あれやこれや

2010年03月08日
スポーツにエコは禁物


スタジアムの応援エネルギーを発電へ利用するシステムを拙ページで提案したこと
がありました(2008.3.3 人類生き残りへの提言,2008.12.23 発電床は騙し討ち?).
これをまるまるパクって,たった12席ですがJリーグの神戸-京都戦で実験したようで
す.主催者は一言くらい私に挨拶があっても良いのではないかと思うのですが・・・.

それはそうと,この紹介記事が書かれたある新聞では“エコプロジェクト”などと本質
をちっとも理解していない表現をしていました.繰り返しますが,これはほとんどエコ
ではありません.例えば,発電床がしかけられた席のファンが贔屓チームを応援し
ようと30cm飛び上がったつもりでも29cmしか飛び上がれず(つまり少しだけ応援が
ショボくなる),その予定外の1cm分が発電に使われたということなんです.あるいは
着地した時の膝関節等で発生する熱エネルギーや飛び降りた時の音になるはずの
エネルギーが効率よく電気に変換されるのかも知れません.何れにしてもエネルギ
ー源はその人の私有財産.これをスタジアムが本来の応援に使わせず,こっそりと
奪い取るだけの話.そしてそのエネルギー源はその人の食料.つまり生物(エコロジ
ーそのもの)を(しかもおそらくは化石エネルギーを使って焼くなどして)食べた結果
なのです.要は,エコプロジェクトなどと気持ちの悪いことを言って欲しくないのです.
ただそれだけ.

それにしても,照明に使われるエネルギーの節約などと偽善的なことを言わず,どう
せサッカーを観戦するのなら,発電量に応じて贔屓チームに得点を与えるとか,引
き分けで終わった場合は発電量の多い方を判定勝ちにするとか,何らかのニンジン
を与えれば面白いと思うのです.スポーツなんて本来エコとは正反対の行為なんで
すから,偽善的なことなど考えずに割り切って単純に楽しむべきですよね.エコと言
うのなら“サッカーなどするな,野球などするな”ということになってしまいます.ついで
に言えば“オペラなど止めてしまえ,映画だって反エコの極み”.こうなるときりがあり
ません.生きていること自体が問題になってきてしまいます.だからどうしても落とし
どころが必要.どの辺で手を打てば精神衛生上エコロジーに対して痛みを感じない
か.実質的,継続的ダメージをエコロジーに与えずに済むのか.難しい所ではありま
すが,数千〜数万人の観客が入るスタジアムで騒ぐのなら許される範囲ではないか
と思います.少なくともエコなど持ち出したら折角の観戦が興ざめですよね.






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