執筆担当:あむみ

2003年小平祭慰安旅行

前回のKODAIRA祭事前旅行(大江戸温泉物語ツアー)から約2週間後に決行となった本ツアーは、前回と同様、マサルさんの突如の申出により開催されることになった。発端は、小平祭事前旅行 (大江戸温泉物語)終了時に内示された勅命に続き、おかわんさん、あ、宛に示達された以下の通達による。[以下、通達内容]

標記の件について、下記の通り実施したいと思いますので、ご予定ならびにご準備をお願いします。
1.日時:6月15日(日)
2.場所:国分寺・国立・小平周辺
3.内容:(1)もときに行く。(2)健康ランドに行く。(3)小平校舎を探索する。(4)夏合宿事前対策会議
4.集合時間と場所:JR国分寺駅11時45分
5.スケジュール(仮):もとき→小平校舎→健康ランド→さかえや
6.その他:夏合宿の候補地を2つ以上考えてくること。
以 上

上記通達示達を受けて、急遽、家内稟議申請を行った。あ、の家内稟議申請に対する決裁者回答内容は以下の通り。

1.本件(決裁番号03−XX)、概ね可決とするもの。
2.但し、以下の条件付にて本件実行を許可するものとする。
  1. 実行日当日は決裁者は申請者に帯同し、もときにて昼食をする。
    (注:決裁者はもとき未体験、戸隠はあり)
  2. 健康ランドは興味がない(行ってもいいけど一人だと暇な)ので決裁者は当該時間に立川伊勢丹等で買い物を行う。
  3. 当該買物資金は申請者が提供する。(決行日前日は申請者の賞与支給日であることを勘案し、資金繰りに余裕があるもの思料するため上記対応とするもの)
  4. さかえや等国立・国分寺周辺の名物店での飲み会には決裁者は気が向いたら参加する。
  5. 帰りにスタ丼または戸隠牛めしの弁当を購入し、三鷹へ帰る。
  6. ただし、本件実施日までに茶道部に関する悪報が決裁者の知るところとなった場合は、本件承認を取下げるもの。

上記回答を得る。このようにして可決印を頂戴し、決裁者気分連動型期限前解約特約付KODAIRA祭慰安旅行は決行となった。
しかし、上記決裁が可決された(というか嫁が急に言い出した)のは、旅行日前日であり、「活動に大いなる変更と制限を伴う決裁内容を前日になって公表するのはヤメテ欲しいものだ」というクレームが多数寄せられた。
また、決行に当たって事前に参加者(おかわんさん、マサルさん)に対嫁対策として以下の点をお願いした。

  1. 現在茶道部員でよく知ってる人は遠藤、田辺さんであり、茶道部に対して相当偏見を持っている。「茶道部=みんな遠藤、田辺さんみたいな人」という偏見を解く。
  2. 夏合宿の話をして事前に根回しを行い、7月下旬に起案予定の決裁書「夏合宿の参加を許容致したき件」をスムーズに回付できるようにする。
集合時間は国分寺駅いつものところ11:45。しかし、あ、嫁、が当日に三鷹駅に着いたときは既に11:45であった。ダッシュで三鷹駅ホームに下りると中央特快が出たところであった(あの電車、おかわんさん乗ってたのでしょうか)。国分寺に着いたときは12:00であった。到着した順番は、(1)マサルさん(前回の汚名を撤回)、(2)おかわんさん(電話で遅れるといっていたのに2番に到着)、(3)あ、嫁(一人だったら本当はもっと早く着いている予定だったのだけど。。)、となった。しかし、びりの人に対して誰からも文句が出なかったことは、文句を言えない人が一番最後に到着したものと思料される。早速、西武多摩湖線の切符を購入し電車に乗る。(初めて「国分寺−一橋学園」の切符を購入した時(約10年前)は110円だったのに、現在140円であった。西武鉄道のデフレ経済打破の姿勢が感じられる)

まずは第一の目的地「もとき」に到着。店の看板を見ると「日替わり定食:ポークみそ焼き」と書かれていた。個人的には「おろし焼肉」か「オイスターソース」が良かったが、まあ、オーロラソースのかかったキャベツもあるしよしとした。店に入ると丁度4人席が空いていたので座った。国立移転後のもときの運営を密かに懸念していたが、回りを見渡すとクリムゾンとかサッカー部とかのごつい人達がたくさんいて、ひとまず安心であった(彼らはいつものようにブリワンで買った500mlのジュースをもときに持ち込み、定食(※)の大盛を注文していた。しかも生玉子も忘れずに注文していた)。この光景を目にして、今回初もときである嫁は通常の食事処と著しく客層が異なる店内に違和感を覚え、帰り際に「この店って大きい人しかいないね」との感想を漏らした。「おっしゃるとおりです」と他の3人は答えた。

※定食:日替わり定食の事を指す(もとき用語)。もときにはアジフライ定食、コロッケ定食、納豆定食等、定食は多数存在するものの、ただ単に「定食」と名乗ると日替わり定食を注文したことを意味する。
マサルさんとあ、は予てからの希望通り日替わり定食を注文。おかわんさんはポークみそ焼きが御気に召さないらしくメンチカツ定食を注文。嫁はフライ定食を注文(「もときに来たからには日替わり定食を注文しろ、ぼけー」と助言したのにもかかわらず「私、豚肉嫌い」と一蹴される)。そして学生時代にはなかなかできなかった定食と同時にビールも注文。いい身分になったなあと小確幸(小さいけれど確かな幸せ)を実感。

定食の到着。ポークみそ焼き、キャベツ(オーロラソースのせ)、味噌汁(ワカメと油揚げ)、昆布の佃煮がやってきた。そしてご飯は普通盛を注文したはずだったが、最近見慣れていないせいか意外に普通盛も大きかった。学生の時は普通に完食していたけど結構ヘビーだなあと見た目の感想であった。嫁はびびって普通盛を小盛に変えてもらった。しかし味は変わらず美味かった。ポークも美味く、オーロラソースのかかったキャベツも美味く、肉汁の浸ってオーロラソースと混ざったキャベツも美味かった。もときの良さを知ってもらおうと嫁にも定食を少し分けてあげた。そうしたら嫁は定食が気に入ったようで、あ、の定食の略奪に着手。そして以下の構図(搾取の構図)が展開された。

おかわんさん:メンチカツをつまみにビールを飲み、締めに嫁のフライをおかずにご飯を食べる。(おかず2)
嫁:ポークみそ焼きが気に入ったらしく、あ、のポークみそ焼きをおかずにご飯を食べる。(おかず1)
あ:嫁にポークみそ焼きを取られ、昆布の佃煮を肴にビールを飲み、締めにカウンターに置いてある海苔の佃煮をおかずにご飯を食べる(おかず0)

「俺は佃煮定食を食べに来たのではない!」と心の中で絶叫するも、ここで切れると今後の展開に暗雲が立ち込めるのでひとまず佃煮定食を完食。それにしてもご飯が多い。


しかし、上記構図は従来より被害妄想癖のある、あ、が暴走して記述したとの指摘もあり、実際は以下のようであるとの天の声が届いた。

あむみ→あむみ嫁→おかわん という「搾取」形態では決して無いハズ。正しくは、あむみ嫁のポーク味噌焼き収奪の結果、不要になったフライでおかわんさんがご飯を食べた。
それにしても、「ポーク味噌焼きとフライのトレード」という発想はあむみ嫁に無かったのかと、今頃になって気付く。
(実際、そうかもしれない)
もときをでると小雨が降っていた。おかわんさんはドラえもんのポケットの如く、いつものバックから折り畳み傘を取り出した。あ、も本当は折り畳み傘などという準備万端なことはしないはずであったが、本日はいつもと状況が異なり折り畳み傘を持たされていたため持参していた。結局、普段どおり何も用意しないマサルさんのみが傘無し状態となった。そして近くのローソン(チョコボールの買占め事件が起こったローソン)に傘を買いに行くことになった。途中、1995年12月より新装開店を謳ったまま休業中となっていたマイナーコンビニ(名前を教えてください)は再起を図ることもできず現在は動物病院と化していた。

そのコンビニは「ホットスパー」と言う
マサルさんが傘を購入後、小平校舎見学に突入。以下主に気付いた箇所を記す。
【刑務所】破壊され学生寮になっていた。
【一橋寮】原形は留めているものの、4人部屋が1人部屋になっていた。しかも誰でも進入可能であった玄関はオートロックのようなものが施されており、部外者の進入が不可能となっていた。
【生協食堂】カフェテリアになっていた。
【合宿所】そのままだった。
【部室】そのままだった。1階はいつもの如くクリムゾンの巣窟となっていた。
【図書館】そのままだった。
小平校舎の変わり果てた姿に暫し感慨にふけっていると、まったくそういった気分を持ち得ない嫁は一言「みんな過去にすがって生きているのね」と。「いやいや、過去を振り返るのは自分の生きてきた道に自信があるからであり、決してウダツの上がらない現実からの逃避ではなく・・云々」との言い訳(じゃなくて主張)をするものの「ふーん」と一蹴される。

教員住宅(山田裕理とかSMコペイキンが住んでるところ)の南側の裏門を通り、玉川上水に出る。ここでおかわんさんは「マメゾン」方向に行こうとするが、そっちに行くと歩く距離が長くなるからさり気なく一橋学園方面へ誘導。また、人間の心を持ち合わせないマサルさんは、かつて働いていた「いろりの里」への興味は微塵も示さなかった。一橋学園方面へ玉川上水沿いを歩く。ここで西武多摩湖線にたどり着いた。次なる目的地は国分寺温泉センターである。
選択肢としては次の2通りが考えられた。

  1. 一橋学園駅に戻り西武多摩湖線で国分寺駅へ移動。徒歩にて国分寺温泉センターへ
  2. 小平、国分寺を充分に堪能すべくオール徒歩にて国分寺温泉センターへ
上記選択肢のうち、「つかれる、だりー」との観点から選択肢(1)が優勢となった。しかしながらメンバーの中に約1名、散歩かつ裏路地マニアが存在していた。当該マニアの強い要望により、選択肢(2)が決行され4人は国分寺まで歩いていくことになった。(しかしこの選択が後程、嫁のおかわんさんに対する評価を大きく下げることになった)

「マメゾン」に行っておかわんさんに小平を堪能させておけば、「卓ちゃん旧宅への道」で小平分(多摩離れ出来ない人の栄養分)を補充しなくても済んだハズ。南門→マメゾンの移動距離ばかりに着目し、おかわんさんの行動特性を忘れた高野・あむみの判断が悪い。
国分寺駅までの散策の間、以下のような懐かしのスポットを通る。
1.ジュースが出ない自動販売機
2.旧宅ちゃん卓(じゃなくて旧卓ちゃん宅)
3.犬がたくさんいる家(しかも鎖なし)
4.旧おかわん邸

国分寺に到着。ここで国分寺温泉センターに行かない嫁は立川伊勢丹にて買物をするため解散になった。しかしながら本ツアー決裁要綱に記載の通り、買物資金はあ、が提供しなければならない。仕方がなくUFJ銀行国分寺支店で現金を下ろす(休日なのに会社に入りたくねー)。

身軽になった(じゃなくて嫁を見送った)3人は目的地である国分寺温泉センターへと向かった。もときのご飯で食傷気味であった一向は何かスポーツでもしようとボーリングを計画するも満員で頓挫。バッティングセンターを試みるもおじさんたちがなれないスポーツをすると腰を痛めるので頓挫。いきなり温泉に入ることにした。

温泉施設は以下の通り
(1)ラドン風呂
(2)バブル風呂
(3)変な薬草入り風呂
(4)水風呂
(5)サウナ

(1)はいまいち何の効果があるのかが理解不能であった。(2)はよくある風呂。(3)は劇薬が混入されており、数分の入浴でも体がひりひりしてくる。(4)(5)についてもかなり強烈で、(4)は冷水の域に達してお り、(5)は超熱燗といったところだった。全般的にここの温泉センターのテーマは「刺激を求めて」といったことろか。

風呂上りは生ビールでのどを潤す。リクライニングシートに座りパリーグの試合を見るもいつのまにか眠りに落ちる。

眠りからさめると既に5時近くになっていた。嫁との待ち合わせ時間は5時であった。「やばい」と思い、おかわんさん、マサルさんをせかすものの、とりあえず最後に風呂に入った。(温泉旅館に行った時等に見られるチェックアウト直前になると温泉に入る習性を勘案すると、おじさん達は時間が迫った時に風呂に入る行動がよく見られる。これらの行動を解析すると、当該行動は一種の現実逃避癖の現れであるフロイトは考察している。この点、嫁にに現実逃避と指摘された所以なのかもしれない)

5時過ぎに温泉センターを出ると嫁と合流。時間が遅れて待たされたことにより、ちょっと不機嫌であった。そして立川伊勢丹でなんだかいろんな物を買っていた(そして当然のごとく買物袋を渡され荷物係となった)。

そして夕食の時間となった。昼に食べたもときの影響からあまり空腹は感じていなかったが、「とりあえず国分寺・小平名物の店に行く」をテーマに場所を選定。しちりん亭に行くことになった。(龍園でばりばり皿らーめん大盛を注文、という意見も出るものの、既におじさんと化している人達にはかなりの難関であるため却下された)

午後7時を過ぎて、肉を食いすぎそろそろという感じになってきた。本日は日曜日であり、千葉人(2名)はこれから東京の西のはてから東のはてへと縦断し帰宅しなければならない。このため肉と酒をかっくらって満腹になってきたのを機に国分寺駅へ向かった。

国分寺駅前に着いたとき、突如おかわんさんが「森の時間(※)にケーキ買ってくる」と突如主張。そして呆然としている他の者を尻目に颯爽と立ち去った。こうして、マサルさん、嫁、あ、の3人は中央線で帰宅の途についた。


※旧おかわん邸となりの店。ケーキを買いに行ったのではなくアップルパイを買いに行く。(アップルパイはケーキに包含されるという主張には耳を貸さない)実のところ、店に着いた後に思い出したが、閉店が7時半なのだな。で、行ったときは既にシャッターが下りていた後だったので、国分寺解散(おかわんさんがワガママで離脱?)は8時頃だったと思われる。
後日談であるが、嫁のおかわんさんに対する印象は、やはり「変な人」と言う、マサルさん、あ、が慰安旅行決行前から抱いていた予想と寸分の違いもなかったことを記しておく。

また、「小平→国分寺」を歩いた後、立川伊勢丹で店の中を歩き回った嫁はかなりお疲れのようであり、その疲れは結局「おかわんさんが歩かせたせい」との結論に着地した。そして「今度会ったらおかわんさんをいじめる」との宣言がなされた。儒教精神を受継ぎ年功序列を重んじる茶道部内の秩序を守るべく「おかわんさんは先輩なので」と進言(じゃなくて注意)するものの効果は見られなかった。恐らく彼女の中では「おかわんさん>あ」、「嫁>あ」なので「おかわんさん=嫁」(もしくは「おかわんさん<嫁」。こちらのほうが可能性としては高い)と認識しているようであった。後は今度おかわんさんと会った時、おかわんさんの無事を祈るのみである。

※「>、<、=」は上下関係を表すものとする
また、おかわんさん、マサルさんの尽力により、後日、03年度裏夏合宿の参加に関する決裁も取れたことを記しておく。


<訂正とお詫び>
作品中、「国分寺温泉センター」と表記しております施設は正しくを「国分寺ラドン健康センター」といい、日帰り温泉施設ではございません。
読者及び関係者の方々には、ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。


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