01年1月13日・20日分
第42話「さよならの仕方」
 
 ラス前です・・・。予告からしてメテオさんのお別れ決着話になるのは予測してましたが・・・・メテオさん・・・いい娘です・・・ホント・・・・・ T−T

 2人の姫さまの行動、考え方が実に対照的で、またそれが30分間のなかに見事にまとまっていて・・・そんな脚本に作画も演出も音楽も声優さんも見事に応えてくれていて・・・。

 メテオさん。ベットの上で地団駄踏んで「嫌よ、嫌よ嫌ーーーーっ!!お別れするなんてーーーーー絶対にぃーーーー!!」と叫ぶメテオさん。あの地球にやってきた頃の(2話)メテオさんなら絶対にこんなことは言わなかったでしょう。「あ、そう、じゃあ帰るわよ、ムーク」くらいが関の山。この40話の間に、ある意味1番成長してきたこの娘のこの(今となっては)ごくごく自然な反応が愛おしいです・・・。
 母上殿(名前ないんかいな^−^”)に引き上げられる(笑)時の「留子・・こうじろぉ・・・」が・・・・・・(泣)
 で、「帰りたくない」というメテオさんにすごんで迫るお母上に何とあのムークが助け舟!!(かなりビビッてますが ^−^)で、じゃぁ、1日だけ猶予を与える・・・ってんで例のパターンで落っことされて・・・。この辺りの(以前登場した時の定石を踏まえた)ギャグを織り込みながらの魅せ方が実に上手・・・感心・・・。
 
    「ちゃんと・・・しなきゃ・・・」

 ここまで、こんな歳の女の子が責任を感じる状況を作っているカスタネット星国の状況がよいのかどうか、という脱線した議論もありますが(いや、まぁ、それはそれで重要なことでもあるのかも知れませんが)ここで、メテオさんが「強い娘」なのは腹をくくった瞬間、自分が何を成すべきか、何を成さなきゃならないのか、ってことをすぐに実践する決断力と行動力を持ってるってことです。(例え、それがどんなに自分にとって辛いことであったとしも・・・)

 あの頼みたくでないであろう(笑)コメットさん☆にお願いしてまでの「想い出作り」。今瞬と「My Muse」を歌うメテオさん、あの「 I can say Hello !! 」のさびの部分でギター伴奏から一気にフル演奏版に切り替わる魅せ方なんか、鳥肌もんです♪(ああ、能力あったら、この複合バージョンPC上で加工して自分で作りたひくらいです)
 欧州調の街並みの中を今瞬の手を引いて走りまわるメテオさんがとってもとってもうれしそうで・・・すごくふつーに女の子してて・・・。「今、この瞬間だけはカスタネット星国も王女も関係ない、1人の女の子」と、きっとそういうことなんだろうなぁ・・・と思うと明るいシーンなのにとっても切ない。
 最後、記憶を消す直前の、今瞬に向き合っての、ほんの一瞬だけみせたあの寂しそうな表情が・・・(泣)それと、その後、「こうなる予定だったってことよ」と晴れやかに言ってみせるコメットさん☆への言葉が、何かもう2人、いつの間にかなんのわだかまりもなく会話しているようでちょっと「ああ・・」と感慨深かったり・・。

「強引に今瞬との想い出作りか・・メテオさんらしいって言えばらしいなぁ・・」
なんて観てたら・・・全然甘い甘い。メテオさんというキャラの奥深さはそんな程度のものじゃなくて・・・。
 17話「メテオさんの涙」を観てきた我々の一番の心配ごと。コメットさん☆の藤吉家とのお別れもそうとう悲しいものになるに違いないけど、それ以上にメテオさんと風岡夫妻との別れはどうなっちゃうんだろう!?という危惧。

 「つまり、あの2人に可愛い娘が幸せになるために旅立つ。
 そういう想い出を作ってさしあげたかったのです。」
  「えっ!?」
 「これまでお世話して頂いた風岡家のご夫婦は実の娘さんを亡くされて
 いるのですから・・・・・」
 「姫さまは2度も悲しい別れをさせられないと・・・・」


 「メテオちゃんが幸せならそれが1番うれしいことよ」
 「ああ、うれしいよ」
 「ありがとう、
おとうさま、おかあさま・・・

 ああ、メテオさん、メテオさん・・・・・・・(涙)


 で一方のコメットさん☆ですが・・・。
冒頭、プラネット王子(!!おおっ、ようやっとそのお姿登場★)に食ってかかるコメットさん☆「帰るのでしたら、挨拶していって下さいね!!」
 自分の大切な人たちに迷惑をかけっぱなしで帰るなんて、それも、ケースケとしてそんなやりっぱなしなんて許せない!王子だろうとなんだろうと、そんなことは関係ないっ!!
 前回のラストでもそうでしたが、いつも「ほわわ〜〜〜〜ん」としているようで、でも譲れない部分、許せない部分ってのはちゃんとあって、そういった事柄に関しては厳しい態度をとるあたり、(確か以前も書いた気がしますが)一貫して描かれているコメットさん☆の一面
 「あ、まだ居た」
 スピカおばさまの所から戻った時、ケースケ(王子)を見つけての一言。で、その後の別れの言葉を交わしているケースケ(王子)を見ている時のジト目のコメットさん☆・・・・かなり恐いです(笑)
 コメットさん☆みたいな娘は誰にでもやさしく、怒ったりはめったにしないのでしょうけど、一度傷つけられたり裏切られたりした時の怒りっぷり、嫌いっぷりは実はものすご〜くふかいんじゃないかと思ったりしたんですが、何かそれがすごくリアルに伝わってきて・・・。
 いや、嫌なシーン、ってわけではなくコメットさん☆が「聖人君主」ではなく、十分「そういった部分」も持った「生身な人間」なんだなぁ〜ということが描かれてて逆にちょっと好きだったりするんですよ☆(でもなぁ、この時の王子の「じゃあな・・」といっても応えてもくれない時の寂しそうな表情・・・イタイなぁ・・・・−_−”)
 

 その後、メテオさんとは裏腹に「帰りたくないんだから、別に帰らなくてもいいじゃない、」とばかりにハモニカ星国(ヒゲノシタ)からの要請を無視し続ける描写。
 メテオさんの一件の後、少し気持ちが揺らぐも再び入るヒゲノシタからの連絡を切って放り投げたティンクルホン、その星力を解くと・・・
       
       3枚のさくらの花びら!!

(2話をちゃんと観てた人にはすごい衝撃ですよね。ホント、「あっ!!」って声が出ましたもの)
 星力を溜めに空へ上がって・・・でも逆に離れていってしまう星の子たち。「ええっ!?」と思うところにスピカおばさまの声・・・。
 いつものコメットさん☆なら、すぐ星の子たちの気持ちも分かるはずなのですが、こと今回は地球への想いが強くて見失ってた感が・・・。しかし、この時直にその(星の子たちの)気持ちに触れることでその想いが揺さぶられます・・。
          
       「スピカおばさま・・・星の子たち・・・」

 涙を浮かべコメットさん☆が想うことは・・・・・・?

 ・・・・・で、あの予告っ!!
もう、本編でかなり「きてた」のに最後の最後に「とどめ」を刺されたといった感じです。
 いつもの「JOY OF LOVE 」と違って静かに流れてくる「JOY OF LOVE,again 」のしらべに乗せて聞こえてくるコメットさん☆のナレーション。

       「また桜が観れると思ってた・・・」

 一瞬にして今までのいろんな想いがよみがえってきてぶわーっと涙が・・・。なんというか1番突かれたら弱い部分を的確にクリーンヒットされたようで、ただただ呆然と画面を眺めていました・・。
 「終わってしまうんだ・・・」
気持ちの準備はしてきたつもりでした。けれど、あらためて突きつけられた現実にもう押しつぶされそうなぐらいつらくって・・。こんなんで、次週耐えられるのだろうか・・・?と本気で思っちゃいました。

 最後に他の細かい所も・・。
 藤吉家でケースケ(王子)の再出発をよろこんでいるシーン。沙也加ママの「がんばりなさいよ。あんまりコメットさん☆に心配かけないで」とケースケ(王子)に語りかけるシーン、同じ女性(それも、奔放に生きる男をダンナに持つ:笑)の立場として釘を刺してるようで印象的です。実際すこ〜し、上目使いですごみをきかせているように見えなくもないような・・・(笑) 

 コメットさん☆、今瞬をメテオさんに頼まれてTV局に届ける時、あの9話「雲のゆりかご」と同じシュチュエーション(ピンクの雲)を使ってるあたりも上手いなぁ・・・と。まるで、あの時から今までのことが今瞬にとっては夢だった、と思わせる演出としてすごく効いてます。(ある意味今瞬って一番の不幸キャラかもね・・・哀)

 ラバボー、「星国帰ること」 = 「ラバピョンとのお別れ」 って考えてなかったってあんたねぇ・・・(笑)    
             放送日02.01.20  アップ02.04.01
第41話「タンバリン星国の誰かさん」
 
 ついに、ついに第1話から「それっきり」だった王子さま登場!?(今瞬の比じゃないですわな 笑)の本作。ああ、ファイナルカウントダウン・・・T−T
 
 いつもいつも、いろんなキャラ(まぁ、主にコメットさん☆に対してですが)に想いを重ねボロボロになることしきりなこの作品ですが・・・今回は、実は私は、結構あちこちのBBS等でボロカスに言われている、あの「タンバリン星国の王子」に強く思い入れをしてしまったのでした・・・ってことでその辺もちょこっと交えながら書いてみたいと思います。

 冒頭、ケースケ(王子)と2人だけで話をしている景太郎パパ。ちょこっとしたシーンですがすごく印象的です。光が差す明るい部屋の中でその明るさに居心地悪そうなケースケ(王子)。でも、真っ直ぐに相手の顔を見て、子ども相手としてではなく1人の男として本気で、真剣に語りかける景太郎パパ。一見のらりくらりな対応をしているかのように見えるケースケ(王子)ですが、実は結構、親身に思って語りかけてくれているこの言葉に少し心を傾けていると・・・観てて私はあの会話からそんな感じを受けました。(事実、ラストでケースケ(王子)が輝きについて回想するシーンにコメットさん☆絡みのみならず、この景太郎パパとのシーンも思い浮かべていますし。←この描写もちょっとうれしかった♪些細なことなんですけどね、でも大切っ!)

 「コメットさん☆、こいつのこと、よろしく頼むよ、」「はいっ!」即答の姫さま。らしいですね☆

 「作戦通りだね・・・」木の上で不敵に笑っている(ように見える)カロン・・。う〜ん、何かこのミラさん&カロンだけが見方が混乱してしまって・・・。どこまでが以前の性格のままで、どこからが王子さま付のエキスパートな部分なのかがちょっと分かりづらくなってしまったのが残念。(つまり、あの「憂鬱状態のカロン」や、「お腹空かせて困っていたミラさん」の辺りが演技&計画の一部だったのか、素だったのかがよくわからなくなってしまって・・・。個人的には素だったと思いたいんですがね・・・

 ケースケ(王子)に対して、今まで出会ってきた様々な人たちの輝きを案内・紹介してみせるコメットさん☆。鹿島さん、子どもたち、ユキ先生、優衣さん、看護婦さん、沙也加ママ、清っち&明日香さん・・・・それぞれのエピソードが思い出されます。(シリーズものとして、「蓄積された豊かさ」が感じられます☆)

 星のトンネルを出しても驚かないケースケ(王子)にコメットさん☆、「・・やっぱり、知ってるんだ・・」。「いつ・・気付いた?」「ケースケの言い方と違った」・・・。
 「この姿じゃ・・・だめか?」
 このセリフが切ないです。正体を明かすことで、コメットさん☆の態度が変ってしまうのが怖かったのでしょう・・。この娘でさえも、もしかしたら本国の周りの者たち同様、「王子さま」に対しての振る舞いになってしまうのではないか?という怖さが・・・。
 「次はどこだ?」幼稚園を出たところでのケースケ(王子)の言葉。
いつの間にか、景太郎パパの言葉とコメットさん☆に引っぱられることで、その気になってきているのが分かります。

 今瞬&メテオさんのレコーディングルームのシーン・・・。今瞬のちらりとコメットさん☆&ケースケ(王子)を見やる描写・・・生々し過ぎ(苦笑)・・っつうか・・この「コメットさん☆」って作品、時々ドキッとするくらいリアルで生々しいシーンが入るんですよねぇ・・・・(高橋留美子作品のような・・・)。
 で、メテオさん、「んぎゃぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」って今瞬突き飛ばして(笑)ああ、そういうスタンスですか、一応(笑)

「可哀相にな・・・我星国の王子はふられちまったわけか・・・」
「降りて・・」「あなたが・・・自分で探して・・・」
「何か悔しい・・・。どうして好きとか嫌いとか、そんな風になっちゃうの!?そんなつもりじゃないのに・・・王子さまなんて関係ないのに・・・」
「そんなの、大人の人たちが勝手に決めたことだもんっ!!」

 どっちの心情もよく分かるから、痛いです。観ててすごく。(王子の心境は、後でスピカおばさまが語ってくれますが・・・)ちなみに、この「何か悔しい・・・」は例のケースケにマーボーナス弁当を(食後)返された時にも言ってるんですよね、同じセリフを。

 「あ−−−−っ私、何だか分かんなくなっちゃった!!」
こういう時にスピカおばさんの所、ってのは定番みたいで(笑 >38話etc.)
「メテオさんもお姫さまだしコメットもお姫さま、それには違いないものねぇ。星の子たちも心配だけど地球で出会った輝きも素敵・・・。
 でも今は単に男の子と女の子の問題ってことだと思うな。」

 最終的に地球に戻り地球の人と生きていくことを選んだスピカおばさまが語ると、いろいろと思うところ、意味するところ感じまくりです。
「そのタンバリン星国の彼、ちょっと焼もち焼いちゃったんじゃないかなぁ?コメットがケースケ君のことを想っているようにみえて、メテオさんも瞬さんと一緒にいて輝き見つけて・・・寂しくなってしまったのかも?自分には何もないって・・・」
 ここでワンカット入るケースケ(王子)の寂しげな横顔がすごく効いてます・・。この辺りの2人の会話の空間もすごくいい感じです、じわじわ・・・って感じで。

「私が男の子だったらよかったのかな・・」急加速する姫さまの思い込み行動(笑)

 雑踏の中、再度、再会する男コメットさん☆&ケースケ(王子)。この相手と気付く見せ方が上手いっ!!(1話の例のシーンとのオーバーラップで、とは!!)
「お前かっ!?」「何て格好してるんだ!?」
「男どうし、腹割って話し合おうと思って、」「ぷっ、何てヤツだ」
直前まですごく寂しげな表情だったのに、この時のケースケ(王子)はまるで、本物のケースケのような感じでした。その、コメットさん☆の真っ直ぐさに触れて思わず吹き出してしまった・・・でも元気ももらった・・・。

 そして最後のシーン
「俺は作られた王子だよ」「みっともないから、また、戻れだと。ふざけた話さ」
「ふざけているのはあなたの方よ!みんな思っているのに、それにちっとも答えようとしないなんて!そんなのダメだよ!!」
「最低だって言いたいんだろ、」「殴るのか、いいぞ、殴ってくれ!」
コメットさん☆の目のアップ・・・輝くのは目?涙?
「お願いだから、ケースケの顔でそこにいないで・・・」
 コメットさん☆のこの叫びは、でも一方では自分への叫びも含まれているのでしょうか・・・・・?ハモニカ星国のお姫さまとして生まれ、期待され、それに答えていかなくてはならない同じ立場の自分は果たして・・・・?殴れなかったのは、決してケースケの顔をしていたからだけじゃないのだと・・・そう、思うのです。ここに居るのはもしかしたら、自分?周囲の期待に押しつぶされ、地球でも輝きに出会えないまま行き場を失ってもがいている、もしかしたら自分がたどっていたかも知れないもうひとつの姿?
 深読みかもしれないけれど、この時のコメットさん☆にそんなことを感じたのです。
「何か、何か言って!本物のケースケ!」
貝殻にすがるコメットさん☆・・。今の自分を一喝して欲しい、そんなんじゃダメだろと言って欲しい・・・。もうダメだから・・・がんばってみたけど、もう、自分ひとりじゃダメだから・・・。

「殴っても、もらえないのか・・・」初めて聞けたホントのホントの王子の心からの言葉・・。すっごくこの言葉の意味が、重みが分かります、個人的に。
「でも俺だって、考えたんだ・・・このまま星国に帰っていいものかって・・・。」
「お前(コメットさん☆)がみせてくれた幾つかの輝き・・・まだまだ沢山あるっていう地球の輝きが俺を変えてくれるような気がして・・・」

 先にも書きましたが、ここで、コメットさん☆のみならず景太郎パパの冒頭でのシーンも回想されてて、「ああ、ちゃんと届いてたんだ・・」ってそれだけでもこの王子がただの困ったチャンじゃない・・・って私は思えたんですよね。
 だからだから、このまま帰るんじゃないぞ!!ちゃんと次週でフォロー入ってくれよ・・・と願うのです・・・(いや、このスタッフなら大丈夫でしょうけど ^−^”)

 ただこうなってくると1点だけちびっと引っかかってくることが・・・・。
星国の大人たち、そんなにひどいヤツばっかなのかいな?(笑)って。どうみたって、ハモニカのあの王妃&王様は別段タンバリン星国と一緒にならなきゃ、何て考えてる風もないですし(笑)・・・ヒゲノシタだけ??姫さまをくっつけたがってるのは?この根本のプレッシャーの部分が(勿論タンバリン星国の方の状況も含めて)描写が今いち足りないのかなぁ・・・と。でもまぁ、私的にはあんまりどうでもいいって言えばいいんですけどね(笑)(笑)他の部分でこんなに魅せてくれてるのでもう十分すぎるくらいなんで・・・☆☆☆

 次回サブタイトル、「さよならの仕方」・・・・・・T−T   02.01.19