短期速成教育軍刀(一撃必殺)訓練要綱
★目的
「短期錬成教育軍刀(一撃必殺)訓練要綱」とは「剣術」の経験が皆無ないしはほとんどない者に対して、短期速成的に軍刀の基礎的斬撃刺突方法を教育するために、昭和16年11月に「陸軍戸山学校」が立案した教育法です。
実際の戦闘方法としては「両手正面斬り」・「両手刺突」・「左袈裟斬り」の3つが主体となります。
敵との間合いに入るまでの、軍刀の携行姿勢
刀の先端は右足の外側にして、刀刃は少し外側にむける。
刀の鞘は、「帯革(ベルト)」からの懸吊式ではなく、「帯革」への差込式にする。←メイドさんは「ベルト」が無いので「エプロン」に鞘を差します。
★実施要領
1.両手正面斬り
敵の身体を真正面から、真二つに斬り下げる斬り方。
切り下げる前に、軍刀を頭上に振りかざした姿勢。
右 敵の正面を水月付近まで斬り下げた姿勢。このとき、前ひざをかがめて重心を下げると共に、右足はやや右前方へ踏み出す。
中 「左」と同様に、敵を水月付近まで斬り下げた姿勢。
左 「右」の写真のメイドさんバーヂョン。
2.両手刺突
敵の背中迄突き刺す意気込みで行う刺突。
「斬撃」よりも確実で、一番効果的な方法として、実戦で多用されました。
左 敵の胸部分に対して刺突を行った状況。
右 刺突した最後の状況で、軍刀の「鍔」の根元まで貫通するぐらいの意気込みで刺突する。
左 敵の胸部分に対して刺突を行う、メイドさんバージョム。
右 刺突する直前の状況、メイドさんバージョム。
3.左(右)袈裟斬り
敵の身体を斜め真二つに、斬り下げる動作。
(右)左顎部分より、右(左)腰付近にたいして、斜めに斬り下げます。
左 敵を右肩より、左腰にかけて斬り下げた状態。 「刃筋」は30〜45度に保ったまま、「両手正面斬り」と同様の要領で「袈裟斬り(袈裟懸け)」をかける。
このとき、振りおろした軍刀の余力で足を損傷しないために、斬り下げた方の足を後方に引く。
右 敵を左肩より右腰部へ斬り下げた状態。
左 メイドさんが、敵を右肩より、左腰にかけて斬り下げた状態。漸撃した瞬間に、振りおろした側の足を素早く後方へ引く。
右 メイドさんが、敵を左肩より右腰部へ斬り下げた状態。