
あれやこれや
多くの飛行場はバードストライクなる現象に苦慮しているんだと,テレビの報道番組
で紹介されていました. アメリカでの“ハドソンの奇跡”もそうだったらしいのです. エ
ンジンが飛行場近くの水鳥を吸い込んだ結果,エンジン停止など重大な危機の原因
になるんだそうです. でもこの用語は正しくない. カモさんにとってはプレインストラ
イク. 鳥の飛んでいるところに飛行機が突っ込むのであって飛行機に鳥が突っ込む
のではない. 一般の交通事故でも事故責任を判断する重要なポイントです. ハドソ
ンの場合操縦士の技量ばかりもてはやされていますが,貴重な命を捧げた水鳥さん
の供養も忘れないでいただきたい.
昔,浦賀水道をモーターボートで通過した時の事を書いたことがあります(2006.5.8
東京湾で). この巨大船が行き交う海の銀座通りに小さなヨットがプカプカなんて本
当の銀座通りの真ん中で立ち話をするようなもので言語道断ですが,それでもエン
ジンの付いた動力船はそれがクイーンエリザベス号であろうとも道を譲って避けなけ
ればならない義務があるのです(多分・・・ひょっとしたらローカルルールがあるかも
知れません). 道路では歩行者は自転車より偉く自転車は自動車より偉いのと同
じ. 海では手漕ぎボートはヨットより偉く,ヨットは釣り船より偉く,釣り船は原子力潜
水艦より偉いのです.
だから空中ではハエは鳥より偉く,鳥は飛行機より偉く,飛行機はロケットより偉い
のは当たり前の話でしょう. いくら目障りでも弱いものに,より強い権利を与えなくて
は世の中が平和におさまりません. それが文明というもの. だから鳥を見たら飛行
機は避けなくてはいけないのです. そもそも,飛行機より昔からその場所にいたの
は鳥なんですから.
飛行機操縦士の皆さん. 鳥の群れがあったらいつでも停止できる速度で徐行飛行
しましょう.
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