あれやこれや

2007年01月04日
豆腐作製実験(大豆3)


年を跨いでの大豆シリーズです.

あ,その前に恒例の挨拶.新年あけましておめでとうございます.本年もよろしく.こ
のページもリニューアルを考えましたが,結局は折角の連休を余り生産的ではない
ことに費やすのは勿体ないので,今までの継続ということで代わり映えがしません.
お許しを.

前回,書いた通り豆腐作りの実験を行いました.先ずは情報集め.と思ったのです
が,インターネット情報は例によって当てになりません.一度上手くいくと,さも得意
げに指図したがる人が多い.ゴルフのにわか教師と同じです.たまたまスライスをあ
る方法で克服するとスライスで悩む誰にでもその方法を押しつけようとする.豆腐作
りも似たところがあります.

加熱とにがり(塩化マグネシウム)の組み合わせで大豆蛋白を凝結させる.この時
の反応速度,薬剤の均一性などの微妙な絡み合いで出来上がりが違って来るとい
うわけです.先ずは変数の一つを固定するために,反応が始まる前の未だ冷えてい
る内ににがりを十分に混合して,その後徐々に加熱してみることにしました.ちょっと
難しい話になりますが,一般ににがりのような塩類を大量にくわえて凝集させること
を塩析と言います.で,にがりによる塩析作用で豆腐が出来るとされているようです
がそう単純なものではありません.何故ならにがりの添加量が僅かなのでこれだけ
では目に見える程の塩析が起きるはずはないのです.従って安心して冷たい豆乳に
にがりを加えることが出来ます.“決して激しく混ぜてはいけない”という人が多いの
ですが,低温で混ぜる限り全然問題はありません.先ずは一つの変動要因をこうし
て固定します.70℃位の一触即発状態でのにがりの添加は,それこそウンチクを傾
けたくなる要素が色々あるのかも知れません.

タンパク質の変性温度は種類によりますが70℃程度.ということで,フライパンに水
を張った疑似蒸し器の中に平底のガラス容器ににがりを混ぜ込んだ豆乳を入れ加
熱開始.手元に温度計がないので正確には分かりませんが,推定では直ぐに50℃く
らいになって以後は徐々に上がり85℃止まりでしょう.蛋白の変性と凝集には良い
線でしょう.

私もウンチクが長くなってしまいました.反省して結果だけを言いますと,案ずるより
生むが易し.いやはや,予想以上に上手くいきました.近所のマーケットで買った無
調整豆乳を使った手抜き豆腐でも旨い旨い.次は大豆を買ってきて豆乳作りに挑戦
です.そして最終的には暮れにいただいた先輩の農園特製大豆での豆腐が待って
います.今年も楽しみの種は尽きません.






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