あれやこれや

2007年09月19日
続ゲイツの奴隷


今日は私のよく知らない分野まで推測も交えて踏み込むつもりです.よって,誤りが
あればどなたかご指導お願いします.

スパイウェアというものをご存じでしょうか.簡単に言うとパソコンの中に密かに潜り
込んで,ユーザーに(ほぼ)内緒で情報を外部に持ち出すソフトウェアのことです.犯
罪を構成するほど悪質なものもあれば悪意の全くないものまであります.最も多いス
パイウェアはユーザーの好み,動向を探る目的,つまりマーケティングを目的にイン
ターネットの閲覧履歴などを収集して依頼会社に送るものが多いようで,余り危険と
は言えませんが,何れにしても知らない内に自分の行動が外へ流れるという点だけ
でも問題ですよね.つまりあなたがどんなページを眺めているのかが筒抜けになっ
ているのです.この手のスパイウェアは専門の対策ソフトを入れていないパソコンに
は10や20は居着いているのが普通です.ファイアーウォールという仕組みと
“Spybot S&D”や“Ad-Aware”などの対策ソフト(無料)で大抵の情報流出は防げる
はずです.

ルートキットというものをご存じでしょうか.パソコンを動かす重要な基本ソフトに穴を
開けて,特定のプログラムだけはその活動を見えなくすることができるソフトウェア
のことです(ちょっと違うかも).これも悪意のあるもの無いもの,様々ですが,例え
悪意が無かろうと,これを埋め込まれると,他の悪意のある輩が利用することもでき
るんだそうです.例のタイマーのS社が過去にこれを自社のソフトの利権を守るため
に埋め込み,MS社により悪質ソフトだと断定され,世間から糾弾されたことがありま
す.その後,懲りないS社は最近また同じ轍を踏んで問題になっています.ルートキ
ットで開けられた穴をスパイウェアに利用されたらnet取引なんてできなくなりますし,
それ以上になんでもアリの犯罪が成立してしまいます.幸いそれほどの犯罪者には
それほどのスキルが無く,現実には何事も起こってはいないようですが.巣くってし
まったルートキット対策は厄介です.S社のもののように騒がれたものは対策が直ぐ
に公開されるのですが.

S社を糾弾したMS社.さぞや正義の味方であろうと思うとこちらのルール違反は昔
からでした.

WGAというものをご存じでしょうか.MS社に言われるがままにWindowsのupdateをし
ているいる殆どの方とWindowsVsitaの利用者は既に“感染”しているはずです.そし
てこれは通常の手段では駆除できません.なぜならMS社が確信犯(?)として実施
しているのですから.ただし,S社と同じように自社の利益を守ることだけが目的で悪
意があるものではなさそうです(と信じる他はありません).MS社だけは基本ソフトを
作っているのだから別格で,ユーザーから情報を入手する権利があるという主張な
のでしょう.WGAはMS社の基本ソフトで動いているパソコンの構成情報をMS社に送
という働きをしているんだそうです.つまりユーザーの意志と無関係に情報を外部
(MS社にとっては内部?)に送っている点でスパイウェアそのものですが,我々は基
本ソフトの作成者には抵抗できません.しかも,比較的最近,MS社が白状するまで
は情報を送っていることは知らされていませんでした.WGA対策はLinuxなどに乗り
換えない限り基本的に困難です.それより,真っ当なユーザーなら,そしてMS社を
信じる限りWGAに冒されていてもO-157ではない普通の大腸菌のようなものだと考
え,気にしないことです.勿論,私は,こんな気持ちの悪いものはインストールしては
いません.

ここからが短い本題です.MS社は個人情報など個別に特定できる情報は送ってい
ないと主張しており,そのまま素直に信じるしかありません.平文で送るようなバカな
ことは絶対にしませんものね.MS社の主張を信じられいのなら新しいWindowsは使
わないという選択肢しか残されていないのです.MS社は強気になるわけですね.と
ころで,世界中の政府機関,研究機関など公私を問わず,ありとあらゆる機関がMS
社の基本ソフトを使っているということは,MS社だけは例外的に絶対的な正義の味
方であると信じるという,飛んでもない巨大な怖ろしいリスクを背負っていることにな
ります.少なくともビル・ゲイツの気が変われば何でもできてしまいます.様々な国や
企業がイデオロギーや目先の儲けなど些細なことで争いあっていますが,鵜飼いの
鵜が仲間同士で餌の魚をめぐって喧嘩をしているようなもの.ゲイツこそ只1人の我
らがご主人様で,netに繋がったパソコンを朝一にONする人は鵜匠の綱に繋がれた
鵜,全て奴隷身分なのです.






トップへ
戻る
前へ
次へ