あれやこれや

2007年05月04日
バランス調整?(フルート7)


昨日の続きです.何時までもマイナーな話題で申し訳有りません.そろそろこの話題
は打ち止めにします.まだまだ続きはあるのですが・・・.

この連休,リコーダー三昧で何故フルートは休戦か? 実はフルートを修理に出して
いるんです.正確には調整.一般に,フルートは年2回,少なくとも毎年1回は調整
に出さないと満足なコンディションは保てないと言われているようです.でも,私はこ
れが不愉快.ピアノなら弦が伸びるので調律は絶対必要.車だって消耗部品がある
し何しろ命を預けているのだから定期点検は必須です.でも,フルートの調整は何
故必要? どうもピアノや車と同じようにフルートでも儲けてやろうとの業界の陰謀の
ような気がするのです.私がフルートを始めた頃が田舎住まいだったこともあるかも
知れませんし,アカデミックではない自己流だったからかも知れませんが,最近まで
オーバーホールも含めてコンディショニングは全て自分でやって来ました.バラバラ
に分解して,各部品にオイルを付けて,タンポ高さ(紙を挟んで試行錯誤する根気の
いる仕事)を調整して・・・.だから,楽器店に有償で依頼する手段があることなんて
最近知ったのです(依頼するのが世の中の標準らしい).

先日書いた(2007.4.18 フルートことはじめ)吉田雅夫氏の教則本は薄い小さい本で
すが,メンテナンス方法についても記載されていました.だからメンテナンスは自分
でやるのが当たり前.まあ,今でも自分の楽器は自分でメンテすべきだとの考えは
変わっていません.特に特殊な工具が必要というわけでもないのですから.当時の
楽器店でも(は)交換用タンポやバネに使う針も売られていました.では,今回何故
楽器店に依頼したか.

数年前に話が遡ります.下の娘が中学校のブラスバンドでフルートを受け持ちまし
た.もちろん私の中古を貸し与えました.いい加減な楽器は上達の妨げ.与えたの
は今も愛用のS社のものです.でも,流石にボロボロ状態.可哀想なのでメンテをし
てから与えようと思いましたが,自分で使うのでなければさほどファイトが湧きません
(勝手ですね・・・これこそわぁがままおじさん).特にタンポの総交換の手間は半端じ
ゃありません.で,楽器店への初めてのメンテ依頼.

見積書の内容は全体調整,バランス調整,タンポ総交換.これで学習用安物フルー
トなら買えそうなだけの費用を取られました.タンポ総交換と調整の手間は人件費
の高い今となってはある程度仕方ありませんが,“バランス調整”とは何なんでしょう
か.フルートのメカニズムは実に精密巧妙に出来ており,一つのキーは複数のキー
と連動しており,その連動したキーもまた別のキーに関連するというように,一個所
の調整が全ての状態に影響をもちます.だからアレを直しココへ戻りと何度も行った
り来たりして調整する必要があるのですが,このことを指しているのかも知れませ
ん.怪しげな言葉ですが今回だけは認めましょう.

さて,出来上がり.流石に自分でやったのとは出来が違います.見かけはボロボロ
ですが音だけは新品同様になりました.そして,一度覚えた手抜きの味は忘れられ
なくなってしまったという次第.それ以来,不本意と感じつつも,発音に困難を感じる
と,お金で解決の癖が付いてしまいました.まあ,調整に出すといつも自分でやった
のとはヒト味もフタ味も違う,期待を裏切らない仕上げで戻ってくるので,今後も業界
の陰謀と知りつつも自分でオーバーホールをすることはもうないでしょう.

気が付けば連休もあと2日.ごく普通の週末と同じです.あれもやろうこれもやろう
(あれやこれや)と思っていましたが,例年と同じ結局は何事もない只の休みでし
た・・・“良い休みだった”.






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