No。047
公衆電話使ってますか?
2001.4.9
つい最近、地下鉄(東京の営団銀座線)の車内広告で、「ICカード公衆電話」の広告を見かけました。
「なんで今頃、公衆電話の広告なの?」という疑問とともに、「ああなるほどね、しょうがないね」という気持ちも湧いてきました。
その広告の内容は、こんな感じでした(乗客が多くて、撮影する勇気がなかったので、メモりました・・・)。
“使ってみると、あ、カンタン NTT東日本のICカード公衆電話”
“使い方は今までの公衆電話といっしょ カンタンです”
偲ばれますね「NTT東日本」の苦労が。
ちなみに右の写真は、うちの近所のセブンイレブンの前に、その電話があることを発見したんで、急遽撮影しました。
この広告のコピーから察するに、NTT東日本としては、何とかこの「期待の新型公衆電話」である「ICカード公衆電話」の利用を伸ばしたい。じゃあ一丁、なんでイマイチ利用が伸びないのか調べてやるか、という過程があったのでしょう。
で、調査の結果では、(おそらくグルインか?)「使い方がよくわからない」という声が大きかったのでしょう。
ということで、上のキャッチコピーが考えられた、と。
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この電話、1年くらい前なのでしょうか、そのころから、たまに見かけるようになった気がします。でも、使っている人は、あまり見かけないですね。公衆電話自体は、私も、ごくたま〜に、「このお客さんには、(電波の悪い)携帯電話でかけると失礼かな〜」という時にだけ、使います。
でも、この電話は、あまり使わないです。たしかに、どこか「難しそう」な感じもしますが・・・。
だいたい、「よく見かけるようになった」んですが、これ普通のテレカは使えないみたいですね。そんなマーケットの小さいもん作るなよと言いたいところですが、使わない理由はそんなことじゃないってことは、おそらくシロウトでもわかりますね。
そう、もちろん、「携帯」のせいです。
おそらく、(本当にあったかどうか分からないけど)実施された調査結果では、「いや、携帯は分かるけどさ〜、それはオレのレベルじゃどうしようもない問題だからさ〜。あれ、携帯電話がどうのこうのじゃなくって、という結論にならないかな」みたいな話があったのでしょうか。
まあ、あったにせよ、なかったにせよ、このあたりが、こんな広告を作らなくてはいけないところが、NTT東日本の難しさですね。経営がうまくいかないワケですね、ホント。
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最近は、公衆電話なんて使われていないんだから(少なくとも電話ボックスの前で行列することは、全くなくなった)、使えばいいんですよね。でも使わない。
で、自分も理由を何となく考えてみたんですが、もしかしたら、なんとなく「不潔」に思えることかな〜ということに気付きました。もちろん、実際にバイ菌がついているかではなく、何となく気分的にというだけなんですが。
これ、つい最近まで、ごくごく普通に公衆電話を使っていた私が思うんですから、一般の方だとどうなんでしょう。女性の方なんて、なおさらではないでしょうか?
いつの間にか、「自分しか使わない携帯電話」に慣れてしまったせいか、公衆電話が「不潔」に思えてしまう自分がいました。
私は潔癖性なんかでは、全くありません。むしろ、なんでもかんでも「抗菌グッズ」になってしまうところに疑問を感じていた一人です。
ただ、最近の公衆電話が、あまり使われていないせいか、心なしか、以前より公衆電話周辺が「汚く見えてしまう」ということもあります。相変わらず、電話ボックスにはピンクチラシやらもあるし、まあ、見た目は本当によくないです。
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NTT東日本は、最先端型の電話を作ることに腐心するのではなく、公衆電話や電話ボックス周辺を「絶対に綺麗にする」ことに注力すべきではないでしょうか。そう、中途半端な綺麗さではなく、「清潔感のある場所にする」とか。
でなきゃ、「携帯より安い」というだけのベネフィットでは、使ってくれないでしょう。
「安い」にプラスαのベネフィットが欲しいところです。
いや、もう「公衆」電話の使命は終わっているのだから、撤収すべきなのかも知れません。残すのは、ホテルや駅など、「屋内」で、しかも「誰かにきちんと管理してもらえる場所」のみにとどめるとか。
だいたい、公衆電話からの通話料の売上って、NTT東日本の売上の何割を占めているんだろう・・・。
まさか、やめるにやめられない理由が、他にあるのかな・・・。変な利権があるとか? まさかね。