No。036

現場感覚
2001.1.22
by Y.Tomizawa

苦労してんだからホントに・・・本当は、「最近、『大戸屋』が流行っている・・・」ということを書こうとしたんですけど、結構、あちこちのテレビとか、雑誌とかと、ネタがかぶってしまったんで、こんなネタにしました。
ネタ探しは、本当に苦しいです。
だって、いちおう何日か前に、その「大戸屋」の写真も撮っていたのに・・・。
要するに、ボツネタってことか。

ということで悔しいので、その大戸屋の写真だけでも・・・。
ちなみに、東京は用賀の「世田谷ビジネススクエア」の1階にある「大戸屋」です。
午後3時近くになっても、何人かの行列ができるくらい、本当に混んでいるんです。


で、本題は、「現場感覚」ということなんですけど、さきほどのテレビ朝日の番組で、セブンイレブンとマクドナルドを取り上げていたのが気になって、このネタにしてみました。

両社の顔である鈴木敏文氏と藤田田氏が大切にしていることの一つとして、「現場主義」がありました。
特に、鈴木さんが、「毎日セブンで売る弁当の試食をしている」というのが、画期的なこととして取り上げられていました。
もちろん、会長としては、「やりすぎではないか?」ということまで含めて。

私は、当たり前だと思います、毎日試食をすることなんて。
社長だろうが、会長だろうが、関係ないでしょう。



確かに、おそらく忙しい方なのだろうから、毎日試食までされることは、大変なことなのでしょうけど、私が気になったのは、その試食が「会議室」で行われていることでした。

コンビニの弁当って、どこで食べられることが多いんでしょうね?
会議室?
たしかに、会社の近所のコンビニで買って、会議室で弁当を食べる・・・、まあOLとかがやっていそうな感じはします。
でも、やっぱり中心は、「一人暮らしのマンション」だったり、「屋外」なのではないですかね?

鈴木会長様が、
「いや実は、試食するときは、いつもこれを食べる方の身になって、たまには『公園』で食べたりするんですよ」
と言われたら、マジで怖かったですね。
会長だけでなく、それを判断する開発の人たちも、会議室でよってたかってしているうちは、正直あんまりたいしたことない、という気がします。

だいたい、あの試食用弁当に、ちゃんと「防腐剤」とかかけられているのかな、という気もします。
そこまでやっているのかな、セブンは。
でも、防腐剤のかかっている弁当を、毎日試食されているんだったら、鈴木会長も、それはそれでエライことだな。
「お体、ご自愛ください」という感じですよね。



現場主義って、現場の声を肌で感じることだと思うんですけど、「開発前」の段階で、「現場の人の声を生で聞く」ということは、よく聞きますけど、私はそれだけではダメだと思います。
ある程度、試作品が完成したら、やっぱりそれを使う場面で試してみて、はじめて現場主義が完成すると思うんですね。

いつだったか、歌手の矢井田瞳のロンドンレコーディングの取材でも、最終ミックスダウンの時に、スタジオの超高性能スピーカーで聴いて、「よし、オッケー」とかやってました。
私が音楽ディレクターだったら、一度録音したものを、あえて「ボロいラジカセ」なんかで聴いてみますね。
あと、カーステとかで。

ビートルズの歌なんて、いい音で聴くよりも、乗ったタクシーで突然流れてくると、妙に感動したりしませんか?
本当にいい歌だったら、「悪い音でも感動できる」と思うんですよ。
矢井田瞳みたいなキャラだったら、そういうこともやってみると面白いと思うんですけどね。



ということで、せっかく苦労して探してきたネタが、ボツになって、ひねり出したものだったんですけど、いかがですかね。