PCオーディオへの切り替えも一段落し、
今後のシステムの方向性を考えています。当初はメインシステムのグレードアップ、例えば
スピーカーを更にグレードアップする、
或いはアンプをセパレート化する、といった事を漠然と考えていました。ただBeethoven Baby Grandに
しても V40SE にしても、むしろ使い込むのはこれからという意識があります。
ここに来て、グレードアップではなくソースの多様化、つまりアナログ導入の
モチベーションが上がっています。
V40SEを購入したショップの店員さんから、”最近アナログプレイヤーの新製品が増えている”といった話を
聞きました。オーディオショウの講演でもアナログの比率が上がっているように思います。
ジャケット、メカ、調整、中古盤探し・・・アナログの楽しみは様々ありますが、
何と言っても音の良さが根底にあるのでしょう。そうでなければ絶滅寸前の状況から、30年も進化・存続できるとは
思えません。写真や映像は一気にデジタル化が進みましたが、音楽は何故そうならなかったのか、大変
興味深いです。
仮にアナログを導入しても、デジタルの追求は続けるつもりです。
二兎を追うというよりアナログとデジタルの共存をイメージしています。
プリアンプ以下を同じシステムで組み、アナログとデジタルの違いを実感する中で
デジタルの質を上げるヒントを得たいと思います。ハイレゾ音源やDSD再生などデジタル側も
進化しており、かつて跳ね返されたアナログの壁が低くなっているのでは、と
期待しています。アナログ音源のアーカイブ化も
面白そうです。それこそハイレゾファイルで保存してiPodに格納なんてこともできるかも知れません。
オーディオファンは、付き合うメディアに対して受け身にならざるを得ない側面があります。しかし
幸いにも現在は、アナログ、デジタル(CDおよびファイル)と多様なメディアが混在する稀有な状況です。
”そこに山があるから”ではありませんが、
アナログが存続している事実にまずは感謝したいと
思います。もちろんそれだけでは、アナログの森に入らないのが正しい判断でしょう。聞きたい音楽が中古や
新盤で存在していることが前提となります。私の場合これは問題なくクリアできるので思案が始まった次第です。
2010年 11月23日