
あれやこれや
今朝のJR通勤電車での車内放送.“昨日は人身事故によりダイヤが乱れ,皆様に
は大変ご迷惑をおかけしました.誠に申し訳ありませんでした.深くお詫び申し上げ
ます.”という内容でした.これが民営化の効果か? 何が? 良く分からない方も居
られるかも知れませんが,国鉄時代には“謝ってはいけない”という不文律(下手し
たら内規)があったという話を聞いています.例え自分たちの不祥事が原因の運休
でも謝ることはありませんでした.“・・・でご迷惑をおかけしました”位まではごくまれ
にはありましたが,“ご迷惑をおかけしたので申し訳ない”と言わなければ,事実を言
っているだけで謝罪ではないという解釈か.“お詫び”だとか“申し訳ない”などとの放
送はついぞ聞いたことがありませんでした.
理由は良く分かりませんが,想像するに“国家”が公式に謝罪することはルール上で
きないという役人根性の表れだったに違いありません.ホーム外に停車して乗客を
降ろす無神経さ(2007.11.25 国鉄民営化への芽)と共にこういうことに対する不愉快
さは見えないしこりとなって各人に残り,民営化への後押しになったのでしょう.郵便
局も似たようなものでした.この件は後日に.
さて,今日の話題は例のAさん.塩酸消滅術(2007.11.11)のAさんです.この人も国
鉄と同じ.謝らないことで有名でした.塩酸をぶちまけた時はあれだけ大勢の人に迷
惑を掛けたのについぞ謝罪はありませんでした.いつもこんな調子なので,回りの人
達のストレスは溜まる一方.Aさんは全く意に介していません.彼の考え方を聞くまで
は私もストレス派でした.彼の性格を知らずに,傷つけられた感情はそう簡単に修
復できませんものね.彼が定年退社され1年以上経った今,私にとっては化学分析
の超ベテランが居なくなったことによる不便さ以上に,話題のタネがなくなってちょっ
とガッカリでもあるのですが.
万人を納得させるには無理の伴う理論ではありますが,Aさんの主張を書いておか
ないと片手落ち.簡単に言えば,“さほど悪いと思っていないからこそ口先だけで謝
れるんだ,本当に重く受け止めているならば言葉だけで済まそうとは思わないはず
だ,“ごめんなさい”ということは“大したことではないね”と言うこととほぼ同意.だか
ら,オレはそういうことは言わない”んだそうです.何かの席で彼のこのような発言を
聞いたことがあります.そして実践している.とすると彼がもし謝ったとするとそれは
“オレは悪くない”という時に違いありません.じゃ,自分で本当に悪いと思った時
は・・・う〜ん,難しい.
まぁ,彼の言うことも一理は有ります.悪いと思っていなくても“ごめん,ごめん”と言
っておけば,お互い気持ちが良いのでは.少なくとも損になることはないのだから,
こちらに非がある時は勿論,そうでなくとも相手が不利を被っている時は気楽に謝っ
たらいいじゃないかと思うのが私.こういうのは彼には許せないのかも知れません.
でも,賠償責任を要求している書面に印鑑を押すような時だけ気を付ければ,後は
丸く収まった方が世の中平和だと思うのですが・・・.私はメンツより実利重視です.
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