第9章 蒲鉾企業城下町 風祭
目的はただ単に温泉につかるだけ、がテーマだっただけに旅館を出てからは どこに行けばよいのかわからず途方に暮れる一行であった。 しかし、箱根登山鉄道の社内広告にきらりと光る一枚を見つける。

 「箱根ビール蔵」

素晴らしい響きに一同はビール蔵制覇を決意。
箱根ビール蔵」は蒲鉾界のドン、鈴廣蒲鉾の直営店であり、箱根の地ビールがのめるとのこと。 場所は風祭と言う小田原と箱根湯本の間にある。 正月2日から3日に行う箱根駅伝の小田原中継所はビール蔵(または鈴廣)の駐車場になっているようである。(なんとなくテレビで見たことあるような場所であった。)

「箱根ビール蔵」という響きと天井が高そうな建物の外観から、一行はビール工場だと思っていた。(脇には軽く飲み食いできるオープンスペースが造られてたし)醸造工程を見学したら、丁度昼ビール試飲の頃合だと思い中に入るが、入ってすぐにそれが誤りだと判明、朝ビールモードへと切り替わる。
11:00過ぎに中に入るとまだ客は少ない。ビールを飲んでいる人もまだいない。 しかし飲む、とメニューをみると「お試しセット」という箱根地ビールの利酒のようなビール三本セットがある。 これは飲むしかない、と3名とも「お試しセット」を注文。

「手造りおぼろ豆富」を注文し、豆乳から豆腐造りに挑戦するものの、あえなく失敗。ダメニンゲンが作り方をちゃんと聴いてないのか、固形燃料では火力が弱かったのかは謎である。
鈴廣の直営だけあって、板わさはもとより、注文を受けてから竹輪を焼き始めたり、つなぎに魚肉を使い変わった食感のタコ焼きを出したりと練り物に強いのは当然だが、一番旨かったのは地物野菜チップスのレンコンであった。
その後、「箱根ビール蔵」と道路をはさんで向かい側にある鈴廣蒲鉾本店に直行。 ここはある種の観光地のようになっており、観光バスと老人会(と思われる)人達が多い。 ここで後ろ指差されることの多いので、お土産を買う。
あむみはマサルさん・おかわんさんの5倍は買っている。家庭への貢ぎ物やら会社へのお土産やら、色々と気を使わねば無事に生活できないようだ。
最後に一行は蒲鉾博物館に立ち寄り、色々と豆知識を仕入れる。


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