先日、映画「永遠の0(ゼロ)」を観てきた。 オレは自分でも下手な飛行機の CGを作ってるんで、この手の映画やSF映画を観る時にはCGの出来やVFXの完成度に先ず目が行く。戦後今日まで日本で太平洋戦争や神風特別攻撃隊などを描いた沢山の映画が作られてきたが、その中でもこれはたぶん最高の邦画だろう。 随所に出てくる空戦シーンでの零戦(レイセン)の CGは勿論、敵役のアメリカの飛行機、F6FやP38、P51、SBDドートレス、TBDデバステーター等々、大変リアルに作られていて、映画のワンシーンであることを忘れさせるような迫力の出来だった。 中でも宮部の零戦が P51ムスタングに追尾され、攻撃される長いシーンでは思わずオレは拳を握りしめて、「雲に飛び込め」「雲に飛び込め」と何度も心の中で叫んでいたぞぉ・・・。^^; ムスタングの六丁の12.7mm機銃が火を噴き、翼の下の薬莢排出口からスダレのように落下する空薬莢もリアルに 再現されていて、今までの邦画にない細かな所まで丁寧に作られた映画だった。(うれしかったなぁ・・・^^) 特に真珠湾攻撃のシーン、空母赤城が被弾するシーン、そして宮部が乗る零戦がエセックス級米空母へ突入する、ラストのシーンがオレの中では強く 印象に残った。非常にリアルでVFXの完成度が高いシーンだった。 オレはCGやVFXの完成度が高い映画がイイ映画だと思ってるわけではない。しかし、VFXなど特殊映像技術が素晴らしい映画は映画としての芸術性 や評価が高いことは確かだ。 映画「永遠の0(ゼロ)」は出演者の迫真の演技が、素晴らしいVFXと一体となって、日本映画史上まれに見る傑作となったように思う。 この映画は確かに戦争を主題にした映画ではあるが、しかし、オレが今まで沢山観てきた戦争映画の中では捉えきれない、もっと奥の深い、 家族を思う心や人を大切にする心をしっかり感じさせるイイ映画に仕上がっていた。 ただし、原作を読んで映画を観た方の中には、少し不満を感じる人も居るかも知れない。それは、僅か二時間三十分の枠の中で、原作を忠実に 映像化することは途方もなく困難なことなのだ。しかし、それを差し引いたとしても、この映画「永遠の0(ゼロ)」は太平洋戦争を主題にした、数ある 邦画の中でも最高の映画だとオレは思う。 この映画を観て、特攻隊で亡くなった多くの若者達を含め、太平洋戦争で犠牲になった方々を永遠に忘れてはならないと思う。 ハンカチは必携・・・。^^ |