北海道廃線跡紀行-5 富内線


富内線トンネルの跡

トンネルの跡、コンクリートで塞がれていた。
富内線(鵡川−日高町)
 富内線は1986年に廃止されてしまっている。それから10年以上も過ぎている。私がレールファンとして本格的に活動しだしたのは1987年あたりなので、この線にも乗ったことは無く残念だ。

 昔の時刻表の北海道の地図と、現在のものを見比べてみると、北海道の国鉄、JR線は24線も廃止されていて、現在の地図は、まさに歯がぽろぽろと抜け落ちた隙間だらけの状態だ。

 私が富内線跡を訪れた時は、徐々に秋の色が見え始めた頃だった。振内駅の手前からはほぼ国道237号線に沿って廃線跡が続く。振内駅跡はバス待合所を併設した鉄道記念館の建物が建てられていて、かつてのホームにはサハリン帰りというD51や旧型客車が保存され、格安の簡易宿泊所として利用できる。

 ここから先は人家が少ない山林のなかに入って行き廃線跡は終着の日高町を目指していた。山林の中で取り壊さなくても困らないのか、至るとこで廃線跡があり廃線から10年以上経つのにバラストを残した道床跡やコンクリートの建造物を見つけることができた。

 しばらくすると日高竜門着いた。山間にある渓谷の紅葉の名所で、40m程下に川が流れていた。私の立っている橋の隣にもう1つ橋がありそれは取り壊しの真っ最中だった。もしかしたら富内線の跡ではないかと思った。単線程の幅ありそうだし。工事をしている人にこれは国鉄線の跡かと聞いてみたらそうだと言う答えが返ってきた。長さはそれほどでもないが高さがあるので、きっと車窓からすごくいい景色が眺められたんだろうなと想像した。

[1997,10月訪問]
道床の跡

まだ道床の跡がよく残されている。
取り壊し中の日高竜門のコンクリート橋

取り壊し中の日高竜門のコンクリート橋。
山林の中の廃線

山林の中を通る道床跡。

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北海道廃線跡紀行(5)富内線

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