ある日旅先で…【ヨーロッパ旅行編】



洗濯をしたい![1996年7月]
 ウィーンに泊まった時、洗濯物がたまってしまったので、どうしても洗濯をしたくてホテルの人に最寄のコインランドリーの場所を教えてもらった。最寄と言っても地下鉄で2駅の所だった。着る服がなくなってしまうのでしょうがなく、そのコインランドリーに行った。

 コインランドリーに着いて、さあ洗濯をしようと思い洗濯物を洗濯機に入れ、小銭を入れようとしたが…・「小銭がない!」そこで私はアメやチョコレートのお菓子か新聞を買って小銭を作ろうとしたが、そういう時に限ってそういう店が辺りに無い。高いものを買って小銭を作るのはもっと馬鹿げているし。どうしょうと悩んだ挙句、私が取った行動は…、ランドリーの前を通り過ぎる人に声を掛け両替をしてもらおうとした。怪しまれないように、下手な英語でランドリーを指差しながらお願いする。(すでに怪しまれていたかもしれないが)。難無く、何人かの親切なオーストリア人の人々に両替してもらい、小銭を得てやっと洗濯機を回す事ができた。

〜〜海外に行くと、どのように洗濯をしているかと言うと、やっぱり手洗いです。お金が掛からないし、連泊する時は最初の日に洗濯しておけば、たいていどんな物でも乾いてしまいます。特にホテルは乾燥してますし。その次がコインランドリーでたまにホテルに頼んでしまいます。〜〜



ロンドン・ヒースロー空港の展望デッキ[1998,4月]
BWIAインターナショナル(ロンドン、ヒースロー空港)

カリブ海、トリニタートトバコの
「BWIAインターナショナル」のL1011-500。
ロンドン・ヒースロー空港(LHR)には、
日本以上に世界中のエアラインの様々
な機種が飛来する。このBWIAも日本
には定期乗り入れしていない。
当時、最大105mmのズームレンズで撮影
していたけど、大型機以外は辛かった。
たぶん300mm以上のレンズがあった方が
いい。




政府専用機(ロンドン、ヒースロー空港)

思いがけずLHRに舞い降りた政府専用機。
橋本首相(当時)を乗せていた。続いて
2機目も飛来。政府専用機は自衛隊が
運行、管理していて、客室乗務員も
自衛隊員の担当。
 航空雑誌によると、イギリス最大の空港ロンドン・ヒースロー空港(LHR)には飛行機の眺めがいい展望デッキがあるというので、1998年のイギリス旅行時には楽しみにしていた。

 雑誌のガイドの通り、第1ターミナルと第2ターミナルの間にある入り口の階段を見つけた。乗客に開放されている設備だが、近代的なターミナルとは対照的なコンクリートが剥き出しで、まるで従業員通路を上っているような雰囲気だ。

 階段を登り切ると青空が開けた屋上に出た。周りからは航空機のエンジンが響く音が聞こえてくる。さらに先には、屋上の縁に舞台のような鉄筋の高台があり、その上に何人もの人が居た。

 その高台に上ると管制塔の次に見晴らしがいいと思える程の光景が広がっていた。眼下に欧州のエアラインがボーディングブリッジに繋がれている。そしてその先は滑走路だ。この時間は離陸用に使われていて、様々な国のエアラインの航空機が轟音を上げながら大空へ飛び立って行く迫力ある光景が連続する。特にブリティッシュエアウェイズのコンコルドは、機体こそ小さいがびっくりするような凄まじい轟音を上げながらニューヨークに向け飛び立った。この場所は見晴らしのいい高い所から間近に飛行機見学を楽しめる正にLHRのお立ち台だ。

 このお立ち台の客層のほとんどは航空ファンの男性達だ。航空機ナンバーが記録してある分厚い本を持っていたり、望遠レンズを付けたカメラで撮影をしてたり、トランシーバー程度の大きさの航空無線に耳を傾ける人など皆それぞれの趣味領域に熱心だ。

 その中の1人の航空ファンに気さくに話し掛けられ話が始まった。何を話したかはよく覚えてないが、旅行の中日で少し疲れていると言ったら、お大事と気遣いの言葉を貰った事は覚えている。
他のあるファンは航空無線を聞かせてくれた。英語でほとんど聞き取れなかったが、その様子を見て、そのファンは背後のビルに隠れたもう一本の滑走路を指差した。その飛行機には垂直尾翼に赤い丸が描かれていてJALに似ているが違い、すぐに日本の政府専用機B747-400だと解かった。遠い異国の地でこの機体に出会えるとはまったく奇遇だ。「もうすぐそこを通るよ」と教えてくれた数分後に目の前を通り、滑走路の向こう側のブリティッシュエアウェイズの格納庫の側に停止した。そのファンは航空無線を聞かせこの機の飛来を教えてくれたのだ。そしてしばらくして2機目の政府専用機がヒースローに舞い降りて、右側遠くのボーディングブリッジに付けられた。

 後に、何とか会議に出席する橋本龍太郎首相(当時)が乗っていた事を知った。2機目は報道陣や随行員が乗っていたのだろう。余談だが数日後にロンドン郊外のウインザー城を訪れた時に、背中に政府専用機のイラストが入ったジャケットを着ている政府専用機乗務員の一団を見た。たぶん首相搭乗機を運行する重責から解き放たれた束の間に、イギリス観光を楽しいんでいるのだろう。

 帰りに同じ屋上にある売店を覗いてみた。航空ファンが喜びそうな様々な物が置いてあり、日本の航空雑誌まであった。私も何を買おうかと迷いながら、英語の雑誌とDC-3のステッカーを購入した。またトイレ、食品も売っていて、一日中じっくりと飛行機ウォッチングが楽しめる航空ファンには嬉しい場所だ。

 間近で各国の飛行機が見れ、地元の航空ファンに親切にされ、政府専用機が飛来してくるというおまけが付き、LHR展望デッキでのひと時はイギリス旅行の楽しい思い出の1つとなった。



「シャッター押して下さい」[1995,11月他]
 ひとり旅をしていると、どうしても自分の姿が入った記念写真が少なくなる。だけど、私は自分の姿を撮影する事に興味は無く、また、その分、旅先での風景を撮った方がいいと思っているので、特に困りはしない。また、海外では、現地の人に撮影を頼みカメラ渡したら、カメラを持ち逃げされてしまったり、撮影料と称してお金をせびられるなど、トラブルも聞くので、気軽には頼めない。だから私のひとり旅では、フィルムに自分の姿が全く写っていないというのは当たり前の事となっている。

 逆にひとり旅の人や、全員で一枚の写真に収まりたいグループなどには「シャッターを押して下さい」と頼まれる事はよくあり、嫌ではないので気持ちよく引き受けている。国内の話だけど、北海道のナイタイ高原牧場のレストハウスでは、バスで乗りつけた女子高生の団体と一緒になり、ナイタイ高原牧場の看板の前で大勢の女子高生に記念撮影を頼まれ、足元にカメラがズラリと並び、次から次へとカメラを替えてシャッターを押しまくったという経験をしたこともある。

 もう1つ印象的だったのは、パリの59階建てのビル、モンパルナスタワーの屋上で、現地の若いカップルに撮影を頼まれた時だ。屋上にはそのカップルの他は私だけ、私に頼むしかなかったのだ。もちろん引き受けたのだが、日本では「ハイ、チーズ!」という決り文句が、フランス語、又は英語ではどのように言っていいか解からなく一瞬戸惑った。しかしロケットの打ち上げ時のカウントダウンが思い浮かび、ファインダーを覗きながら「3,2,10!」と合図しシャッターを切った。たぶんカップルの幸せそうな微笑を捕らえられたと思う。だけどその微笑には、変な掛け声を出した私の面白さも含まれていたのかもしれない。


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