{メイドさんで巡る陸軍の世界}
九七式曲射歩兵砲で遊ぼう
国軍の新大隊砲である「九七式曲射歩兵砲」の射撃方法をメイドさんを用いて解説いたします。
1/6の「九七式曲射歩兵砲」が有りませんので「M1」を用いていますこと、御了承下さい・・・汗
・編成
昭和12年に口径81ミリの「ストークブランタイプ」の迫撃砲を、国軍は新型の「大隊歩兵砲」として制式採用し、新設の「歩兵大隊」の「大隊砲小隊」に2〜4門ずつ配備した。
小隊の編成は、「観測班」と「戦砲隊」と「弾薬班」に別れ、「九七式曲射歩兵砲」1門を装備する「分隊」2〜4個で「戦砲隊」を編成する。
九七式曲射歩兵砲
「戦砲隊」の「分隊」の編成は分隊長以下11名であり、実際の射撃には「分隊長」と、照準の「四番」・弾薬装填の「三番」・脚保持の「二番」で行われ、残余の人員は「一番」の指揮下で「五番」〜「十番」が弾薬補給・連絡にあたる。
分隊の編成
分隊長以下11名で、砲1門を操る。
・射撃準備
分隊長の指揮下に、「床板」を持った「一番」・「脚」を持った「二番」・「砲身」を持った「三番」・「照準機」を持った「四番」が、砲の組み立てを行う。
「砲」の設置後に、「四番」は照準機を覗きつつ「二番」と協力して「砲」を水平に設置する「概略照準」を行い、さらに「観測班」の情報を元に「精密照準」を行い、射撃に備える。
「一番」は「砲」の組み立て後は、「五番」〜「十番」を指揮して弾薬補充・指揮連絡を行う。
分隊の射撃隊形
概略照準
「四番」は「照準機」を覗きつつ、「二番」に「砲」の傾きを右手の振りで伝えて「砲」を水平に設置する。
概略照準 メイドさん版
精密照準
「概略照準」が終わると、「分隊長」や「観測班」の設置した「票竿」を目標に照準を行い、射撃に備える。
精密照準 メイドさん版
四番の照準姿勢
四番の照準姿勢 メイドさん版
二番の脚保持姿勢
二番の脚保持姿勢 メイドさん版
・射撃方法
「砲」の「設置」と「照準」が終了すると、あとは「観測班」からの情報を待って射撃開始となる。三番は分隊長の命令で、所定の弾薬を装填して射撃する。
特に「集中射撃」の時は、振動・衝撃から「照準具」を守るために、「照準具」を取り外す場合もある。
三番の装填要領
三番の装填要領 メイドさん版
事故防止のため、装填のときに三番は「弾種・弾頭・弾尾翼よしっ!」と確認復唱することもある。
発射状況
「陸軍歩兵学校嚮導聯隊」の射撃状況
発射状況
発射状況 メイドさん版−1
発射状況 メイドさん版−2
敵前での陣地侵入の方法で、分隊長の地形偵察の後に「陣地侵入」が行われる。
「分隊長」の指揮下に「一番」が「床板」・「二番」が「脚」・「三番」が「砲身」・「四番」が「照準機」を持つ。
敵前での歩兵砲組立要領
「分隊長」の指揮下に、「一番」が「床板」の設置、「二番」「・三番」が「脚」と「砲身」の結合、「四番」が「照準機」の取り付けを行っている。
敵前での歩兵砲組立要領 メイドさん版−1
敵前での歩兵砲組立要領 メイドさん版−2
・応用射撃
「九七式曲射歩兵砲」の水平射撃の方法で、敵陣地への隠密挺身射撃や、対戦車射撃などに多用された。
「砲身」のみを取り外して目標に指向させた後に「土嚢」で砲尾を固めて、「砲口」より弾薬を装填して射撃する。弾薬の装填と射撃方式には以下に示す2通りがある。
射撃方法 その1
「砲口」より「砲弾」を、砲身に直接たたき込んで射撃する。「対戦車射撃」等緊急のときに多用する。
射撃方法 その2の1
「隠密射撃」等に用いられる方法で、まず「砲口」から「砲弾」を棒で「砲身」内に装填する。
射撃方法 その2の2
「装填」後に、「砲身」を目標に正しく指向させた後に、「砲身」尾部を蹴っとばして射撃する。