・。

店としては、結構繁盛しているようで、にぎわってもきたので、食後のコーヒーでも飲もうかと思っていた私は、早々に逃げ出しました。

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そう、にぎわっているんですよ。客層は、近所で働くサラリーマン・OLっぽい人が中心でした。
マーケティング的には、顧客満足的には、不思議ですよね。

ここは、要するに「下町」なんですね。そう、来る客層も「毎日同じ」(=なじみ)。店員も、開けっぴろげな感覚で応対する。
ここ「お台場」で働いている人にしてみれば、「下町感覚」の方が、具合がいいんでしょう。
毎日毎日来るかも知れないから、「タカビーな応対」よりも、「おばちゃん的応対」の方が、いいのかも知れません。

でも、新しい街、「お台場」としてはどうなんでしょうか?
お台場は、どのような街になろうとしているのでしょうか?

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ネコちゃんも、暑くてぐったりです・・・私は、土日にお台場に行ったことがないので、どこまで、どのようににぎわっているのかは、わかりません。
でも、少なくとも、そこに「店」を出しているからには、「お台場以外から来る客」がいないと、経営的にやっていけないはずでしょう。
「観光客」を応対するのに、「下町感覚」も無視はできません。ただ、重視すべきは「下町感覚」よりも、「真のサービス感覚」でしょう。
あの日、私が受けたサービスは、単にずぼらな店員が、面倒くさがって応対しただけの「似非下町感覚」であって、「真の下町感覚ではない」と思います。でないと、「下町」のおばちゃんに失礼ですね。

とりあえず、今度行くときは、「ら〜めん」の方に入ってみようと思ってます・・・。
え、いやチラッと見てバイトのおねーちゃんが結構かわいっぽかったんで。