あれやこれや

2007年05月11日
我は地の神アトラス(通勤11)


昨日,ある(気楽な)会議の中でマーフィーの法則という言葉が出ました.一般常識
に欠ける私には初耳だったので,聞き返した結果,大凡の意味を知りました.その
場に居合わせたメンバーは程度の差こそあれ皆さん知っているようでしたので,テレ
ビを見ないことの弊害(実害がないので困りませんが)だったようです.でも,その場
で聞いた法則の例にことごとく感心しました.未だ正確に理解しているとは言えませ
んし,というか全く本質を誤解している可能性もありますが,身に覚えのあることが
多々あります.以下は私の解釈ですので勘違いだったらご指摘下さい.

最近は滅多にやりませんが,昔は時々ゴルフをやりました.そこで,モモパパの法
則“ゴルフ場は常に向かい風になるように設計されている”.ティーグラウンドに立つ
といつも風は敵です.上手い人にとってはそんなことはないのでしょうが,少しでも早
く目的地に近付こうと思う低レベルな私は常に風に意地悪をされます.極めて希で
すが,風に味方されてウンと遠くにボールが飛んだ時は実力だと思い,いつも通り風
に流されてソッポへ行ったり,アッという間に失速して直ぐ落ちてきてしまった場合は
風のせいだと思う.これが人情というもの.

朝のラッシュアワー.何で人がこんなに多いのかと腹を立てる.座席がきついと腹を
立てる.スレ違う電車は皆空いているのに.自分の周りだけがいつも混んでいる.で
もそこに自分が居るから混むんですよね.そこで,“自分の乗る電車だけが混んで
いる”←“隣の芝は青い”の一種ですね.これは法則とは違うか.

わぁがままな心理から来る確率の読み違いのことをマーフィーの法則というのだと解
釈しました.私も色々わぁがままを言いますが,マーフィーの法則が世の中で受け入
れられていること自体,誰でもが多かれ少なかれ悲観性より楽観性の方が強く,し
かも“自分に甘く他人に厳しい”のが標準であるということの現れでもあります.

今朝の電車内.座席が全部埋まり,立っている人がポツポツ状態.私の横前に立っ
ていたおじさんが,突如ダッシュ.5mくらい離れた向かいの少し脇のたった今空いた
座席を得ようとスタートを切りました.でもその空いた席の前には既に別の立ってい
る人(つまりその席は予約席)が・・・.勝てるわけがありません.で,またその位置で
キョロキョロ.意地悪なことに私の隣の席(元々おじさんの居た目の前の席)の人が
ゆっくりと立ち上がりました.こういう無神経というか低血圧というかトロい人も居るん
ですよね.例のおじさん(こちらは高血圧?),そのまま待っていれば良かったのに,
今更戻ってきても手遅れ.でも勝てると思うのか恥知らずにも戻ってきました.本能
だけで動いているのかも知れません.全乗客の3分の1位が入れ替わる私鉄との乗
り換え駅での出来事です.その人は勿論数少ない負け組.きっと独自のアレンジ版
マーフィーの法則を持っているのでしょう.“座れないのは自分だけ”.世の中で自分
だけが不幸を一身に背負っていると言わんばかりの仏頂面をしていました.

ここで,思い出したのでちょっと突飛な話をしますが,シューベルトの“白鳥の歌”とい
う歌曲集の中にハイネ作詞の“アトラス”という歌があります.チャンスがあれば是非
お聞きになるように.私も大好きな歌曲の一つですが,正に,このおじさんの心境で
す(なんて言ったらハイネさんが怒りますね).






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