珠玉の音楽とオーディオ

音像と音場

VAIOの画像 オーディオ熱が高まって5、6年ほどになります。この間、私自身の再生システムと共に、音楽の聴き方も 変わってきたように思います。音像と音場の捉え方もその一例です。以前はこれらの意味すら理解していませんでしたが、 現在ではそれぞれの大切さを感じるようになりました。結局のところセッティングが重要なのですが、基本的な事柄ですら習得するのに 相応の年数が必要な点は、オーディオの奥深さを表しているように思います。今後、音像と音場の捉え方が どう変わるかは分かりませんが、現時点での考えを整理しておきます。

トップページに書いた「目の前にあたかも・・・」の世界は 、依然、私が求めるところであります。 実在感を得るのに空間定位の良さは欠かせませんが、音の立ち上がりや消え様といった時間軸の振る舞いも含めて音像と捉えています。 音像形成の基本とも言える空間定位も、セッティングだけでなく定在波の影響を受けることを実感し、道半ばといったところです。 ファイル再生に移行して音数が増えた印象がありますが、音が急に増えるはずもなく、要は定位の甘さが解消されたことの裏返しだと思っています。

音場の概念を得たことは、私のオーディオライフにおいて最も大きい変化かも知れません。 これまで多くのお宅で音を聴く機会がありましたが、音場表現の多様さに驚きます。しかし、気をつけなければならないのは、定位と違って 正解は一つでないということです。聴くジャンルや本人の好みによって、広い、狭いは変わってくるでしょう。オーディオ熱が高まった時期に トールボーイのウィーンアコースティックス を導入したことも幸いでした。SPの指向性、部屋に見合ったSPサイズなど、音場を 表現しやすい条件はありますね。

音像と音場以外にも良い音を構成する要素はあります。音量、周波数特性、音色、背景の静けさ・・・など様々ですが、音像と音場は、家で言えば基礎工事、 車で言えば両輪のように特に大事だと感じています。今後も正確さ(音像)と好み(音場)の追求を重ねていきます。文中では セッティングとソースそしてSPについて触れましたが、アンプと音像や音場の関係もじっくり取り組みたいテーマです。果たして5年、10年経った時に、 私自身の音像と音場の捉え方が変わっているのでしょうか?変化の有無も楽しみの一つです。

2014年 1月25日