
あれやこれや
毎年この時期にたった1日ですが,旧中川に人が群がる日があります.こんな日は
ただの通勤者にとって大迷惑.何しろ夥しい人が土手にも通路にもに群がっている
のです.舞台まで出来て取材のカメラマンもたむろしています.灯籠流し.あちこち
の夏の風物詩.遂に我が通勤道もこんなコトを始めたのかと冷ややかに眺めていま
した.今年は幸いなことに休日に灯籠流しが行われたようでこの被害に遭いません
でした.
このページでは政治に関わる話は極力避けてきました.まあ,もともと興味が薄いこ
ともあって良く分からないことに触れないのは自然ですよね.まして戦争に関わる話
となると,これはもう余りに重すぎて私などが口を出す場面はありません.そうはいっ
ても,その後の日本の復興は戦争の置きみやげ.戦争でリセットが掛かったおかげ
で,今が幸せに生きていられるという見方もあります.もう少し正確に言えば今の繁
栄は太平洋戦争で苦労した人達,特に犠牲になった人達に負っていることは忘れる
わけにはいきません.なんて,ちょっとシリアスモードになったのは訳があります.下
の記事は8月16日朝日新聞朝刊14版29面の一部を切り貼りしました.著作権侵害な
どと詰まらないことを言わないでね.

どこかで見た風景.そうなんです.この日は休日だったので,私はモデルにならずに
済みましたが,正にこの写真は朝の私の通勤道である例のふれあい橋から写され
たものなのです.東京大空襲によりこの川で約3千人が犠牲になったとか.その霊
を慰めるための灯籠流しだったんです.何も知らずにカモだとかアオサギだとかと脳
天気なことを言いながら歩いていた通勤道にこんな過去があったとは.そういえば
“鎮魂”と書かれた石碑が橋のたもとに立っているのですが,これを見ても何も感じ
なかった迂闊さ.“灯籠流しが歩くのに邪魔だ”等と言ったら罰が当たります.35年
も勤めた職場の窓から見える川にこんな歴史があったとは.大いに反省.多くの
方々が苦しんで亡くなった場所であることを思うと,戦後60年以上経った今でも,平
静な気持ちでここを歩くのは難しいかも知れません.
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