富山地鉄射水線廃線跡から加越能鉄道万葉線へ…(4)


米島口の加越能鉄道万葉線の車庫

米島口駅側にある加越能鉄道万葉線
の車庫。特別塗装車も見える。
除雪車デ5010形(デ5022)

かつては射水線でも活躍したデ5010形電車
の5022。今は除雪車として冬場に活躍。

 (上、左2枚は敷地外から望遠レンズで撮影)
加越能鉄道万葉線の米島口駅。

米島口駅。高岡駅前まで道路を車と
共用する。そのため駅すれすれの所
に車が走り、安全性に不安がある。
万葉線乗り歩き(米島口-高岡駅前)
 米島口駅で交代した運転士手は営業所の建物の中に入った。道路中央にある駅から左手の道路を渡った所に万葉線の車庫があり、フェンスも何も無く簡単に侵入できてしまう。もちろんそんなことをしてはいけないので、外から車庫の様子を見る。屋根付きの車庫にはWelcome電車などの特別塗装の電車もあり、屋根のない所にも車両が留置されている。

 それらの車両からやや離れ、レトロな車両に雪除けを付けた除雪車があった。その時はいい味を出してる電車だと思い写真を撮った。家に帰って本を見るとそれは射水線でも活躍していた加越能鉄道所属のデ5010形だと分かった。鉄道ファン的な視点からは、このレトロな車両がイベント列車か何かに使えないかと思える。車庫内の廃材が固まって置いてある所には、スクラップになった同形車が錆び爛れた顔を出していた。

 駅に戻る時に歩道に米島口の待合室あるのを見つけた。辺りの風景に溶け込んでいて最初は気付かなかった。

 短い間だが寒い思いをしながら、米島口のホームの上で電車を待つ。交代する運転手も列車を待っていて、電車が来たら運転手がまた入れ替わった。米島口からは複線になりすれ違いの待ち時間も無く走る。地図を見たら氷見線とあまり離れていない所を走るが、こちらは市街地をこまめに停車していく。

 繁華街になっていくにつれ、乗客もやや増えてきた。でも客層は相変わらず老人、中年女性、学生風の人々が大半を占めている。広小路駅の手前からまた単線になり片原町を出てすぐ左に90度曲がり駅前のアーケード街に差し掛かる。併走する車の量も人通りも少なくあまり活気が感じられない。信号待ちでバスが手を伸ばせば届くほど接近している。駅前の交差点で右に90度曲がり終点の高岡駅前に到着した。乗ったり降りたりの12.8kmだった。JRの高岡駅には車に気を付けながら地上から行く方法もあるが、地下道がありこちらのほうが安全だ。

 万葉線の輸送人員は30年前に比べ3分の1も減り、存続が危ぶまれていた。実際私が乗った平日もお昼時とはいえ、車内は閑散としていた。だが、2002年4月から第三セクタ−として存続する事になり、万葉線株式会社いう社名に決定した。これから第三セクター化に向けて設備の強化、改修がされる。また低床新型車の導入も検討されている。第三セクター後は、どのような変化を遂げているか楽しみだ。

[2001,3月訪問]
アーケード街を走り抜ける。

高岡駅前のアーケード街を走る。
高岡駅前に停車中の万葉線電車

高岡駅前。屋根の上に「新湊方面 
電車のりば 加越能電車 万葉線」
という大きな看板がJR高岡駅と市街地
の両方に向け掲げられている。


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