第3章 箱根湯本
12:00過ぎ。箱根湯本に到着。箱根にきたら蕎麦と日本酒。
ということで、箱根湯本の名店と言われる「はつ花」をピンポイント攻撃。 「はつ花」は本館と新館があり、まずはじめに本館に来店。 しかしガイドにも掲載されているだけあってかなり混んでいる。 一行は徒歩1〜2分で行ける新館に向かった。

ここで一行の中には裏路地マニアがいた。 整備された公道があるのにもかかわらず、明らかに私道とわかる路地を突き進んでいった。 (しかもその路地は途中で行き止まりであり、すごすごと引き返す羽目になった。)
新館に到着すると、そこも満席であった。(6グループ待ち) 「僕等みたいに酒飲みにきた人はあまり少ないので、みんな蕎麦食ってすぐ帰るだろう。」 という推測ものと名前を書いて待機。 待機中に裏路地マニアは近所の路地を散策、勝さんは日経新聞を読みふけるなど、 個人主義者は一体感なく過ごす。

あ は、国立の一戸建て(約4000万円)の折込広告に目を奪われる。本気で購入を考えているようだ。
あ 曰く「嫁に話をしてみようかな。」
順番が来て着席。メニューを見ていると注文のおばさんがきた。 「当店ではとろろ蕎麦が名物ですがご注文は。」 と、とろろ蕎麦を注文しろ、といわんばかりに言ってきた。 しかし、名物に弱い人達なので3人ともとろろ蕎麦(ざる)を注文。 日本酒と天ぷら盛り合わせも合わせて注文。

日本酒は冷、常温、熱燗のどれにするかとおばさんが聞いてきた。 個人的には冷がよかったけど、おかわんさんが熱燗といったので、 年上の人の言う事は聞かなければならないとの教えに従い熱燗を注文。 (しかしこのときの判断が、後に大きな不幸を呼ぶことになる。)

注文をしてしばらくたつと、おばさんがとろろ蕎麦のとろろと葱をもってきた。 「酒が先だろ、酒が」と思いつつもしばらく待つ。 しばらくすると熱燗がやってきた。 しかしその熱燗たるや、いまにも沸騰しそうな超熱燗であった。 「ヒレ酒じゃねーぞ、こらー」と思いつつも心頭滅却すれば火もまた涼し、と我慢。 さらにもってこられた超熱燗は徳利などと言う気の利いたものはなく、 ガラス瓶そのままの姿で持ってこられた。 「ここは屋台のおでん屋じゃねーぞ、こらー」と思いつつも我慢。 仕方がないので超熱燗で乾杯することにする。しかし猪口がないことに気付く。 「猪口がねーぞ、こらー」と思いつつも、マイルドにおばさんに注文。 しかしやってきた猪口はふたつであった。 「こっちは3人じゃ、こらー」と思いつつも、勝さんが酒を辞退。 結局おかわんさんと二人でのむことになった。 しかし超熱燗を飲み始めてみるものの、つまみがないことに気付く。 現在卓上に存在するものは、酒(超熱燗)、猪口、とろろ(蕎麦無)、葱のみであった。 「天ぷらもってこい、こらー」と思いつつも仕方がないので、 「とろろつまみに酒飲んじゃうぞ、こらー」と、本来蕎麦につけるとろろで一杯。 蕎麦が来る前にとろろがなくなるのではという懸念があったが、程なくして天ぷらが登場。

昼下がりの一時。空は晴天。場所は箱根(東京ではない!)。目前の天ぷらと酒(超熱燗)。 これで平日ならば最高なのにと考えつつも天ぷらをひとかじりし、酒を飲む。
が。
天ぷらがやたら油っこい。 これを全部食ったら胃もたれ必須、と思っているところに勝さんが海苔の天ぷらを食った。 そして無言になった。 「ここは旅籠屋やつり舟の天ぷらじゃねーぞ、こらー」と怒ろうと思ったが疲れたからやめる。

そうこうしているうちに、とろろ蕎麦の蕎麦部分がやってきた。 超熱燗もそろそろいいころあいになってきたので、蕎麦を手繰りながら一杯と方向転換。 蕎麦自体はなかなかいけている。 やっと落ち着いてきたところで、最後に蕎麦湯と蕎麦つゆを飲んで撤収。 終わりよければ全てよし、と納得させて「はつ花」を撤収。 店からすると、酒なんか飲んでねーで蕎麦食ってとっとと帰れ、と言ったところか。

チェックイン時刻までまだまだ時間がある。そこで酔っ払い3人は箱根湯本を散策することに。
早雲寺・北条5代の墓に向かう。教科書に出てくるような歴史的人物の墓に、一同感動。 そこで、あ は、寺に住むのら猫の写真を無駄にとり、フィルムを使い果たす。(温泉の写真を撮るんじゃなかったのか?)
裏路地マニアの主導で歩いていると、小学校に出た。 校舎を見ると血が騒いでしまう一行は、小学校に侵入し、すべり台、ブランコ、鉄棒に挑戦。

すべり台を滑った。幅が狭くて痛い。
ブランコを立ちこぎした。上のバーに擦りそうで恐い。
懸垂をした。懸垂を一回もできない人がいたのには驚いた。
逆上がりをした。1人だけ成功した。

心地良い運動をした(と思っている)不法侵入者たちは、校庭を後にする。 一行には幼女好きがいたが、犯罪は起こさなかったようだ。


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