あれやこれや

2007年05月19日
内装いろいろ(江ノ電4)


鉄道ファンに人気の江ノ電.休日などは線路際で撮影している人をよく見かけます.
私は俳優がかすむという理由でテレビ映画のロケには出演したことはありません
が,素人の撮影には,知らず知らずのうちに数限りなくモデルにされているに違いあ
りません.

さて,今の江ノ電の外見にも僅かには昔の面影も残っていますが,昔の江ノ電は内
装もちょっと面白いところがあったのです.

1.鏡
最近確認していないので,今はなくなっているかも知れませんが,少なくともつい最
近まではあったことは確かです.それは何か? 大したことではありません.ドア脇の
鏡です.何故か江ノ電のドア脇には鏡が貼ってある(った)のです.それも立派のも
のではなく鏡面加工したステンレス版のような只の金属鏡です.あんな出来の悪い
鏡なら付けない方が良いのに,相当なクラシックな車両にも最新型の車両にも付い
ています.ただし単コロにあったかどうかは定かではありません.今は江ノ電にも新
造車が投入されているようですが,一昔前までは,他の鉄道のお古の払い下げが
走っていました.“アレは玉電(東急多摩川線)型だ”とかいうように.だから編成によ
ってデザインも内装もまちまち.でも共通していたのは鏡でした.江ノ電の社長さん
はナルシスト?

2.吊革
どういう構造で吊革がぶら下がっていたか定かではありませんが,多分車両によっ
て違うのかも知れません.でも,吊革が長かったことだけは確かです.そして江ノ電
はよく揺れる.つまり,どういうことかと言うと,江ノ電の動き(揺れ)につられて前の
方から,あるいは後ろの方からリズミカルに“じゃっじゃっじゃやっ”などと吊革のリン
グと網棚の鉄パイプがぶつかる音が迫ってくるのです.初めて迫り来るこの音を聞
いた方は何が何だか分からずに驚くに違いありません.残念ながらこの音も最近聞
いた記憶がありませんので車両が新しくなると共に改善されてしまったのかも知れま
せん.

3.扇風機
“画期的な扇風機が導入されました”と広告に書かれたのは昭和50年代.既にJRで
は電車にはエアコンがあるのが普通になった時代に江ノ電では扇風機が“画期的”
だったのです.そういえばその頃の江ノ電の天井には電球の入った円形の照明灯
が付いていました.だから扇風機を取り付けるのは新型車両を導入するまでお預け
だったのかも知れません.それまでの江ノ電の温度調節は? 勿論,窓.もっとも扇
風機の時代になっても夏は窓を全開ですよね.だからこそ夜には蛾が飛び込んでき
ます.エアコン完備となった今の江ノ電じゃ,花火大会の日でも蛾をリボン代わりに
付けたおじさん(2007.4.27 ひとり喧噪の中で)を見ることはないでしょう.






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