屋久島紀行 1 | 地図を表示 |
<データ> 旅行日:01.04.10〜04.13 訪問地:屋久島 |
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<屋久島概要> 鹿児島市から南方に135km(北緯30度28分・東経130度30分)、周囲132km面積503平方キロメートルのほぼ円錐形をなす島。九州一の高さを誇る◎「宮之浦岳」(1,935m)をはじめ1,000m以上の山が40峰連なり「洋上アルプス」とも呼ばれる。実に九州第8位までを屋久島で占めていて、1500m超級の山々は冬は雪化粧となる。 またこの標高差により、海岸から山頂まで亜熱帯、暖温帯、亜高山帯と変化に富み有名な「屋久杉」をはじめ「ヤクシマシャクナゲ」「ガジュマル」など、とても豊かで貴重な様々な植生をもつ。 昔から「サル2万シカ2万ヒト2万」と言われ、サル(ヤクシマザル通称ヤクザル)、シカ(ヤクシカ)が多い。他にも海岸はウミガメの産卵地としても有名。 また「1月に35日雨が降る」と言われるほど雨が多い。年間降雨量は平地で4,000mmにも達するが山間部ではさらに多い。 島のほとんどは花崗岩からなる岩盤で土壌は意外と養分が少なくやせている。そこで岩などに付いたコケなどを苗床にし、そこから樹木が育つというケースが多くみられる。また、雷や台風などによる倒木を苗床とすることも多く、森は幾重にも重なり合っていて立体的でありとても深淵である。 |
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<屋久杉> 地元屋久島の人々は、樹齢1,000年以上の杉だけを「屋久杉」と呼び、それ以下のものは「小杉」(!)と呼んでいる。 「屋久杉」が(確かに大きいのだが)樹齢のわりにはさ程大きくないのは、その生長がとてもゆっくりとしているため。それゆえ、年輪はとても密で、また樹液の含有量も多くそのおかげで雨の多いこの気候でも腐りにくい。 その特性から高級な木材として重宝されてきたが現在は保護されており、土産などに用いられているものは過去に切られ残り材として地中に埋まっている「土埋木」を利用している。 |
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<世界遺産> 「屋久島」は1993年12月、日本で初めての世界自然遺産に登録され有名となったが、実はその区域は島の5分の1にすぎない。自然豊かであった島も高度成長、住宅供給の需要などから一時期、屋久杉の大量な伐採が進められたことがあった。 昔から米が思うように作れる平野も少なく、屋久杉の平木を年貢として納めてきた島の人々。奥岳(屋久島の外周の山々、前岳に対し奥に鎮座する神の領域とされる島の中心部の山々)を敬う一方で、そのように時代を乗り越えてきたこともまた、歴史の事実として人々は受けとめている。 現在は住民総意のもと決められた「屋久島憲章」に基づき、島の自然資源を守り続けている。 |
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小学生時代、国語の教科書に椋鳩十の屋久島を舞台とした話が掲載されていた。森とサルとシカの島。その森は苔むした原生林で、その奥に観たこともないような屋久杉と呼ばれる巨木が何本も生きている・・・・。当時その島に強く惹かれた私は彼の本を読みあさり、その憧れと思いはますます強くなっていった。 昨年の夏から今年の3月までかなりのオーバーワークでの仕事だったため、4月の頭、1週間の休みをとった。観光客であまり混まないタイミング、連泊の組める日程、それら全て、そのかねてからの思いの地に出かけるために・・・・。 |
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