あれやこれや

2007年09月02日
成都一人歩き(成都18)


私の英語はカタコト未満.犬語や猫語の方が得意です.中国語は“こんにちは(ニー
ハオ),さようなら(サイティェン),有り難う(シェィシェィ),お嬢さん(シャウチェ)”しか
知りませんので,英語より更に駄目.でも,折角異国に来ているのですから,時間の
許す限り見学してこようと思うのは人情というもの.しかも,パンツを求めて勝手知っ
た(つもりの)成都の街です.乗り物には怖くて乗れませんが,足の許す範囲という
限定付きで,大胆にもたった1人であちこちと見学してきました.実は自分の行動が
相当大胆だと思っていたのですが,Nさんは更に桁外れに大胆な行動を取っていた
のです.この話はまたいつか.

言葉の通じないところでの単独行動って結構勇気が要るんですよ.まあ,いざとなれ
ば犬に道を聞けばよいのですが,飼い犬を見ることはほとんどありません.まさか食
べちゃう訳ではないでしょうが,本当に犬が少ないのです.どうしようもないほどの本
格的迷子になったら,最終的には立派そうなホテルを見つかれば,フロントなら私の
壊れかけの英語でも何とかなるでしょう.

一人歩きで最も気をつけねばならないことは日本との交通事情の違い.このことは
過去に何回か書いています(2007.5.23 交通事情,他).仕事はほとんど車での移動
ですので,ジェットコースター並みのスリルが味わえます(2006.5.16 火鍋と白酒)が,
立場変わって,その車と敵対する歩行者になった時は,また別の“妙味”がありま
す.今はどうなのか知りませんが,少なくともこの時代は車が圧倒的に優先.並みの
優先ではありません.圧倒的優先なのです.予めこのアドバイスを受けていなけれ
ば,今頃,のうのうとこんなページを書いていられなかったでしょう.

道路を歩いていて,後方に車の気配があれば,普通はちらりと振り向きますよね.
でも,これがいけない.これをやると車は突っ込んできます.どういうことかというと,
車の方を見るとその時点で“私はあなた(車)を認識しましたので直ちに避けて道を
お空けします”という意思表示と見なされるのです.とにかく車を見たら避けなくては
いけないというのがルール.だから,どうしても安全確認をしたければ振り向いては
いけない.何が安全だか訳が分かりませんが,顔を向けずに目玉だけ動かして見る
んだそうです.もう一つ忘れていけないことは日本と逆に車が右側通行.段差のある
歩道が整備されている大通りなら余り危険はありませんが,裏道などセンターライン
が無く,歩道も整備されていない所では,習い性になっている“右→左”ではなく“左
→右”の順に安全確認しないと大変なことになります.特に渡り終わる時が極めて危
険.何故か渡りきったと安心して気が緩んだ時に限って右側から車が飛び出してき
ます.人が居たって速度を緩めるなんて習慣はありません.たった一度の成都見物
の間に,何度背中をかすめられたか.更にもう一つ歩行者として注意しなくてはいけ
ないこと.驚くべき事に歩道は安全地帯ではないのです.流石に段差があれば車は
滅多に昇ってきませんが,簡単な柵や白線でしか仕切られていない歩道は≒車道.
街中での対向車線を利用した追い越しは日常ですが,歩道も追い越しに利用される
のです.物理的に保護されている場所以外に安全地帯はありません.

これで交通事故が無い方が不思議ですが,その通り.実は毎日2,3件は目撃しまし
た.本気で交通事故を減らそうという意識はないのかも知れません.でも怪我すれ
ば痛いのにね.

今日は,例の通り成都一人歩きの前置きで終わってしまいました.





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