最終話 ゑひの醒めぬ身担当:福永(2002/10/29)
おひさしぶり、福永です。
いよいよ、一橋祭ですね。
不謹慎なことに昨年の一橋祭を欠席してしまって以来、
どうも、日本の景気が悪い様なので、ここは、2年分まとめて
国分寺の外食産業に貢献せねばと、徐々にテンションが上がって、
「鬼を笑かす餅の絵を書く」仕事が、とんと手につきません。
それはともかく、印刷媒体であれば「資源の無駄!」と
グリーンピースあたりに付けねらわれそうな、無益な雑文にお付き合い
いただき、ありがとうございます。
かような、スパムは今回で最終ですので、枕を高くしてお休みください。
というわけで、第9話に立ち戻りながら、幕ひきをさせていただきます。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■
夏合宿レポート最終話「ゑひの醒めぬ身」
オプションの広島は、初手から躓いた。
正木様が待ち合わせに遅れ様が、定刻に来ようが、時計に縛られた生活
を放棄するために設けられた夏休みには、何ら問題は生じない。
ただ「正木様のご母堂に拝謁するのであれば、もう少しまともな後輩諸氏を
つれてきておけば!」と痛恨の極みであった。
嘆いても、いまさら、過去の10年を修正することは出来ないので、
30に程近い社会人とは思えない、曖昧な挨拶でお茶を濁して飲み屋に移動する。
駅近場の飲み屋で、1次会スタート。
でも、タコの食べ過ぎで、お腹がすいていない。
電車に乗るだけの日々を過ごしているので、
当然ではあるけれども、箸が動かないのは、しゃくで仕方ない。
箸を動かさなくても、ジョッキを傾けることぐらいはできるので、
飲むことに専念することにしよう。
さて、正木様の妹さんは、ぼちぼち飲めるようでありがたい。
飲めないと、僕も飲まないほうが良いのではないかという、
強迫観念にかられて、しまうのだ。
それはともかく『三人とも会社の将来を担う人たちなんだね〜すごい人達なんだね〜』
などと、担うべき将来がない会社に勤めてる3人に強烈なカウンターを浴びせるあたり、
なかなか、頼もしいバンカーぶりである。
2軒目は、ふらりふらりと、風の吹くまま、繁華な街へ。
さまよっているうちに、小雨にぬれて、これ以上歩くのが、無性にいやになる。
いやなものは、いやなので、目に付いた、小料理屋の暖簾を、さっさとくぐる。
幸い、感じの佳い店だったので、御輿を据えることに、
誰に相談するでもなく、決定。
2軒目は、熱燗と相場が決まっているので、そこそこの勢いで、徳利を傾け続け、
皆、かなり舌が滑らかになったころあいに、正木様の携帯が鳴って、2次会終了。
そう、我々は『紳士的』なのです。
ただ、男だけの飲み会だと、全員が紳士であるが故に、誰が紳士なのかわからなく
なってしまう傾向にあるのが、残念至極。
もっとも、周りがみんな紳士だと、ミラーハウスに閉じ込められたような錯覚に陥り、
ややもすれば、神経衰弱で突如野人と化すことも、あるかもしれない。
広島駅で無事、正木姉妹と別れ、高野、岡田と3人で、ほろ酔いの山陽路を東に進む。
気分が良く、睡魔にもてあそばれるうちに、意識が遠ざかっていった。
このとき、まさか、こんな事を言われていたとは!
『ほんと変わった人が多いんだね〜特に高野さんっていう人変わってて面白かった〜
でも、皆話してて頭いいって思ったよ。銀行関係の話とかも知ってたし。
すごいよね〜さすが一橋だね〜』
つくづく、メールで良かった。音声で聞いてたら、きっと倒れていたに相違ない。
一橋に何ら貢献していない裏合宿メンバーとしては非常にイタイ。
あまりにイタかったので、是非、一橋祭に来ていただきたいものです。
「・・・ここで降りるんじゃないですか?」と、やおら、高野が切出す。
明かりの見えない車窓を眺めると、下車すべき「八本松」駅。
しかも、列車はとまりかけ。
慌てて飛び降り、事無きを得るが、高野がいなかったら、
いや、正確には、高野が持ってたミント系の嗜好品がなければ、
西条からタクに乗る以外、選択肢がなくなるところだった。剣呑剣呑。
八本松駅の改札を抜けて、とぼとぼ、歩いているうちに、
「どうせ、寝過ごしたら、乗ることになってたのだから」と、
自らへのexcuseを思いつく。
妙案なので、早速、岡^に相談すると、「いいですよ」との由。
悪企みが簡単にまとまって、うれしいので、早速、車に乗りこむ。
したたかに酔っているらしく、アパートではほとんど飲まなかったような、気がする。
そもそも、飲むどころではない。僕は、翌日、宮崎で宴会があるし、高野は岡山で
錬金術を施す予定だし、岡^は18切符で出きるだけ距離を稼がなくてはならない。
例年のことではあるが、裏夏合宿の最後の方は、記憶が薄い。
「ハイ、ここまで!」というふうに、終わったためしがないような。
あえてそうしてるのか、偶然の産物か判然としないけれども、
どこまでが、合宿だったかなんて、あまり気にしない。
宴会は、次の宴会へと、時間と場所に囚われることなく、続くものだから、
きっと、裏夏合宿の続きは、一橋祭なのだろう。
「大歩危」「さめうら」「琴平」「岡山」「広島」の空気が「国分寺」に、
どのようにつながっていくのか、興味は尽きない。
そして、「国分寺」の空気を次はどこに持っていこうか、悩むのが、
茶道部、裏合宿の愉悦なのです。
(了)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■
最後まで、お付き合い頂き、ありがとうございました。
さて、なんとか、終わらせましたが、記述の甘さから、書き切れなかった
逸話も多々残っているはずです。
というわけで、「一橋祭中日飲み会」でお会いしましょう!