わが店  商いのバイブル            目次へもどる
 

 

 

 

   (1988年 初版第2刷)

 

     「天牛書店」 の 天牛新一郎の姿に接することができたのは  幸せだと つくづく思う。

   天牛書店では  欲しかった本を  てごろな値段で  買うことができた。見つけた本を  天牛新一郎  手づから  渡してもらった しかも安く  −  予備校の帰りに  週に2回は必ず  道頓堀角座前の店に  寄った。

   買い受けの姿も  見せてもらった。一冊づつ値段を声に出して  算盤をはじいていた。

   後に  『わが古本大学』 (対話講座なにわ塾叢書) で  天牛新一郎の生涯と  その商いを知る。そのご家庭のことも含めて  この本は  街の古本屋のわが店にとっては  聖書にしています。天牛新一郎のお姿を見ながら  古本をあさっていたことは  大きな財産だ。

   お母さんも  偉い。 永六輔との週刊文春の対談で  万引きについて  「つかまえないわけですな。私とこは母親にそういわれてますよって。」 (天牛新一郎  80歳のことです)

 

   氏の謙虚な人柄も  商いも  真似はできませんが  目指してはいる。この本は  ときどき読まなければなりませんから  今のところ  写真で (左) お見せするだけです。