ひろがる草の根活動
ノー消費税 2009.4 第213号

●世話人会の定期化が継続のカギ 岩手県北上の会事務局長 八重樫 奈都子さん
 「北上の会」が発足したのは、1995年でした。「全国の会」の結成を知ったとき、この仕事に取り組みたいと強い思いを感じていた私は、北上でも「なくす会」をつくろうと決意し、同じ思いの方たちと相談し11月10日の結成にこぎつけました。しかし、第2回目の総会は、結成から8年後03年3月でした。このときは、8年間もの活動の空白をつくった事務局の怠慢を率直にお詫びし、その反省のうえで@年1回の総会を開催する、A世話人会の定期化(月1回)、Bニュースの定期発行(月1回)を決意し、提起しました。
 その後は総会で決めたことを実行することに最大の努力をはらってきました。やはり「継続は力」なのだと実感しています。
 第2回総会以降、街頭宣伝署名、宣伝カーによる宣伝、大型パネルを掲げての早朝宣伝など、精一杯の活動を続けています。
 05年10月から、月1回、国道4号線での早朝宣伝を続けていますが、出勤途中の車がクラクションを鳴らしたり、手を振ってくれたり、「頑張れよ」と声をかけていったりと、大きな励ましをもらっています。特に寒さの厳しい冬の期間は、そうした激励に出会うと本当に嬉しくなり、勇気がわいてきます。今年は会員拡大に意識的にとりくみ、総選挙で「消費税増税ノー」の厳しい審判を下せるよう、頑張りたいと思っています。

●毎月街頭宣伝だけは継続して 神奈川県保土ヶ谷区の会 佐藤 一美さん
 消費税が導入されて20年目となりますが、初めから地域の「なくす会」づくりに参加したことを思い出します。その後、行政区の役割を担うようになって、地域の「なくす会」の活動ができなくなりました。その間10年、なにかしなければ、と考えて、最初から続いていた街頭宣伝だけはなんとしても続けよう、とその一点で、これまで山や谷はありましたが、欠かさず行ってきました。
マイクを握っているのが佐藤さん
 いま、世界的におきている、大きな政治・社会の変化を見るにつけ、消費税をなくす会に入っていてよかったと思います。
 金の支配する社会のみにくさがよくわかり、日本の消費税がどんな理由をつけようと、格差を拡大させていく理屈が手にとるようにわかります。
 新しい協力者がなくす会の運動に参加され、「社会が見えてきた」と喜んで参加していただけるのが、何より嬉しいことです。
 先月2月24日は「全国の会」の定例の巣鴨駅頭宣伝の様子を見に行こうと、話がまとまり、女性ばかり6人で参加しました。
 ピンクのエプロンをつけてチラシくばりや、ハンドマイクでも宣伝しました。巣鴨のお地蔵さん参りや買い物などのレクリエーションも兼ねるなど、楽しい企画も行っています。
 来月の宣伝はアンケート方式でやって見ようと思います。

●自転車にのぼり ハンドマイクを荷台に 大阪府池田市の会 丸岡 義夫さん
 幸い私は後期高齢者、年金生活者。時間とヒマはたっぷりあります。週に3日から4日、午前中1時間半から2時間、自分の「息のかかった」地域を回ります。
 私は自分の住んでいる石橋町の校区の小学校で23年間とじこめられたように"教師をしてきました。その後、市会議員を16年勤めましたので、良きにつけ悪しきにつけ知名度は抜群です。昨年9月から3ヶ月だけでも、国会請願署名を1030筆、なくす会の会員を941人拡大しました。全国の会のパンフレットは240冊普及しました。今も九つの丁目を全戸訪問的に回って会員拡大をしています。
 今度の総選挙は、消費税の増税を許してしまうか、それとも「消費税ノー、増税反対、食料品非課税を」を勝ち取るかが、最大の争点だと私は認識しています。この声をいかに草の根にひろげていくか…。
 昨年暮れからは、総選挙公示まで街角でスポット演説をやろうと、始めました。地元の石橋駅前商店街は通行人が多く、買い物客も行き交いますので、5、6分の短い演説をしています。これまで70回ほどやりました。
 「消費税増税にきっぱり反対する政党・議員を国会に送りましょう!」と、のぼりつき自転車の脇に立って訴えるのです。
 公示になったら、電話で「なくす会」の会員さんに呼びかけをします。入会署名のときにみなさん電話番号もきちんと書いて下さっていますので、「先日お訪ねした丸岡です」といえばすぐわかってもらえます。
 こうして私は、@訪問 A街角スポット B電話での支持拡大を「三連打」と銘打って、増税勢力ノックアウト活動をしています。


●継続は力なりをモットーに20年やってきました 山口県下関の会 藤野 公男さん
 毎月24日、悪天候などで、たまに休むこともありましたが、つづけることを「信念」にしています。
 下関市は、山口県の中で最も人口の多い市で、28万人余が暮らしています。本州最西端にあり、九州への入り口です。下関でも1050人の派遣切りがあり、不況の影響は深刻です。
 宣伝はなくす会独自ではなく、各界連と共同で、7、8人が出ます。民商の人たちを中心に、元学校の先生をしていた会員が訴えのマイクを握ります。
 宣伝は、市内一の繁華街のシーモールという大きなショッピングセンターの前で行うことが多いのですが、その時々に場所を変え、スーパーの前など、人が集まるところに出ます。
 消費税ノー、消費税増税反対の運動をしているひとたちがいるということはかなり知られています。まさに「継続こそ力」を実感します。
 総選挙で「消費税増税反対」をきっぱり掲げる政党・候補者が国会に出られるように対話を強めていこうと思います。
 4月1日宣伝は、民商を中心に大きく打って出ようという計画があり、なくす会も協力して世論を高める役割を果たします。


●襲いかかる不況の嵐のもとで 愛知 がんばる草の根の会
 「2兆円もの給付金をバラまくなら、せめて食べるものに消費税をかけないようにしてほしい…」わずかばかりの所持金もほとんど使い果たして、やっと名古屋の派遣村にたどり着いた人びとが、消費税増税反対の署名をして残して言った言葉です。
 愛知県は工業出荷額日本一といわれ、トヨタをはじめとする大企業の城下町です。
 「元気な愛知」「元気な名古屋」とさかんに宣伝されてきました。しかし、急激な不況のもとで派遣切りなどの政治災害が襲いかかる前から、実は愛知はネットカフェ難民日本一、自殺率も全国上位という状況が出ていました。
 道路も港湾も空港も名古屋駅前の超高層ビルも、トヨタなど大企業のために巨額の税金が注ぎ込まれて、造られて来ました。
 元気なのは大企業だけで、低賃金・長時間労働・不安定雇用と下請けいじめで、県民の暮らしや営業は大変な状況でした。
 そこへ今度の派遣切りや期間工切りが襲いかかり、愛知は2万人(1月23日現在)を越える非正規雇用の雇い止めによって、派遣村には職と住まいを失った労働者が殺到し、中小企業・業者は仕事の減少や資金繰りに苦しむなど県民の暮らしは深刻な現状です。
●●学習して力をつけ運動を●●
 消費税をなくす愛知の会は、2月14日に学習・交流会を開き、増税勢力が事実上の増税を今国会で決めようとしている今、急いで草の根からの運動を強めようと意思を固め合いました。
●●地域に根ざす会●●
 名古屋の派遣村の近くで活動している中村区の豊臣の会の仲間たちは、相談に来られた労働者たちに、おにぎりと味噌汁をつくってたべてもらい身も心も温めてと、「おにぎりの会」に入って連日奮闘しています。こうした忙しい毎日のなかでもなくす会の会員拡大に心がけ、毎月宣伝・対話・署名・入会行動を欠かしません。
焼酎が売れています
 中川区で民商活動をしている原さんは、酒店で働いています。増税反対の署名を訴えるなかで、「商品が動かない。先が見えない」というお米屋さんや、「今仕事がありません。どうしたらいいかわかりません」という自動車産業の下請け業者の、悲痛な声を受けとめ、「消費税増税反対」のラベルをつけた焼酎を造って販売しています。
 この焼酎を毎日飲んで活動をしている人が、地域の仲間のなかに次第に増えています。私もその一人です。
 瀬戸市の品野の会は岐阜県との県境に近い広大な地域ですが、全世帯に「増税反対チラシ」を入れるために、賛同者の名を載せることと百円募金を訴えて地域を訪問しています。マスコミを通じて増税派の宣伝が浸透しているうえ、保守的な地域でもあり、「これからの社会を考えるとやむをえないのでは …」という意見もありたいへんだが、引き続き第二次チラシをつくるため準備をしています。
 愛知の会は、4月1日の怒りの日行動デーに向けて、一つでも多くの「会」が行動に立ち上がれるよう準備をしています。4月は名古屋市長選挙もたたかわれます。解散総選挙とともに、増税勢力に厳しい審判が下せるよう全力を上げます。
消費税をなくす愛知の会
事務局長・近藤忠義