【第02話】第3のルート
担当:福永健一

10周年記念ということで、今年の合宿地は信州小諸・常盤館。

小諸入りには、東京からなら長野新幹線、名古屋からなら「しなの」を利用するのが一般的。

現住所の大阪からなら、新幹線に乗り名古屋組と合流ってのが妥当なんだろうけど、それじゃあ全くおもしろくない!
ローカル線を乗り継いで来た裏合宿開催10周年記念にふさわしくもない。

そこで、僕が選んだのは長岡から飯山線経由で長野-上田-小諸に向かう北からのルート。

長岡までは、佐渡合宿で起用した寝台急行「きたぐに」号。
あの時は椅子席だったけど、今回はちょっとレベルアップしてB寝台。

というのも、情けないことに腰の具合が気になったから・・・

出発の数日前に椅子から転倒した際に(勿論酔っ払って)腰を痛打し、
靭帯損傷でリハビリ科に通院中の身だったので、
こればかりは、やむを得ない。


そんなわけで金曜の夜、2327大阪発と余裕はあるけれど、職場の喧噪を逃れ、早々に寮に引き上げ旅支度。

お酒も調達して、あとは出発するだけという段になって切符をまじめに眺めると「中段」と書いてある。

え・・・?

いまさらだけど、どうやら3段寝台らしい。
しかも、体に(特に腰には)全く優しくない中段らしい。

中段は床から天井までの高さが体感では60cm程度。
つまり、座ることすらできないし、天井に頭をぶつけること必至!


ちょっと暗鬱な気分になったが、しっかり飲めば解決するので(なにが?)、
1本多めに鞄にしのばせ、いざ出発。

予想どおり、カプセルホテルより天井が低いけれど、
進行方向に頭を向けて眠れるのは「A寝台仕様」だと言い聞かせて
寝所にもぐりこみ独酌開始。

寝台列車にはウイスキーときまっているのだ。
でも、日本酒もアリなんだ。
そして、いつものように、なんでもありになりつつ、無事昏睡。


翌朝0717長岡できっちり下車し、乗りたくてやまなかった「飯山線」で長野へ。

途中、森宮野原駅で「7.85m日本最高積雪地点」という看板を見て、
ここはそういう路線なんだと、襟をちょっとだけ正したり、

スクーターで駅前に横付けし、列車に乗り込む少女や、
集落がはるか眼下の谷底にしかない駅で下車するおばあさんを
眺めるうちに長野到着。

ここからは、しなの鉄道で小諸に向かう。

小諸で合流して「どこからきたんですか?」と聞かれたら、
何と答えようと(ルートはおかわんにだけ公開してたので)ほくそ笑んでると、
篠ノ井から赤ら顔の3人組と目があってしまった・・・

しかも、屈辱的なことに、その瞬間僕の手にはビールすらなかったのである。


次は名古屋組の様子をレポート願います。

遠藤は過去の実績が難ありなので、杉浦さんにお任せします。
よろしく。

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