漢詩を原語で!

目と耳で味わう漢詩観賞

    詩は音とリズムだから、漢詩 (中国の古典詩) を訓読しても漢 "詩" を味わったことにはならない。「訓読」 は国文学というところだ。

  なるほど。 たとえば 「春曉」 を中国人の朗読で読めば、なるほど "詩" とはこれだ!とわかります。(注 1)

   以下、高島俊男さんの言葉を 「『漢文』 について」  (『漱石の夏休み』 p.103f) から引きます。 

 「訓読」 は、「訳」 といっても 「よみ」 といってもおなじことで、原文の意味を 日本語でいったものである。

    漢文を習得することについては、

 …中国語をならえばいいのである。江戸時代以降とちがってい  まはならおうと おもえばいくらでも習える。江戸時代はそれがで きなかったから、やむなく訓 読 という不便な方法にたよったのだ。 (注 2)

  漢詩は読めるが、いまさら中国語はやれんしナー という人のために、中国人の朗読をつけて、 漢詩をそのまま味わおうじゃナイの !   というのがこのコーナーです。

 

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  (注 1) 張一帆 監修 『別冊聴く中国語  聴く唐詩三十首』 (日中通信社、2003年) にCDがついています。それぞれの詩に女性と男性のアナウンサーの朗読がついています。 女性の朗読の中国語には色気さえあります。 このコーナーではわざと男性の中国人(中国語の先生)に、しかも、感情をおさえ気味に して朗読してもらった。

   (注 2)  訓読の是非は、原田種成さんが 「漢文訓読の長所について」 (『私の漢文講義』 (p.21f) 大修館書店、1995 年) で論じているが、どうみて も高島さんに軍 配があがる。

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「春曉」

「春望」

  「楓橋夜泊」

  「秋浦歌」

  「江雪」

  「山行」